腐女子の小説部屋

創作BL小説を綴っています。ご理解の有る方【18歳以上】のみ歓迎致します 申し訳ありませんが書く時間を最優先にしたいのでリコメは基本的に致しません。 要望・お礼などは「日記」記事でお応えしますが、タイムラグがあることも多いです。

気分は クリスマス 2024

気分は下剋上 クリスマス 最終話 2024

「あぁ……っ!ゆ……祐樹……っ、とても……っ、悦……っ!祐樹の熱い……っ飛沫(しぶき)が……脳を……赤いマグマのように……っ、溶かしていく……っ、ようで……っ」
 紅色に染まった口から甘い断末魔の声が聞こえたのと同時に祐樹の腹部に熱い真珠の放埓が勢いよく飛び散っているのも快感と共に満足感を覚えた。
「聡、愛しています。それはそうと……。今回の聡の愛らしく艶やかな声、クリスマスカラーの赤にまつわるモノしか仰っていませんでしたが、それは意図したことなのですか?」
 いつもよりも不自然な体勢は最愛の人の負担になるかと思って繋がりを解いた。
「あ……っ」
 名残惜しそうな声が純白のシーツに花びらのように落ちている。
「いや、無意識だけれども……。ロビーで見た見事なブリザードフラワーのせいで、そう感じたのかも知れない、な」
 真っ赤な薔薇の花弁のような花園が祐樹の退く動きのせいでチラリと覗く。薔薇の花弁に真珠が宿っているようでとても綺麗だった。そして祐樹の先端部分と満開の紅い花のような門との間につかの間の白いアーチが掛かっているのも最高過ぎる眺めだ。
「最愛の聡……、すっかり、奥処の奥で私の白い飛沫を浴びるのが癖になりましたね……」
 弛緩した身体が元に戻った後に紅色の秀でた額や(まぶた)にキスをしながらツンと尖った二つの胸のルビーにゆうるりと指で輪郭と硬さを確かめた。最愛の人は満足げな吐息を零している。
「祐樹、愛している。そうだな……。祐樹にされて()くないことは全くないのだけれども、最も感じるのが其処になった……」
 怜悧で健気な言葉を紡ぐ最愛の人の艶やかな声に聞きほれた。そして唇ではなくて紅色の細くしなやかな指に恭しく口づけをした。
「少し落ち着いたら、ロビーに降りて一際大きなクリスマスツリーを見に行きませんか?シャワーで二人が繋がった場所などを洗い流すのに時間が掛かりますよね?だったら人も(まば)らになっているでしょうし……。聡の『月光』は本当に素晴らしかったです……この指がとても器用なのも存じていましたし、見ただけで覚える秀逸過ぎる記憶力と身体能力なのも知っていましたが、ピアノを演奏して下さるとは思いも寄らかなったので嬉しいサプライズでした。今でも頭の中では聡が私のために演奏してくれた『月光』がエンドレスでリピートしています、よ」
 しなやかな指にキスを落としながら真剣な口調で告げた。
「そうか。それはとても嬉しい……。バーの支配人だか責任者だかは知らないが関さんや他のスタッフにワガママを言って、私が演奏することを内緒にしてもらった甲斐があったな……」
 薔薇色の微笑みと愛の交歓の余韻の艶めいた声は祐樹だけの独占だ。

 

 

「毎年ツリーが変わるのだな……。以前は樅ノ木(もみのき)にプレゼントの箱……といっても中身は入っていないだろうけれども。そういう古典的なツリーだった。しかし、真っ赤な薔薇のブリザードフラワーで飾られたツリーも素敵だ」
 一階に降りてきたら案の定人気(ひとけ)はなかった。しかし、暖炉には奇跡的(?)に火が残っていた。
「暖炉も人工の燃料ではなくて本当の(まき)を使ったらもっと風情が有りますよね?暖炉のような人体に危険のない火は人を安心させる効果があるようです。そういう火を貴方と一緒に見たいと思っています。ちなみに……」
 最愛の人のしなやかな指に着けているダイヤモンドの指輪を手首ごと持ち上げた。
「こういう煌めきのあるモノに人間が惹かれるのは水を欲した祖先の記憶だそうですよ」
 左手の薬指にキスを刹那のキスを落とした。人がいないことは気配で分かっていたので。
「またクリスマスには遅れてしまいましたが、貴方へのプレゼントとして……」
 シャワーを浴びたとはいえ、愛の交歓の名残りを残す潤んだ切れ長の目を瞠っている。
「祐樹のクリスマスプレゼントか……?それは楽しみだ……。何か用意する物はないのか?」
 具体的に言うのはヤボなのでヒントだけにしよう。
「防寒着が必要ですね。何でもフード付きのが良いそうです。後はマフラーを編んで頂けますか?今の流行りは単色だそうですよ。私のクリスマスプレゼントなのに貴方に負担させるのは心苦しいのですが……」
 彼は朝露に濡れた大輪の紅い薔薇のような笑みを浮かべている。
「マフラーとかセーターや手袋を編むのは大好きな作業なので却って嬉しい。雪に関係があるのだろう?だったら防寒も当然必要なので、準備から楽しい。
 いや、正確には祐樹とクリスマスを共に過ごせたこと、そして毎年絶対に祐樹と一緒に過ごせるという確信が有ることが更に嬉しい、な」
 最愛の人がさり気なさを装って辺りを見回している。二人で並んで座っている暖炉の傍の椅子だけでは後ろを見ることが出来ない。普段、周囲に目を配るのは祐樹の役目だったので、彼が何の意図でその動作をしているのか分かってしまう。
「祐樹、心の底から愛している。生涯一緒に居て欲しい」
 最愛の人の手を取って付け根まで強く絡めた瞬間に薄紅色の唇が祐樹の唇と重なった。頭の中では祐樹のための「月光」が流れていて心に沁みるキスだった。

    <完>





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気分は下剋上 クリスマス 26(I8禁) 2024

「え……っ?そのう……」
 紅色の唇から銀の糸が滴っている様子もとても綺麗だったが濡れた眼差しが困惑に揺れている。
「交わりの……形を変えるのは……普通なのか……?」
 いったん蠱惑的な花園から退くことにした。名残は惜しいものの、世界で一番大切な彼に誤解を与えたくなかったので。
「普通はそうですよ。と言っても拙い経験とハウツー本でしか知らないですが。ただ、聡の極上の花園は魅惑に富んでいますから、変えるまでもなく頂点を極めてしまうのです。聡は果てるまでの時間もお気になさいませんよね?」
 赤珊瑚のような胸の粒を爪で弱く弾きながら説明することにした。祐樹の指の動きに薔薇色の息吹が花びらのように舞う錯覚に捕らわれる。そして純白のシーツから紅色の肢体が僅かに浮き上がるのも素敵過ぎるな眺めだ。
「え?だって、祐樹が私の中で絶頂を迎えてくれるのが嬉しくて……時間など気にしたことは全くない」
 赤珊瑚の粒がルビー色に変わっていくのも蠱惑的な眺めだった。
「早漏とか遅漏とか聞いたことはないですか?」
 最愛の人が祐樹以外に身体を許したのは一回だけで、それだって祐樹がゲイバーで口説いている場面を目撃したショックのあまりにアメリカに行って二度と日本に帰国しないと決めていた頃だったと聞いている。そして、その相手というのが祐樹に似た日系人らしかった。その(・・)()のクラブで出会った人で当然安全な性行為をしたとも。そして何の感慨もなく抱かれて(こういうものか)と思ったと彼が言っていた。秀逸過ぎる記憶力の持ち主だが、初体験のことはもしかして細部まで覚えていないのかも知れない。だったら医学的知識で説明する(ほう)が早い。専門性に特化した大学病院だが、今二つのルビーの尖りのごく狭い先端部分を祐樹の指で撫でている人は医学全般に該博な知識を持っている。早漏などは確か泌尿器科に行くのが良いとうっすらと祐樹は記憶している。
 最愛の人は祐樹との愛の交歓の時に限って医学的な知識を頭のどこかに封印している(ふし)がある。祐樹も実は同様で、前立腺だのペニスだのは言いたくない。彼との愛の交歓は医師であることをすっかり忘れた単なる熱烈に愛し合う恋人同士という位置づけが二人の暗黙の了解だった。
「若い頃は早漏で……加齢と共に遅くなっていくというのは……。あ…っ、胸……()……っ。とても感じる……頭の中に紅い火花が散っているようで……っ」
 もっとと強請るように汗の雫を纏った紅色の肢体が綺麗に反っている。
「学生時代とかだと早くなるのは仕方ないのですが、聡の魔性の魅惑に満ちた天国のような花園はついつい欲望が加速、いや暴走してしまって早くなってしまいます……。だから交わりの形も変えることなく終わってしまいますので……。そのせいで聡が私の行為だけを体験して同じ体勢でフィニッシュを迎えるのが当たり前だと思い込んでしまったのですよね。しかし、何度も交わりの態勢を変えるのはお粗末な『道具』というか相性の悪い相手なら当たり前のコトですよ……。聡は『もっと強く貫いて欲しい』とか『奥まで一衝きで』など仰いますが、魅惑的過ぎる極上の花園の動きだけで真珠の白濁を放ってしまいそうになります。そういう人は私も知りません。きっと私のためだけに誂えられた名器なのでしょう。聡の今宵のリクエストを叶えて差し上げたいので、私の身体の上に乗ってくださいませんか?」
 祐樹の切々とした言葉に納得したような表情を浮かべている。
「分かった……」
 汗の雫を纏った紅色の肢体が幾分気だるげに動いて祐樹の屹立に花園の門を近づけくれた。
「祐樹の大粒の雫で難なく……っ……」
 先ほど祐樹の律動で双丘が熟れた桃のような色に染まっているのも最高過ぎる眺めだった。
「あ……っ、奥まで……・っ、開かれていく……っ感じが堪らない……っ」
 彼が身体の上に乗っているので二つのピンと尖った二つの尖りや、怜悧な顔に紅色の艶やかさとキスのし過ぎ、いやその前に唇で祐樹の愛情と欲情の象徴を愛してくれた余韻も相まって唇も紅色に染まっている。祐樹も腰を上へと突き上げた。
「ゆ……っ、祐樹っ……頭の中が真っ赤な大輪の花火が爆ぜているよう……で……っ」
 最愛の人が腰を落とすのと同時に祐樹の腰を上へと動かした。
「あ……っ」
 喘ぎ声で閉じられなくなった唇から銀の糸が細い顎に川のように伝っている。そして祐樹の素肌に大粒の汗の雫が雨のように滴っている。
「ゆ……っ、祐樹っ……もう……っ。奥の奥まで届いて……っ」
 強張った肢体が限界を訴えている。綺麗な弧を描く眉も甘い断末魔を(こら)えているせいか眉根が寄っているのも最高にセクシーな眺めだ。祐樹の先端部分も、花園の貪婪な動きではなくて祐樹を熱いゼリーのように包み込む感触に背筋に電流が奔ったような気がする。
「私も、です……。身体の上で淫らなダンスを踊って下さる聡を見ているだけで……真珠の放埓を放ちたくなるのに……熱く厚いシルクの花壁……そして奥処の更に奥の良さ……最高に良い……」
 うっかり先に熱い真珠の放埓をばら撒いてしまった。




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気分は下剋上 クリスマス 25(I8禁) 2024

「聡、それは嬉しいお言葉です。貴方の舌戯は最高ですからね。雄弁な舌だけではなくて、喉の素敵な締め付け具合も……。想像しただけで、もうこんなになってしまいました……」
 最愛の人の薄紅色のしなやかな指が触れている個所に手を重ねた。祐樹のソコは現金な反応をみせて勃ち上がっている。もう片方の手で純白のバスローブからチラリと見えているルビーよりも紅い尖りを露出させて親指と中指で摘まんでキュッと捻りつつ先端部分を宥めるように人差し指で円を描く。
「あ……っ……祐樹……っ……()……っ。だけれども……、祐樹の此処を愛せなく……っ……なるので……っ」
 甘く蕩けたシャーベットのような声で抗っても欲情を加速させるだけだ。
「ではお互い、口と指で、熱く(たぎ)った場所を愛し合いましょう。最愛の、そして私の聡、私の身体の上に乗ってくださいね……」
 紅色の耳朶に甘く低く囁いた後に耳の付け根を舌で辿った。
「あ……っ」
 皮膚の薄い場所はどこも感じるのだろう。バスローブを脱いでベッドに横たわった。尤も屹立は重力に思いっきり逆らっているが。最愛の人もするりとバスローブを床に落として祐樹の上にすらりと乗ってきた。ツンと尖った二つのルビーが祐樹の肌に心地よい。そう思ったのも一瞬で祐樹の先端部分を舌全体で辿られるとそちらの悦楽の(ほう)に気を取られてしまった。最愛の人の花芯も完全に育っていて、先端部分から水晶の雫が零れている。その雫を味わいながら舌を大きく動かした。尖らせた舌が(くび)れの部分を辿っていくのも堪らなく良い。同じ愛の仕草を彼へと返す。きっと同じ悦楽を味わっているのだろうと思うと堪らない。先端部分を重点的に愛してくれたかと思うと、喉を開いて祐樹の熱く滾った愛情と欲情の象徴を飲み込んでくれた。
 あいにく祐樹は喉を開くという動作は出来ない。そういう点が彼の器用さなのだろう。愛情の多寡ではなくて。お返しに指を二つの果実を強く揉んだ後に花園の入り口までツーっと辿った。この辺りも彼の弱い場所だ。嬌声が勃ち上がった祐樹のモノで封じられているせいか、熱い息吹が当たってとても気持ちが良い。淫らで熱い水音が協奏曲を奏でているようだった。
 人差し指と薬指で花園の門を広げて中指をツプリと挿れた。彼の極上の花壁は祐樹の中指を緩くきつく包み込んでくれる。しかも厚く熱いシルクの感触も最高に良い。そしてその花園は貪婪な動き奥へと誘い込んでくれて最高だった。もちろん喉を上下に振って祐樹の勃ち上がったモノを愛してくれている最愛の人の仕草も最高に感じる。指だけでは物足りない気がして双丘を開き、しどけなく開いた花園の門から体内に舌を挿れた。舌で感じる熱く濡れたシルクの感触も最高に良い。
「ゆ……っ、祐樹……っ!恥ずかしいのだけれども……っ」
 いったん祐樹の熱い滾りを口から出した最愛の人が嬌声に羞恥の色を加えているのも背筋が震えるほど感じた。「恥ずかしい」と言ってはいるが、口で感じる花芯は更に大きさを増している。指でしどけなく開いた花園の門を更に開いて舌だけでなく指も挿れた。そして、硬く凝った蕾をトンと()く。
「あ……っ。ゆ、祐樹……っ、指と舌では……っ、なくって……っ、祐樹のが……っ、欲し……っ」
 熱の籠った声が愛らしく響いて汗の雫と共に紅い花びらが祐樹の身体に落ちていくようだった。
「良いですよ。向かい合って抱き合いますか?それとも後ろから……」
 素敵な締め付け具合の喉も捨てがたいが、天国を味わわせてくれる極上の花園の(ほう)が祐樹としても大歓迎だ。
「祐樹の……っ、顔を……っ、見ながら……っ、が良い、な……っ」
 祐樹の指で花園の中の凝った蕾の硬さを確かめるように動かしているせいで彼の甘い声も高く低く紡がれるのが素敵だ。そして愛らしいおねだり(・・・・)も。
「分かりました。最愛の聡、膝裏を手で持って足を広げて下さいませんか?」
 淫らな示唆にも唯々諾々と従う彼への愛しさが募った。それに紅色の指が薄紅色の足を持って風に散らされるのを待つ花のような動きをしている門とその内側の濡れた紅さは絶品だった。それに先ほど指で弾いた尖りがルビーの煌めきなのに反してもう片方は紅い珊瑚(さんご)といったアンバランスさも目を射るようだった。舌で充分馴染ませたので大丈夫だろうと判断して花園を一気に貫いた。
「あ……っ、祐樹……っ。とても……っ、()……っ」
 汗で濡れた肌が愛の協奏曲を奏でている。そして「もっと」というように彼の足が祐樹の腰に絡んでいる。祐樹のウエストの当たりで紅く細い脚がXの字を作っているのを感じると愛おしさが加速する。
「あ……っ、祐樹……っ、もっと奥まで……っ、強く……っ、欲し……っ」
 最愛の人は強く愛されるのが好きなのは確かだ。そして花園の奥処の奥に祐樹の先端部分がすっぽりと入る最高の場所がある。その深い場所は祐樹だけでなく最愛の人も最も感じる場所だ。きっとその場所で得る悦楽を欲しているのだろう。
「この交わりの形だと、奥の奥までは届かないかもしれませんよ?」
 失望させるのも本意でないので一応言ってみた。花園に鞭撻を加えながら。




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気分は下剋上 クリスマス 24 祐樹視点  2024

 「こうして祐樹と身体を密着させて呑むシャンパンは最高に美味しいな」
 最愛の人が感に堪えたような言葉を紡いでいる。
「それは全くもって同感ですね」
 グラスが空になったのを見てシャンパンを注いだ。祐樹のグラスにもボトルを傾けた。早く呑みきってしまって両手で彼の滑らかな素肌を堪能したい。
「……革手袋の上に着ける毛糸の手袋は編み目が細かい
ほうが良いのだろうか?」
 怜悧な声に欲情が混じっているのが最高だった。いったん火のついた肢体を必死に押し殺して快楽を散らしたのは知っている。そしてバスタブの中で密着した素肌も愛の交歓の前奏曲だとも分かっているのだろう。それなのに、他愛のない話題を出しているのはこの時間を長引かせたいのだろうか?
「そうですね。雪に触りますので、雪が解けた水分が入り込まない手袋が良いです」
 祐樹の身体の上に乗っている彼の肢体が身じろいだ。
「雪に触る……?前にデートしたように雪だるまでも作るのか?あれはあれで楽しかったし、雪合戦も……。しかし、雪だるまは太陽の光で溶けてしまうとはいえ、雪が多い地方だと数日は残るだろう?」
 祐樹が提案した今回のクリスマスプレゼントの趣旨は「想い出にだけ残る物」という難易度の高いもので、それを最愛の人は完璧な形でクリアしてくれた。今でも祐樹の頭の中では彼の演奏する姿や「月光」が頭の中で常時再生されている。
「発案は私ですからね。雪遊びに行った時に作ったモノの二番煎じは致しません。手袋を編んで下さるのも大変嬉しいです」
 最愛の人は編み物も非常に上手でセーターとかマフラーも手編みしてくれる。
「で、そのクリスマスプレゼントとは?」
 彼の声が清らかな薄紅色の期待に染まっているようだった。何だかサンタさんが来るのを何度も聞く子供のような感じだ。
「それはまだ内緒です。行ってからのお楽しみということで……」
 彼と祐樹のフルートグラスにシャンパンを注いでボトルを空にした。
「何度も申し上げますが、聡の演奏は最高のクリスマスプレゼントでした……。この部屋にピアノがないのが残念です……。そういえば、スイートルームにピアノが置いてあるホテルが有りますよね?その部屋で私だけに弾いて下さいませんか……?」
 慎ましく尖った紅色の尖りを指全体でソフトにタッチした。
「ん……っ……。祐樹が望むなら演奏はするけれども、あいにく『月光』しか弾くことが出来ないのだが……?」
 大理石の浴室に艶やかに濡れた声が上がっている。
「それで充分ですよ……」
 先ほどよりも硬さを増した二つの尖りを指で挟んで、左右に動かした。
「あ……っ。祐樹とても……ぃ……っ、泡で……っ……滑る感じも……っ、最高なのだけれども……っ、もっと強く愛して欲しい……っ……」
 祐樹の身体の上に乗った艶やかな肢体が更なる愛撫を求めたのか、それとも言葉通り感じているのか綺麗に反っている。
「承りました。聡、愛しています……」
 紅色の染まった耳朶じだに甘く熱く囁いた後に甘噛みした。
「祐樹、私も……っ……心の底から愛して……っいる……っ。んっ…………っ……」
 紅色の白魚のように跳ねる肢体がアロマキャンドルを浮かせたお湯に大波を作っている。尖った胸も耳朶も最愛の人が感じる場所だ。お湯から出た紅い尖りにキャンドルの灯が映えて幻想的かつ蠱惑的な煌めきを放っている。
「あ……っ、祐樹……っ!とてもっ……。ただ……っ……」
 二つの愛らしい紅色の尖りを指で弾いていると滴るような艶やかな声が大理石を紅色に染めて行くようだった。
「ただ、何ですか?」
 取って置きの甘く低い声で囁いた。彼はとても感度が良いので時によっては胸の尖りだけで乾いた絶頂を迎える。今宵は指への愛撫だけで花芯が育ってしまっていたのでそういうコトかなと思った。
「ただ……っ、ベッドで……っ、祐樹と存分に愛し合いたい……っ」
 そっちのお誘いかと思ったが、それはそれで嬉しい。
「ベッドで愛し合いましょうね……。立てますか?立てないなら、私がベッドにお運び致しますが……?」
 最愛の人は艶やかに薫る肢体を優雅に動かして祐樹の身体の上から立ち上がった。紅く尖った胸のルビーが煌めいているし、半ば育った花芯もお湯に濡れているのも最高の眺めだった。
「祐樹、バスローブを着るか?」
 流石に濡れた身体のままベッドに上がるのは躊躇ためらわれるのだろう。
「そうですね。ああ、私がします」
 素早く立ち上がって最愛の人にバスローブを着せかけた。そして祐樹も羽織った後に紐(?)を締めた。
「聡はそのままで良いです。チラチラと綺麗で艶やかな素肌が見えるので、目の保養ですから……」
 バスタオルを片手で持った後に最愛の人と付け根まで指を絡ませて前の戯れのコンマのようなキスを交わした。普段はツインルームなのでバスルームも近いが今回はスイートだ。手を繋いでキスを時折交わしながらリビングルームを歩いた。隣の最愛の人はバスローブを羽織っただけなので、薄紅色の素肌とか胸の尖りが時折覗くのも最高の眺めだった。寝室のドアを開けてくれた最愛の人の紅色の細く長い指も何だか愛でられるのを待つ花のようだ。
「祐樹……っ、祐樹のここを……口で……愛したい……っ」
 ベットにバスタオルを敷いていた祐樹のささやかな作業が終わった時に彼のすんなりとした指が待ちかねたように祐樹の下半身に触れた。




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気分は下剋上 クリスマス 23 祐樹視点  2024

 艶めいた声が祐樹の舌の動きで乱高下するのも最高にそそる。
「私のためにピアノを弾いて下さった時、聴覚はもちろん曲を追っていましたが、視線はこの指とそして、大輪の薔薇のように綺麗な横顔を交互に遣っていましたね。目が二つしかないことを後悔しました。両方とも同時に見ていたかったので……」
 右手の指を根元から徐々に指先まで唇を動かしたら、最愛の人の肢体がソファーの上で風を受けた若木のように(しな)った。
「あ……っ」
 先ほどよりも甘さが増した声が頭上から零れ落ちてくる。舌先を尖らせて付け根を強くノックした後に宥めるように舌で辿った。
「ゆ……っ、祐樹……、今日は……・いつも以上に感じる……っ」
 甘く(とろ)けた声が耳に心地よい。指も実は性感帯の一つだが、指だけでこういう声を上げるのは珍しい。
「ピアノを弾いた時に神経を指に集中させませんでしたか?その余韻が色濃く残っているからではないでしょうか?」
 医学的根拠は全くないが、そう考えないとこの乱れっぷりは説明出来ない。肝心の場所に愛の仕草をしているわけではなくて、指だけでこんなに蕩けてくれる説明がつかない。
「そう……っ、かも……っ知れないな……っ」
 喘ぎ声を出し続けたせいで、薄紅色の唇の端から銀の細い糸が滴っていてとても綺麗でそそられる。今度は舌全体を絡めとるキスをした。
「ベッドルームに参りましょうか?」
 そろそろ前の戯れではなくて、本格的な愛の交歓がしたかった。
「ゆ……祐樹……っ、そのう……シャワーを……っ、浴びたい……っ。ピアノを……っ、弾いている時に……っ、汗をかいたので……っ」
 彼は手術(オペ)の時には全く発汗しないのは第一助手を長く務めていた経験から良く知っている。きっと彼は手技の時よりも緊張したのだろう。
「では、一緒にバスタブに浸かりませんか?一刻でも長く聡と一緒に居たいので……」
 最愛の人は薄紅色に染まった潤んだ視線を困ったように宙に浮かせているのが不審だった。最愛の人の肢体を良く観察した。椅子に座っているせいで分かりにくかったものの、下半身の欲情と愛情の象徴がスラックスを押し上げていることに気づいた。指だけしか唇では辿っていない。肝心な場所は未だ触れてさえいない。それに理性も飛んでいない様子の彼は持ち前の羞恥心の(ほう)が勝ったのだろう。
「え?いや……っ、シャワー……っ」
 指だけの愛撫で下半身が反応していることを祐樹に悟られないようにしている彼はある意味健気だけれども、もっと欲情を曝け出して欲しいと思う。彼の返事を聞かなかったことにしてさっさと立ち上がってバスルームへと向かった。バスタブに勢い良くお湯を入れて液体のバブルバスの泡立ちを良くした。凄い勢いでバスタブにお湯が張られていくのを眺めてしまった。きっと最愛の人は下半身の兆しを祐樹に隠したがっているだろう。だから指への愛撫を続けると逆効果のような気がした。泡立ちも良くて細かな泡が虹色に煌めいている。ついでにアロマキャンドルも置いてあったので備え付けのマッチで火を点けた。
「準備が出来ましたよ?一緒にバスタブに浸かりましょう。きっとリラックス出来ますから」
 一切気付いていないように装って声を掛けた。
「……分かった……」
 安楽椅子から優雅な仕草で立ち上がった最愛の人の下半身をそれとなく見ると衣服の上からは変化が認められない程度には鎮まってきている。大理石の浴室に二人で入った。手早く衣服を脱いでから最愛の人のスーツを脱がせた、あえて事務的に。
「アロマキャンドルが綺麗だな……。それにバスバブルも良い香りだ……」
 安堵の笑みを浮かべた彼は祐樹の手を借りずに手早く衣服を落としていく。きっと祐樹に気取られなかったと思っているのだろう。普通の客室でもバスタブは充分広いこのホテルだが、スイートルームだけあって、二人で入っても充分過ぎるほどだ。
「ああ!クリスマスに相応しい用意をしてきますね?バスタブにはまだ入らないでくださいね、聡」
 リビングに備え付けられている冷蔵庫にはシャンパンも入っていることは知っていた。そのボトルと冷蔵庫の上に設えてあるグラス類の中からフルートグラスを二つ持って浴室へと戻った。
「祐樹……もう入っても?」
 切れ長の潤んだ瞳が祐樹の手を見て見開かれた。
「少し早いですが、メリークリスマス!今年もこうやって過ごせたことに無上の幸せを感じます」
 シャンパンのコルクを抜くと雰囲気を盛り上げるポンという音が大理石にこだました。最愛の人にフルートグラスを手渡してシャンパンを注いだ。そして祐樹のグラスにも自ら注いだ。その後、バスタブの中へと入った。
「祐樹……メリークリスマス!!私こそ今年も祐樹と過ごせて、そしてプレゼントを気に入って貰えて本当に良かった」
 彼は祐樹の身体に背中を預けてくる。
「クリスマスに乾杯」
 二つのグラスが奏でる微かな音色が親密な音を立てた。アロマキャンドルが照らす最愛の人の肢体も物凄く扇情的だ。




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