腐女子の小説部屋

創作BL小説を綴っています。ご理解の有る方【18歳以上】のみ歓迎致します 申し訳ありませんが書く時間を最優先にしたいのでリコメは基本的に致しません。 要望・お礼などは「日記」記事でお応えしますが、タイムラグがあることも多いです。

遅めのクリスマスプレゼント2024

気分は下剋上 遅めのクリスマス(I8禁)最終回

「駄目……か?」
 細く長い指で輪を作って祐樹の根元から先端部分までを柔らかく締めながら動いている。
「いえ、とても嬉しいですし、とても()いです。聡の花園の中も極上ですけれども、手で愛されるのも、大好きです、よ?」
 右手の指の付け根だけ祐樹の舌と唇で愛して欲しいと言ってきた彼は左手で祐樹の愛情と欲情の象徴を再び育て上げようとしてくるために違いない。最愛の人も利き手は右だが、国際公開手術の成功で一気に広がった祐樹の周囲の優れた外科医は利き手と同じように左手も使える人ばかりだ。その彼の器用な指が動くと湿った淫らな水音が星空に上っていくような気がした。胸の二つの尖りを指で()まんで強く捩じる。
「あ……っ、視界にも……星々が見えて……脳には流星が爆ぜて……いる感じだ……っ」
 祐樹の屹立を巧みに育てながら背筋を反らせて愛撫を強請(ねだ)る仕草も無垢な淫らさだ。
「背中、寒くないですか?」
 ラグらしきモノを敷いたとはいえ下は雪なのだから気になった。
「それは大丈夫だ。むしろ、火照った身体が冷やされて気持ちが良い……。あっ……っ……」
 尖り切った二つの慎ましやかな粒を親指の爪で強く弾くと彼にしては大きな声が零れては空中に溶けていく。祐樹の身体の下で切れ切れの嬌声を上げている彼はそれでも祐樹の(くび)れを愛してくれたかと思うと二つの果実を一緒に掌に包み込んで擦り合わせてくれている。
「あ……また流れ星……」
 艶やかな声に怜悧な響きが加わって宝石の煌めきのような響きだ。
「流れ星よりも、私を見て下さると嬉しいのですが……」
 充分に見られている自覚はあったが冗談の積もりで言ってみた。
「ゆ……っ、祐樹の……っ指というか……胸の……っ……感覚に……っ、集中したら……っ、そのう……」
 言いにくそうに口ごもった彼の奥ゆかしさにも愛しさが募る。付き合って長いのだからそれなりの自己主張が有っても良いと思っているが、彼の辞書にはワガママとか自己主張の文字はないらしいので。しかもその上、彼がワガママと認識しているモノは祐樹からするとワガママの範疇には入らない些細なことだ。
「聡が下さった最高のクリスマスプレゼントのお返しというか、遅いクリスマスプレゼントですよ?この行為を含めて……。だから何でも仰って下さい、ね?」
 唆すように両親指の爪で尖りを強く弾いた。
「あ……っ、()……っ。先ほどから……っ、そのう……下半身が……ジンジンと……熱を……っ発していて……怪我を……したみたいに……(うず)いて……っ」
 彼の花芯もすっかり育ち切って水晶の雫を零しているのは肌で感じていたが、そこまで切羽詰まっているとは思いもしなかった。
「私の手で聡の花芯を手で愛しますか?それとも二本まとめて擦り合いをしますか?」
 後者の(ほう)が背徳的で淫靡な行為かも知れない。多分同じことを考えたのか祐樹の身体の下の彼がヒクリと震えた。
「クリスマスプレゼント……なのだろう?だったら、祐樹の……灼熱の楔を……っ、もう一度身体の中で感じたい……っ……と思うのは……っ、ワガママなのだろうか……?」
 爪で尖りをはじき続けていたので嬌声が乱高下するのも素敵過ぎる。そしてやはり祐樹が考えるワガママと彼とでは全く異なっている点も。
「いえ、大歓迎ですよ、愛する聡」
 すらりと起き上がった紅色の肢体が雪明りに照らされて絶品だった。そして手で祐樹の身体を優しく押してラグの上に倒してくれる。この愛の営みの形では祐樹こそプレゼントを貰っているような気がしたが、最愛の人が望むならばそれで良いと思うことにしよう。
「せめてダウンコートは羽織って下さいね?風邪を引いたら大変なので」
 祐樹の言葉に紅色の細く長い首が縦に振られた。頬に宿っているオパールの雫が一際鮮やかに煌めいているのも最高の眺めだ。若干華奢な肩にダウンコートを羽織っただけの彼が祐樹の腰の上に舞い降りたかのような風情も。そして直ぐに祐樹の先端部分がしどけなく開いた花園の門に触れたかと思うと一気に腰を落としてくれた。
「ああ……、拓いていく……感じが……っ、堪らない……っ」
 一段と艶めきを増した声とお互いの素肌が奏でる音が雪を紅に変えるような錯覚を覚えた。
「とても……気持ちが良いです。天国に居る気分です。聡はお好きなように動いて下さいね……。私の身体の上で淫らなダンスを踊って下さい……。今宵も、そしてこれからもずっと」
 生涯に亘るパートナーに腕を差し伸べた。

   <了>


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気分は下剋上 遅めのクリスマス 26

「祐樹の熱い迸りを載せた頬……何だか愛の交歓の余韻という感じで良いな……。それに、二人で夢中で愛し合ったせいか、身体が熱い……。かまくら(・・・・)の外に顔を出して風に当たっても良いか?」
 愛の交歓の後の彼の肢体は甘く香っている。しかも行為の痕がそこかしこに散っているので見るだけで最高に幸せな気分になる。
「積雪が音を吸い込んでいる可能性はありますが、庭に出ている宿泊客は居ないようなので出ても大丈夫だと思いますよ?お顔は良いですが、身体は暖かくしてくださいね」
 最愛の人がばら撒いた真珠の雫はシャーベット状の雪を削ぎ落して隠した。第二の愛の巣ともいうべきホテルを始めとしてシーツの後始末はそれなりに気を遣っていたが、此処(ここ)ではそんなことを考えなくても良いのが嬉しい。
「愛の交歓の時に必要な場所だけを空気に晒しましたよね?歩くのに邪魔になるかもしれませんので邪魔な衣服は脱いでしまった方が良いと思います、よ。愛する聡……」
 紅色の唇を唇で塞いだ。鍋のスペースに敷いてあったラグ(?)を移動させてかまくらの入り口に敷いた。てっきり歩くのに邪魔な下半身だけを脱ぐのかと思っていたらカシミヤのセーターまでも取り去っている。愛の交歓のせいで普段よりも少し大きくなったルビー色の二つの尖りや、しんなりと力を失った花芯の先端からオパール色の雫を零しているのも目を射るように鮮やかな色香に満ちている。
「祐樹……、こうして見ると星が降るような空だ!あっ!流れ星……っ。そうか、きっとじぶん(・・・)()座流星群だろうな……あっ、また」
 愛の交歓で身体が熱くなっているのは分かるけれども、汗の雫は冷える一方だろう。二人分のダウンコートを仰向(あおむ)けの最愛の人に掛けた後に祐樹も匂いやかな肢体に身体を密着させた。
「こんなに満天の星を見るのは久しぶりです」
 セーターをよほど器用に脱いだのか、紅い頬に真珠の雫がまだ宿っているのも最高の眺めだ。それこそ満天の星よりも祐樹の視線を強く惹いている。
「低体温症の手当てとして素肌を密着させるというのは本当に適切だと実感した……。祐樹の体温が素肌だけでなくて心まで温めてくれるようで……あ……っ、また流れ星だ……。今度は願いを言おう……」
 祐樹も肌を密着させて空を見上げた。紅色の指が凍瘡(しもやけ)にならないように交互に口に含みながら。
「あ…・…っ、祐樹の口で愛される……っ、指、気持ち()……っ」
 紅色の唇が紡ぐ濡れた声が星空の下で(あで)やかに響いた。指の付け根の皮膚の薄い場所は彼の弱い箇所だ。(つや)やかな小さな声をもっと聴きたくなって指の付け根へと舌を辿らせた。
「ゆ……祐樹……っ、少し待って欲しい。流れ星に願いを三回言いたいので」
 最愛の人は幼少期に子供らしい遊びをして来なかったのは知っている。だから本で読んだ通りに「流れ星に願いを言い切ったら望みが叶う」と思っているのだろう。祐樹は星に願いを託すよりも自分で叶えた(ほう)が絶対確実だと思っていたが、こんな些細なことを指摘するほど野暮ではない。
「分かりました。流れ星に願いが言えたら、後の戯れをしても良いですか……?私は流れ星ではなくて、自分の心に誓います」
 「祐樹とずっと一緒に幸せに暮らせますように」彼にしては物凄く早口だったが活舌が良いのではっきりと聞こえた。その願いは流れ星に頼まなくとも祐樹が叶える類のモノだったが、流星にまで祈るように言ってくれた気持ちが嬉しい。
「後の戯れ……だけ……か?」
 願い事を言い切ったせいか星よりも煌めく笑顔が妖艶さを宿している。
「二回目の愛の交歓も此処でして良いのですか?私としてはベッドで抱き合うよりも密着感が最高なので是非お願いしたいのですが……」
 紅色の額に口づけを落としながら唆すようにピンと()った両の胸の尖りを親指の爪で強く弾いた。
「あ……っ、祐樹……っ、指の付け根も……っ舌で愛して……っ、欲しっ……。右手だけ、な……っ」
 最愛の人は祐樹しか知らない素晴らしい肢体の持ち主だ。その一つにどれだけ弄っても尖りの形は崩れないし大きくもならない。最高の恋人の肢体を愛撫している時に他の男性を思い浮かべるのは礼を失する行為だと理性で分かっているが、弄られて男性にしては大きくなった乳首を見てきた。その当時は多数の男性に舐めたり吸ったり弄ったりされるとこうなるのかと思っていたが、人数はともかく最愛の人の尖りは祐樹に愛されて感度こそ増したものの、形はずっと変わっていないのが好ましい。
「右手だけで良いのですか?」
 硬度の増した両の尖りを親指と中指で()まんで(ひね)った。二人してダウンコートにくるまっているので視覚は遮断されている。
「とても……っ、()っ……」
 雪が月光を反射して青い光を放っていて、その光で最愛の人の紅い顔が神秘的な影を加えている。そして頬に宿った真珠の雫も新たに流している涙の雫と合流して素肌の紅さを際立たせている。
「えっ……」
 最愛の人の左手が想定外の箇所に置かれたせいで思わず声が出てしまった。




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気分は下剋上 遅めのクリスマス(I8禁)25

 薄紅色の双丘の間を広げると紅く熟れた花園の門が、咲かせてもらうのを待っている花のように期待に震えているのも最高の眺めだった。祐樹の熱く滾った切っ先でツンツンと突く。待ち構えていたとしてもやはり準備は必要だろうから。
「あ……っ、ゆ……祐樹……っ欲し……っ」
 甘く(あで)やかな声が雪の壁に紅い花を散らせるように小さく響いて鼓膜も熱くなるような気がした。しかも愛しい彼はカシミヤのセーターに包まれた上半身で優美な弧を描いて下半身を上に上げてくれていて「待ちきれない」という気持ちを声と身体で示してくれている。
「愛する聡、今、差し上げますよ……」
 若干細めのウエストを掴んで固定した後に腰を進めた。
「あ……っ……祐樹が……っ、入って来る……っ。あ……っ、ソコ……っ、そんなに……っ」
 祐樹が日夜丹精込めて愛した極上の花園は熱く厚いシルクのようにヒタリと包み込んでくれて祐樹だけが奏でることを許された名器だ。先端部分で彼の弱い場所でもある硬い(つぼみ)を突くと上半身の弧がより一層の優美な淫らさを描いている。祐樹の最も敏感な場所も包み込まれては強く弱く力が加わっている。
「祐樹……っ、胸……、二つとも触れて欲しっ……。其処を……っ、突きながら……っ」
 愛らしく淫らなお強請(ねだ)りが雪の壁に大輪の紅色の花を咲かせているようだった。セーターを押し上げている二つの尖りを強く()まむのと同時に大きく腰を動かして彼の蕾を思いっきり衝いた。二人の肌が淫らな協奏曲を奏でているのも最高の気分だった。
「ああ……()……っ……。快楽の……っ、大波で……っ、頭が……・真っ白に……っ、なって……、どこかに持って……っ、行かれそうだ……っ」
 きっと乾いた絶頂を迎えたのだろう。紅色に染まった肢体が大きく戦慄いている。嵐に堪える大輪の薔薇の花のような風情だ。カシミヤのセーター越しに摘まんでいる硬く小さな尖りも若干大きくなっている。
「少し休んでその快楽を味わいますか?絶頂に揺蕩(たゆた)っているのも良い気持ちだと以前仰っていましたよね?」
 今回はクリスマスシーズンを外したとはいえ、祐樹からのプレゼントのデートだ。だから祐樹が多少(・・)我慢してでも彼を愉しませることに重点を置きたい。
「ん……っ。私は大丈夫なので……。あ……っ」
 親指で尖りを下から上へと弾いたら艶やかな嬌声が上がった。
「祐樹……っ、このまま奥まで衝いて欲し……っ」
 乾いた絶頂でも身体に力が入らないハズなのに最愛の人は腰を上へと突き上げてくれるのが健気で愛おしい。
「仰せのままに……」
 最愛の人の花園の中は魔性を秘めている。その蠱惑的な包み込む力と弱く強く動く花壁が最高の愉悦をもたらしてくれている。
「祐樹……っ、もっと……っ、強く……穿(うが)って……っ、欲し……っ」
 きっと彼は煽る意思などないに違いないが、濡れた甘い声は祐樹を充分唆している。そして二人の濡れた素肌や粘膜が奏でる音も快楽が加速するにつれて高く激しいリズムを刻んでいる。
「ああ……っ……、其処(そこ)……とても……っ。もう……っ」
 花園の奥処の奥に祐樹の先端部の形に誂えたような場所がある。厚いシルクではなくて熱いゼリー状の場所で最愛の人も祐樹にとっても甘美な悦楽を感じる場所だ。
「私も、です。一緒に……」
 祐樹は花園に真珠の放埓を放つのが常だけれども最愛の人は違うので雪が露出している場所を選ばなければならない。繋がった身体の位置をずらそうとしたら紅色の肢体が魚のように跳ねた。咄嗟に花芯の根元をギュッと掴んで絶頂の迸りを阻止した。
「ゆ……祐樹……?」
 悦楽の涙で濡れた瞳が抗議めいた煌めきを放っている。
「きっと、もう少し……我慢した(ほう)が……更なる悦楽を……感じることが……出来ますよ?愛する聡……」
 実際はダウンコートに熱い真珠の迸りが掛かってしまわないようにとの配慮だったが、嘘も方便だろう。それに祐樹だって限界を必死に我慢している。
「そう……か……。あ…………っ」
 二人の位置をずらした後に腰を退いて、渾身の力で花園の中を蹂躙した、もちろん奥処の奥まで。
「あ……っ……。ゆ、祐樹……っ」
 指で戒めた場所が弛んでしまっていて熱い真珠の迸りを受けて気持ちいいと思った瞬間に祐樹の堰も決壊した。
「祐樹、とても()かった……」
 熱い息吹がようやく鎮まったのか、最愛の人が少し掠れた声と共に上半身を捩じって唇を重ねてくれた。
「私もです……。かまくら(・・・・)の中というのが新鮮でしたしね……。いえ、聡と愛の交歓が出来るのならどこだって構わないのですが……」
 乾いた絶頂を迎えても行為を続行したせいか鮮やかな紅色に染まった顔を撫でた。指に滴った彼の真珠の放埓が頬に滴ってしまっていたのはそこまで気が回らなかったからだ。紅い薔薇にミルクの雫が宿ったようでとても綺麗だったが、彼はどう思ったのだろうか?




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気分は下剋上 遅めのクリスマス 24

 何となく言いたいことは分かった。雄弁な眼差しが期待に煌めいていたし。
「この中で愛の交歓をお望みですか?」
 澄んだ瞳の光も紅色に艶めいている。
「駄目、か?充分暖かいし、行為をすれば肌の温かみも加わるので凍傷にはならないだろう?」
 艶めいた眼差しが揺れているのも祐樹の理性を粉々にするには充分だった。
「お誘い、とても嬉しいですよ……。普通の旅館と異なって仲居さんが来ることもないですから、人目(ひとめ)を気にせず愛し合うことが出来ます」
 愛の交歓の始まりのキスは文字通り苺の味がした。舌を暖かい口腔に()れて舌の付け根を(つつ)くとしなやかな肢体がヒクリと跳ねた。祐樹のダウンコートを薄紅色の細く長い指が震えながら外してくれるのも目に鮮やかだ。お返しに彼のコートを脱がせながら深い接吻を続けた。甘い苺の味が薄まったのもキスを重ねたせいだ。
「このかまくら(・・・・)の中でこういう行為をしたカップルは多いのだろうか?」
 紅色に染まって濡れている唇が戦慄(わなな)きながら言葉を紡いでいる。きっと悦楽を散らそうと素朴な疑問を口にしているのだろう、多分。
「どうでしょうか?食事を終えると暖房が効いた部屋に戻って……という王道というか有りがちなパターンが多いような気がしますが。ただ、恋愛は二人して馬鹿になることだと思いますよ?」
 カシミアのセーターの内部へと指を這わせた。滑らかな素肌の感触と、とろりとしたカシミヤの生地が指に心地よい。
「愛する祐樹となら馬鹿になっても良いな……。凍傷にならない程度に、だけれども……。祐樹の指もそして身体も、とても温かいので……その心配はなさそうだけれども……」
 細くしなやかな指が祐樹の灼熱の楔を着衣から器用に出してくれている。
「祐樹の此処(ココ)……とても熱くて……気持ちいい……」
 先端部分を愛おしむように円を描いてくれた。もう片方の手で幹の部分を温める感じで上下に揺らしてくれるのも最高だった。
「聡の肢体も温かいですよ?これは愛の交歓への期待でしょうね……」
 寒風は防いでいるし、鍋の残り火がまだ燃えているとはいえ氷点下に近い温度だろうが、滑らかな素肌は期待からか汗の雫を纏っている。
「ゆ……っ、祐樹……っ!とても悦……っ!ただ……っ、もっと強く……っ、捻って欲し……っ」
 ツンと尖った二つの尖りを親指と中指で()まんで強く押した。そして先端部分は人差し指で宥めるように()うる(・・)()と極小の円を描いていたら案の定甘い声で促された。硬く尖った二つのルビーは淫らな(つや)やかな色に染まっているに違いない。セーターが邪魔して紅いルビーの煌めきを見ることは出来ないが、その分想像力で補完しよう。
「お望みのままに、愛する聡……」
 硬く尖った二つの粒を強く摘まんで引っ張った。
「あ……っ……。それ()……っ。頭の中で……っ紅い火花が爆ぜている……っ、ようで……っ。もっと……・っ」
 滴るような色香を放つ声と共に上半身が祐樹の指を中心に動いているのも最高の眺めだった。そして祐樹の欲情と愛情の象徴を更に育て上げようとする細やかな指の動きも。
「聡、この二つのルビーを愛したら、極上の花園の中の(つぼみ)も弄って欲しくなりますよね?今すぐにでも()れたい気持ちでいっぱいなのですが……。出来るなら、スラックスと下着を切り裂いてしまいたいです。花園の門とその周辺だけを……」
 取って置きの甘く低い声を紅色の耳朶に注ぎ込んだ後に歯を軽く立てた。
「ゆ……祐樹……っ。それは……」
 慌てふためいた天使のような声で(あらが)っているのも最高にクる。もちろんそんな乱暴な行為を実行する積もりは毛頭なくて、単なる言葉の綾だ。といっても、職業上艶めいた素肌に傷一つつけることなく衣服だけを切ることは多分出来るだろうが。ただ1%くらいは玉の肌を傷付ける可能性があるのでそんなリスキーなことはしたくないのも本音だ。
「着替えがある家でならともかく……私にしか見せないと決めて下さっている場所を切ったまま他の人の目に触れさせるようなことは致しません。ただ、必要最低限で良いので白桃のような双丘を……。今聡の指で育てて下さったコレを()れることが出来るようにして下さいませんか……?このように()って準備万端になった欲情の象徴を()れることが出来るのは望外の悦び、なのですから」
 祐樹の先端部分から滴っている水晶の雫を纏った紅色の長い指が自ら下半身の着衣を乱していくのも最高の眺めだった。熱く滾った屹立を悦んで迎え入れてくれる極上の花園が有るというのも男の幸福に違いない、望みうる限り最高の幸福だ。ダウンコートを敷物代わりにして愛の交歓をしようと手早く準備をしていると熟れた白桃のような双丘が一際目を射る。
「そのダウンコートの上にうつ伏せになって下さい」
 交わる場所だけを露出した紅色の肢体の色香は普段よりもより一層蠱惑的でそして健気だった。




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気分は下剋上 遅めのクリスマス 23

 彼は心の底から驚いた感じで切れ長の目を瞠っている。
「祐樹に嫉妬されるなんてとても嬉しいな。愛されているのは充分に分かっているけれども、嫉妬の感情と祐樹が結びつかないので……」
 それは最愛の人が一途(いちず)に祐樹を愛してくれて、他の男性に一切の、そして微塵たりとも関心を示さないからだと思う。ベルリンの国際公開手術で彼を見初めたアメリカ有数の資産家が、たかが狭心症ごときで病床貸し切りの暴挙に出たことがある。狭心症で悩んでいる患者さんに「たかが」と表現するのは我ながらどうかと思うがネガティブな感情を持っているその資産家のせいなのだから人情だろう。香川外科に入院する患者さんは即手術が必要な患者さんで、ニトログリセリン舌下錠で発作が治まるレベルは診ない。だから治療費プラス警備上の都合とかで全部の病室を病院の言い値で貸し切ったことに病院長は狂喜乱舞して申し出を受けた。病室が空になるということは有給休暇が溜まりまくっている医師や看護師に取得させる絶好の機会でもある。祐樹はピンと来ていたので、もちろん彼と共に勤務することを選んだ。その時は嫉妬というよりも激怒した覚えがあった。
「心の底から愛している貴方のことですから、当然嫉妬はしますよ?これまでに嫉妬しないで済んだのは私だけを愛して下さっているのが分かっていたせいです。本当の浮気は絶対に嫌ですが、嫉妬は恋愛の香辛料ですからね。軽めの嫉妬をさせて下さるのも良いかも知れないです」
 話題がテーマとから逸れているようだが、これは議論ではなくて恋人同士の他愛のない会話なので良いとしよう。
「そうなのか……?嫉妬……それは私が誰かを好きになったらという話だろう?この前呉先生に『教授は人類を田中先生とその他にキッパリと分けていますよね』と言われた。言われてみればその通りだなと思ってしまっていて……祐樹以外に恋心を動かされることは有り得ないと思う。『鬼退治アニメ』の桜餅を食べ過ぎたせいでピンクと緑の髪色になった『恋柱(こいばしら)』は『柱合(ちゅうごう)会議(かいぎ)』の時に集まった全員に『〇〇だから素敵』と思っていたが、ああいう気持ちは全く分からないなと思いながら観ていた……。イケメン俳優も全く心が動かない。だからスパイスはあいにく提供出来ないな。あ!祐樹のことを信用はしているのだけれども『誰それが好みだ』などと言った場合、地に落ちるほどの、いや落ちるだけではなくて気分が土地を掘ってしまってきっとブラジルまで到達出来そうなほど落ち込むと思う。だから会うこともない芸能人ならともかく、身近な人には『素敵』などの言葉は言って欲しくない、な?」
 唇には花のような笑みを浮かべているけれども澄んだ瞳は切実な光を湛えている。
「貴方以上に魅力的な人はイケメン俳優にも居ませんよ?それに貴方の外見も最高に好みで一目惚れをしたのも確かですが、付き合うにつれて性格にも惚れました。その両方を兼ね揃えた人など居ませんよ?それに生涯に亘ってパートナーとして生きていく誓いを交わしましたよね?貴方への愛は不変です。不滅と言い換えても良いです!」
 指を付け根まで絡めてぎゅっと握った。
「そうか。それは嬉しいな」
 お鍋で温まったせいでダウンコートを脱いだ肢体が祐樹の(ほう)へとしなやかに傾いできて唇が重ねられた。カシミヤの滑らかな肌触りと確かな温かさを両手で確かめながら角度を変えて接吻を楽しんだ。祐樹が唇を啄む度にごくごく小さなリップ音と水音が白い壁を春色に染めるような錯覚を抱いた。
「さてと、貴方の甘い唇でデザートは満足ですが、貴方がお好きなモノを用意して貰っていますよ?」名残惜し気に抱擁を解いて、保冷バッグと思しきモノを開けてアイスを二つ取り出した。
「ハーゲンダッツのイチゴ味だ!祐樹はラムレーズンだろう?」
 春爛漫といった感じの声が弾んでいる。シャーベット状になっている、かまくらの内部を解かす勢いだ。
「単にかまくら(・・・・)の中で冷たいものを食べるのは身体が冷えると考えただろうが、きり(・・)たんぽ(・・・)鍋を存分に食べて温まったのできっと美味しいだろうな」
 匂いやかに笑う最愛の人を見ると祐樹は途中で宿に連絡して頼んだ甲斐が有ったなとしみじみ思った。
「嫉妬をさせることは出来ない代わりに」
 ラムレーズンをスプーンで掬った彼が薄紅色のしなやかな手が唇へと近づいてきた。味なんて変わるわけはないのに、彼に食べさせて貰うと殊の外美味なのは言うまでもない。
「有難うございます。お返しですよ」
 イチゴ味のアイスをスプーンに載せて薄紅色の唇へと運んだ。イチゴの赤さと唇の紅さが相俟って健康的な色香を漂わせている。そして背景が純白なのも新鮮だった。最愛の人もラムレーズンを掬って食べさせてくれる。結局祐樹のスプーンはイチゴ味を、最愛の人のスプーンはラムレーズンだけを運んでいた。
「貴方が演奏を披露して下さった『月光』には及ばないと思いますが『形の残らない』クリスマスプレゼントはお気に召して頂けましたか?」
 「ご馳走様」と手を合わせた後で聞いてみた。
「おせち料理を作りながら祐樹はどんなプレゼントを用意してくれるのか色々考えていたけれども、想定の遥か上のプレゼントだった。……ただ……」
 薄紅色の唇が瑞々しい花を咲かせている。その極上の笑みが何だか羞恥に震えているような気がした。
「ただ、何ですか?」




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