腐女子の小説部屋

創作BL小説を綴っています。ご理解の有る方【18歳以上】のみ歓迎致します 申し訳ありませんが書く時間を最優先にしたいのでリコメは基本的に致しません。 要望・お礼などは「日記」記事でお応えしますが、タイムラグがあることも多いです。

2019年12月

気分は下剋上 学会準備編 374

「そうですね。病院長になった後も、指名があれば執刀出来るようにはしたいです。

 院内政治に関しては内田教授が既に赫々とした成果を上げて下さっていますし、その上、田中先生も私よりずっとその辺りは上手に出来ると確信しています。

 私はそういうことに向いていない自覚は有りますので、出来ることは致しますが手に余る部分は皆さんに相談したり全権委任をして任せたりしたいと思っています」

 祐樹がやっと驚愕から覚めた様子で、真摯な眼差しで自分を見ていた。

「別に病院長が執刀してはいけないという決まりはないですよね、明文化された院内規則では。

 違いましたっけ?内田教授」

 自分がついつい読んで丸暗記している――そしてそのことは祐樹も知っている――院内規則の細部を敢えて内田教授に振ることで「第三者」の客観的な意見を聞くという冷静さを取り戻したようだった。そして、自分の記憶でも確かにそんなことは書いていなかったな……と頭を幸せな鐘が鳴るような気分になった。

「明文化された文はないですね、確かに。暗黙の了解は有りましたが、そんなモノは院内改革をする上で何とでもなりますし、しかも香川教授は執刀をお望みなのでしょう?」

 内田教授が確認するように聞いて来た。そして桜木先生は「我が意を得たり」といった感じの不敵な笑みを浮かべていたのが印象的だった。 

「そんなバカげた暗黙の了解なんて吹っ飛ばしてしまったら良いんだよ。

 どうせ、あっちのお偉いさん達は、もっと上を目指しているんだろ?大学病院を踏み台にしてさ。

 だからあんなに総理大臣に媚びを売っているんだろ?

 その『踏み台』にされて堪るかって思う。

 で『サイレン党』じゃなかったら、どんな名前が良いと思う?」

 桜木先生は、見かけの無頓着さとは裏腹に――いい加減で大雑把な性格だったら、悪性新生物の何時間にも及ぶ手術の執刀なんて出来ないだろうが――細部に拘るタイプのようだった。

「『香川教授を病院長にする党』とかはダメですかね?」

 祐樹を始めとして、医師にも文学的センスを持っている人は多いが、内田教授はどうやら違うらしい。ストレート過ぎる命名につい笑いがこみ上げて来て笑ってしまった。

 その様子を一際輝く眼差しで祐樹が見ているのが分かって視線を絡ませ合った。

 ただ、祐樹の眼差しの成分に「驚き」も入っているのは何故だろうなと楽しく思考を巡らせてしまったが。

「『うどん党』とかはダメですよね……やっぱり……」

 久米先生が岡田看護師に背中を叩かれていた。

「は?久米先生の頭の中を一回割ってみたいと思うぞ?医学以外は食べ物と、ああオタク趣味も含有されているか……取り敢えずさ、食い物ネタは却下だ。

 しかし、何でウドンなんだよ?この会場にもウドンなんて出されてないしさ」

 柏木先生が酔いの回った口調で絡んでいた。

 ちなみに、祐樹と良く行く大阪のホテルではルームサービスの「煮込みうどん」も、そしてクラブラウンジで出されるお蕎麦もとても美味しい。また食べたいな……と薔薇色の泡が弾けている心の中で思ってしまった。

「あのう、そういう単純な名前とか止めて貰えませんか?

 久米先生の場合は、食い気と、そして県の名前が教授と同じだからという物凄くシンプルな図式しか描けていないのは良く分かりましたが」

 祐樹がバカにし切ったような口調で言い切った後に口角を魅惑的に上げている。

 その皮肉な笑みの形は祐樹にしか出来ない独特の魅力に溢れていたものの、自分に向けられると嫌だなと思う類いのモノだった。

 ああ、そう言えば自分の名字も――先祖が香川県出身かどうかとかまでは聞いた覚えがない――県の名前でもあるし、確かにうどんが有名だった。久米先生が安易に結びつけるのも何となく分かる。というか、あまり余計なことを考えたくない自分としては別に「うどん党」でも「蕎麦党」でも良いような気がしたが、この場に居る全員が呆れたような失笑を浮かべているので、黙っていることにした。

 それに食べ物の名前とかだと「日本酒党」か「ワイン党」か?みたいな会話を教授会の後の呑み会で――必要最低限しか出席していなかったが――談笑というか軽い討論のようなモノも行われているので避けた方が無難だろうし。

「『破壊の後の力強い病院を目指す党』とかはどうだ?」

 今まで知らなかったが、柏木先生も一応は文学的センスを持ち合わせているような感じだった、自分とは異なって・

「それも良いかな?少なくとも『うどん党』の百倍はマシだ」

 桜木先生は呪文のように呟いている。いや、呪文というよりお経のようで「同志の集まり」としては長すぎるような気はした。

 正直、名前よりも中身の方が大事だと思ったし、しかも政党名とかもそうだが割と短めなモノが多いので自分的には却下に傾いてしまっていたが、皆がそれで良ければ賛成しようかなとも思った。

「良い名前なのですが、いかんせん長すぎるのでは?」

 祐樹も同じ思いだったらしい。自分の感覚が祐樹と寄り添っているような気がしてとても嬉しかったが。

 何だか名前を考えるのがこんなに心弾むモノとは思わなかった。

 名前なんてどうでも良いと思っていた自分だったが、お子さんが生まれたご両親があれこれと調べて命名する気持ちが何となく分かるような気がした。

 自分は子供を作る積もりもなかったし、祐樹と寄り添って生きていけるだけで一片の悔いもない人生だと思っている。

 だから、何だか二人で命名する「党」の名前がいきなり大切なモノに思えてきた。

「その頭文字を取るというのはどうでしょうか?」

 祐樹が指をパチリと鳴らしている。

「ああ、その方法がありましたよね。あっちの会場の『主役』の首相だって『自由民主党』の党首でも有りますよね。しかし、一般的には自民党で通りますから。

 『はちめ党』みたいに略したら良いかなと。

 ううん、それだと何だか語呂が悪いですね……?」

 確かに単語の頭文字を取った祐樹の改正案は少し変だと個人的に思った。まあ、祐樹が良いならそれで個人的には異論なしなのだが、少し困ったふうに笑う祐樹を見るという幸せ過ぎる気持ちで口を開いた。

「確かに『はちめ』はイマイチのような気がするので少しアレンジしたらどうだろうか?」

 皆が考えを巡らすような感じで宙をさまよわせている視線を見ながら、いったん言葉を切った。


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現在ノベルバ様で「下剋上」シリーズのスピンオフ作品を書いております。

もし、読みたいという方は是非!!
こちらでもお待ちしております。

https://novelba.com/publish/works/884955/episodes/9398607
↑ ↑

すみません!試したらノベルバ様のトップページにしか飛べなかったので、「こうやまみか」と検索して頂ければと思います!!


最近、アプリの不具合かノベルバ様から更新通知が来ないのです……。
基本的にこちらのブログを更新した日は何かしら更新しておりますので、読んで頂ければ幸いです。















最後まで読んで頂きまして有り難うございます。

無事更新出来ました!
毎日がこんな感じの綱渡り更新ですが、少しでも楽しんで頂ければ嬉しいです。

      こうやま みか



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ショーから始まる恋もある 98




「念のために尿検査まで致しましたが――残念ながら覚せい剤に似た成分が検出されました。

 化学式は少し違いますけれど、その辺りの説明は端折っても良いですよね?」

 やはりか……と思ってしまった。

「化学式は高校の時に挫折したので、話して貰ってもサッパリ分からないです。

 それよりも、どうしたらそのお薬は抜けますか?」

 昨夜のショーの時に見せたユキの甘く乱れた痴態を――あれはオレが相手だったからだとユキが言ってくれたのは本当に嬉しかったが――見ていた人間が今日、パークハイアッ○に来ているメインの客だったのだろう。

 映画で喩えるのもどうかと思うが、大ヒットした映画のパート2の場合は更に話を面白くしなければ観客はがっかりするのが普通の反応だろう。

 その程度のことはインラン・ユリとかいうバカも分かっていたのだろう。

 そして、ユキの抵抗とか反抗的な態度で――ユキは普段、のんびりおっとりしている小動物といった雰囲気は持っているものの、イザとなれば冷静に対処出来る賢明さを持っているし、度胸も据わっている。そういう点が大好きになった一番の理由だ――昨夜以上の痴態は晒して貰えないということも分かったのだろう。だから、肌が物凄く敏感になる薬を打ったのだろうな……と怒りに震える手を固く握り合わせた。

 オレの客ではないものの、泡姫も――いわゆるソープ嬢――来店してくれている。

 その本指名を受けている同僚に聞いた話だが、やっぱり「そっち」系の人間から「そういう」薬を買う人間もたくさん居るらしい。

 彼女達は「そういう行為」でお金を儲けているので――建て前上は違うとか言ってはいるが――いわば仕事だ。

 で、本命の恋人とも当然のことながら「そういう行為」をする。その時にだけ、特別感を出すためとか気持ちの切り替えのためとかで薬を使って「する」とか聞いていた。

 まあ、薬に頼らない女性も居るとか聞いているが。

「そうですね。そういう薬を使われた経験はないという認識で良かったですよね?」

 新田先生が事務的ではあるものの、何だか物凄く同情した感じで聞いて来た。

「はい。それは確かです」

 ユキが――父親の職業はどうであれ――そんなモノに手を出す人間ではないことくらいは分かる。

「出来得る限り、体内濃度は減らしました。

 しかし、この薬の場合は――ああ、最悪死亡するケースも有りますが、その点は大丈夫のようです」

 淡々とした感じの口調が却って恐怖を呼び起こした。新田医師は慣れているのか、それとも感受性が鈍ってしまったのだろう、多分。

 詩織莉さんの世界でも著名な人がそういう薬物で逮捕されているのも知っているし「○○も実はしている」とかお客さんの噂で聞いた覚えも有った。

 広尾という高級住宅街は、そういう著名人もたくさん住んでいるらしいので、こっそりと治療に通って来るのかもしれないな、と思ってしまったが。

 風俗嬢もそうだが――別に批判とかではないし、オレだってあぶく銭で稼いでいるという点とか、人によっては精神的にキツい仕事なのかもしれない、ホストも風俗も――基本、お金は稼げるようになっている。ま、向いていない人間は全然稼げなくて消えていくシビアな世界ではあるものの。

 その点は広尾に豪邸を構えて住めるような人も同じ程度のお金は持っているハズで、売人に狙われているのかもしれないなと思ってしまう。 

 確か覚せい剤は1グラム1万円とか聞いているし、金銭的な余裕がない人間に――と言っても最初はタダで配るらしいが――売るよりもお金持ちに売った方が良いに決まっているし。

「命の危険まであるんですか……」

 呆然とした口調になってしまうのも、暗澹たる気持ちになってしまうのもユキを愛するオレとしては当然だろう。

「有りますね。具体的には――」

 相手の話を遮らないというのがホストとしての初歩の初歩だったが、そんなことまで忘れ果てて言葉を被せてしまった。

「ユキは――えっと……そのリスク、まだ有るんですか?」

 有ったら聞いておかなければならないし、新田先生が出来得る限りの手当てしてくれているとしたら「死亡」という最も怖いことは聞きたくなかった。

 それに、詩織莉さんが――当然、同じ世界に居るのだから、薬物に対してもそれなりの知識は有るだろうし――差し向けてくれた先生なので、その点「だけ」は安心出来そうな気はした。

「それは大丈夫です。ただ、禁断症状が出てしまう可能性は有りますね。薬が欲しくて欲しくて堪らなくなるという……。

 アルコール依存症などもそうですが、然るべき施設に入るのがお勧めなのですが……。個室の鍵を外部から掛けた上に、建物も頑丈にロックされて外界とは完全にシャットアウトされますので」

 何だか刑務所みたいな施設だな……と思ってしまう。そういう「特殊」な体験をユキにはさせたくない。

「期間はどの程度ですか?ほら、何日間閉じ込めるとかのマニュアルみたいなモノってあるのですよね」

 違法なモノに関しては一切手を出していないオレだが、そういう知識は自然と入ってくる。

 ユキの場合、一回きりの服用だし――いや、無理やりのことだろうから、服用とは言わないかも知れないが―――ああいう薬は使えば使うほどどんどん依存を深めていく程度の知識は有った。

 そこだけが救いといえば救いだったが。


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最後まで読んで下さいまして有り難うございます。

二時間後を目途にもう一話上げますので、そちらでもお会い出来ますように!

            こうやま みか












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ショーから始まる恋もある ユキ視点 12(I8禁)




 僕のお尻の穴の奥の奥までズンって衝かれて、リョウさんの引き締まった身体がお尻にぶつかって来る感触もバチバチと脳が破裂しちゃうんじゃないかと思うほど良かったし、痛いくらいに硬くなった乳首が――今は手を離されているけど――おっきくて硬いモノが浅い部分を衝いている時にはなんか小さな爆発物みたいにジリジリっていう音を立てているみたいな気がする。

 何だか、乳首が爆発しそうな感じも堪らなく良くって、僕の我慢の限界もそろそろタイムリミットのようだった。

 でもこんな僕の身体でイキそうになってくれているリョウさんのおっきなモノとか、腰を掴んでくれてガンと衝いては抜くという動作を続けてくれていてその度ごとに湿った音が繋がった部分から熱い花の泡のように聞こえているのも、耳まで胡蝶蘭の紫色に染まって行くみたいだった。

 もう、頂点を極めて良いものなのかは分からなかったけれども、もう限界だった。

「ああっ……イクっ!あっイクっ……」

 僕の撒き散らした白い液が、胡蝶蘭の上にピュって飛び散ってしまっていた。

 僕だってこっそり一人で前を弄って出したことは有る。でも、お尻の穴を大きく開かれて、奥をドンと衝かれたり、乳首を弄られたりしながら逝くのがこんなに感じるとは思ってもいなかった。

 僕が頂点に達した直ぐ後に、リョウさんの身体がブルっと震えた上に、奥の奥まで挿った硬くて熱いモノがブワっとおっきくなった。

 え?と思った瞬間にお尻の奥のリョウさんに衝かれてビクビクってなっている所に、新しい刺激が熱く広がっていく。

 リョウさんも限界だって言ってたけど、本当に僕の身体で逝ってくれたんだと思うと何だかとても嬉しかった。

 熱くて濡れた感触は多分、リョウさんの白いモノだろうから。

 リョウさんは僕の頭を優しく持ってくれて、荒い息をしながらキスをしてくれた。

 下半身を繋げたままで交わすキスって、何だか「本物」の恋人同士っていうか、ウチの家に有る本物のクリムトの「接吻」の絵に――あれは服を着ている姿だったけれど――なったみたいな気がした。

 絵みたいに、このまま固定されれば良いのにとまで思ってしまう。

 リョウさんの引き締まった唇が僕の唇を優しく、そして激しく貪ってくれているのも本当に嬉しかった。

 達した後だからか、物凄く敏感になっている僕の身体は、キスだけでもう一回イキそうな気がしてしまった。

 いや、キスだけじゃなくて、身体も思いっきり開かれて繋がっていたからかも知れないけど。

 リョウさんの舌の動きが巧み過ぎて、舌をキュッと包まれて強く吸われると身体が甘く震える。

「ユキ。今から抜くが、オレのが出て行っても、穴は出来るだけ開いたままにしておいてくれると嬉しいのだが」

 リョウさんの低く掠れたセクシーな声が小声で告げてくれた。

 甘くて熱い接吻に酔いながらも――僕は呑んだコトないけど、きっとテキーラとかそういう強いお酒ってこんな感じなのかな?――これはショーなんだってゆう現実を思い出してしまった。

「分かった。シオリお姉様のお金を取り戻すためでしょ?」

 だって、リョウさんは栞お姉様の依頼でこの舞台に上がってくれているのは分かっている。

 そのことについて僕は物凄くラッキーだと思っていたけど。

 シンデレラが12時の鐘を聞いた時のような気がした。

 パーティはこれでお終いなんだなって思うと寂しかったけれど、それは仕方ないことだろうなって諦めてしまう。

 そして、僕がお母様に隠れてこっそり見てしまっていた動画でも、綺麗なお姉さんが口の中で発射した白いモノを――お父様と出掛けた時に「そういう」制作会社に行った。その時に聞いたんだけれど、あれはリョウさんがくれた本物とかじゃなくって、カルピスの原液らしい――舌の上に載せたり、唇から滴らせたりしていた。

 そういうのがショーとか動画での「お約束」なのかなって思った。

 ただ、リョウさんの男らしく綺麗な指が熱く疼く乳首をキュッキュって捻ってくれていて、物凄く気持ちイイ。

 このまま乳首がもげてしまっても良いなと思えるくらいに硬くなっている。そこを捻ったり弾いたりして貰えるのが本当に気持ち良くって死にそうなくらいだった。

「レディー・アンド・ジェントルメン!!主役のお二人のフィナーレで御座います。

 お愉しみの最中ではありますが……、舞台の方へとご注目下されば幸いです!!」

 その声に我に返った。

 パーティを後にするシンデレラの気持ちが何となく分かったような気がした。

 お愉しみって……って、一体何?と思って舞台を見たらあちこちで似たような行為が行われていた。

「抜くぞ」

 リョウさんの声が冷静な感じを帯びている。事務的なってゆうか業務連絡みたいな感じかもだけど。

 そう言えば、僕が「主役」の――実力不足かも知れないけど――ショーだ。

 だから、お尻の中に出し入れされているユリさんとか、他の人には負けているわけにも行かないなって思ってしまった。

「やだっ……。熱くて大っきいの……もっと欲しいっ……ずっとこうやって……拓いていて欲しい。

 それに、ココも寂しくなるっ……」

 多分、こういう言葉で良いハズだ。

 リョウさんの指が離れた乳首が寂しくて自分の四本の指でパチパチと弾いてしまう。

 リョウさんの魔法の指で触れられたからか、僕の指でも充分に感じてしまってついつい耽ってしまう。乳首なんてただ付いているだけのモノだと思ってたんだけど、こんなに感じるなんて思っていなかった。

「抜く、ぞ」

 お客さんと司会者とかが話している間も、ずっとリョウさんと繋がったまま指で乳首を弄るのは止められなかったけど。

 抜かれるのもとっても寂しかったけれど、12時過ぎたシンデレラは自分の家の台所に帰るしかないのも知っていた。

 リョウさんの熱くておっきいのが僕の身体から抜けていく。

 お客さんの方へと腰を上げて「そういう」行為の後の穴を見せるようにと頑張った。

 物凄く恥ずかしかったけど、リョウさんに愛された行為だと思うと何だか誇らしいような気がしたし。

 リョウさんの目論見は分かったので、穴から白いのを出すように頑張った。

 何かユリさんとか他のスタッフも物凄く淫らに振る舞っているのが、舞台の上からもはっきりと見えていたので、負けていられないなって思ってしまう。

「左様でございますか……。熟した肢体を好まれる方も多数いらっしゃるようですが、まだまだ硬い蕾を自分好みに丹精するというのも、また格別で御座います。

 しかし、主役の二人のショーがあまりにも秀逸過ぎたので、二次会が雪崩のように始まってしまったことはお詫び致します」

 リョウさんが何だか考えているとゆうか、状況が分かっていないぽかったのでこれは教えなければならないなって思った。


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最後まで読んで下さって有り難うございます。
本日は(多分)三話更新出来ると思いますので、読んで下されば嬉しいです。
年末で読者様もお忙しいと思います。
寒くなりましたがお身体ご自愛ください。

            こうやま みか





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気分は下剋上 学会準備編 373

「いえ、サイレンと聞くとやっぱりそっちを先に思い浮かべますよね、特に我々のような救急救命室組は。

 だから久米先生の答えもあながち間違っているわけではないですよ。柏木先生も、そして大石先生もそう思いますよね?」

 祐樹が取り成すように答えている。

「トウって何ですか?」

 確かに話しの流れを全く分かっていない、今ここに来たばかりの久米先生が抱く疑問も尤もだった。

「桜木先生達と組んで上からは香川教授を病院長にして、下からは桜木先生達を中心とした『医師重視・現場重視』の病院改革をしようという集まりと言う意味での『党』です。

 確か……英語ではパーティでしたよね、大学入試のおぼろげな記憶で申し訳ないのですが」

 内田教授が内科医らしく少し回りくどい感じで解説してくれた。そして「党」についての英単語は自信がなかったのか――内田教授も「医学論文」は積極的に発表しているが、そもそも論文に「政党」などは使わない――確かめるような感じで自分に聞いてきた。

「ええ、ポリティカル・パーティが政党という意味で使われますね」

 日本製の英語だとパーティと言えば、今自分達が立っている「披露宴」――いや、立食エリアでは何だか秘密結社めいたモノを作るという話になっているようだったが、それはそれで有意義だと思う――のような「集まり」のことを連想してしまうが。

「え?香川教授が病院長になられるんですか!?いや、向いていると思いますし、何しろ病院の至宝とか日本医学界の輝ける星とか言われていますので、順当な意見だと思いますが。でも――」

 久米先生が続けた言葉にギクリとした。

 誰もそこまで考えていないだろうことを久米先生が無邪気な感じで言ったので。

「香川教授が病院長になるのは、大歓迎ですけど……。教授のポジションは手放すことになりますよね。だったら後任は田中先生ですか?」

 久米先生の無邪気かつ歓喜に満ちた声が会場に響き渡った。

 先程からいわゆる「サイレン党」の話題で――皆が抱えている不平不満の声を具体的に上げたからだろうか、周りの人間達は話を止めて桜木先生を中心とした話に聞き入っていた。大きく首を縦に振ったり時には拍手をしたりして――こちらに集中している感じだったので尚更に。

 祐樹も珍しく心の底から驚いたという感じの表情を浮かべている。驚いた時の顔はどんなに整っていたとしても、結構間抜けな雰囲気になってしまうのに祐樹の場合は驚きすらも見惚れるほどに怜悧で端整な趣きだったが。

「そこはまだ決まっていませんね。それに出来るだけ近い将来に病院長の座に就かないといけないなと本日、皆様のご意見を頂いて考えが改まりましたが」

 自分が漠然と考えていたのは斉藤病院長の停年のタイミングで行われるハズの病院長選挙、もしくはそれよりも早い段階に行われる大学学長(総長)選挙の時かなと思っていた。

 しかし、今日聞いた話を総合するともっと早いタイミングでないと文字通りバベルの塔になってしまいかねない。

「え?どう考えても田中先生だろう?そりゃ、オレ達の方が歳は上だけどさ、執刀数とか実力――だって香川……っと……教授は」

 柏木先生が酔いも回った感じの呂律の怪しさで呼び捨てしそうになったのを――同級生だった過去は変わらないので個人的には気にしていないが――奥さんが腕をパシンと叩いて注意している。

 そういうことが出来るのも、きっと夫婦仲が良いからなのだろうなと何だか微笑ましく思ってしまう。

 「良く出来ました」という感じで微笑む柏木看護師を見た後に――祐樹は驚愕という端整なお面を貼りつけたような表情で佇んでいるだけだった――当意即妙とか臨機応変という四字熟語が物凄く似合う祐樹だったが、想定外過ぎて対応出来ないような雰囲気だった。

 自分が知る限り祐樹がこんなに驚いているのは初めて見るような気がしてさっきから抑えていた、薔薇色の泡のようなモノが心の中に弾けているような気がした。

「そうですね、ウチの医局は実力重視なので、当然強力な候補者ですよ。田中先生は」

 祐樹が唖然とした表情を更に深めている。ただ、そういう表情を浮かべた祐樹を見ることが出来たのも、何だか心弾む一瞬で、密かに心と眼差しのシャッターを切った。

「そうだよなー。実力とか執刀数から考えても大本命は田中先生、しかもブッチギリで勝つような気がする。

 ま、オレは万馬券よりも低い確率で良いと思う、個人的に。

 香川教授の補佐というか、黒木准教授の後釜を狙っているオレだから、ま、それが田中教授になってもそれはそれで認めたいと思う」

 柏木先生が発した「田中教授」という言葉に幸せな雷に打たれたような気がした。自分だけで思っていた固有名詞を他の人が発音するとまた違った感慨に浸ってしまって。

「そうですよね。確かに、田中先生ならアリですよね。――研修医の私が申し上げるのは僭越過ぎるのも分かっていますが」

 久米先生が言葉を切ったのは隣にアクアマリンの透明な笑みを浮かべて佇んでいた岡田看護師が最小限の動作で肘を突いたせいだった。やはり、この二人も――祐樹が御縁を繋ぐだけあって――息が合っているなと一瞬だけ思った。

「香川外科の看板はそうそう軽いもんじゃないだろ?

 病院長になっても、執刀すべきだとオレなんかは思うが?ああいう、下らない政治ごっこよか、やっぱりアンタは手術してナンボの世界だと個人的に思うがね」

 桜木先生が強い口調で言い切ってくれて、とても嬉しい。見てくれている人はキチンと見てくれているのだな……と思うと。


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最後まで読んで頂きまして有り難うございます。年の瀬も押し迫って色々ご多忙だと思いますが、読者様もお身体くれぐれもご自愛ください。

           こうやま みか




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ショーから始まる恋もある 97




「ご家族のかたとして扱うようにと栞様から承っておりますので、どうかこちらにおいで下さい」

 新田医師が事務的な表情でそう伝えて来た。

 え?と内心では思ってしまう。オレの周りでは同棲とかをしている人間も居るが――ちなみに付き合っている彼女が居てもホストという職業はある意味アイドルと一緒なので、ひた隠しにするのが普通だ――病院などでは「他人」として扱われてしまう点を嘆いていたような気がする。詳しいことを聞くのは正式な夫婦とかそういう戸籍に載っているレベルしかダメらしい。

 ただ、詩織莉さんとの繋がりの深い病院――具体的にどんな関係なのかは依然としてナゾだが、突っ込んで聞くような問題でもないような気がした。

 ユキのことを知らせてくれるだけで充分だし。

 病院というのは何だか無機質というか事務的な素っ気なさに溢れているというオレの常識とは異なって、何だか高級ホテルの中を歩んでいるような感じだった。

 先程の処置室だか何だかは病院っぽかったが。流石は広尾という大使館とかも有る高級な場所の中に有る病院なんだな……と感心しながら新田先生の後ろを歩いた。

 実際はユキの寝顔を見て、そして悪夢などで魘されないようにベッドの傍に座りたい気持ちとかユキの精神状態や身体の――外傷はなかったと思ったものの、そんなに詳しく調べたわけでもない――ことが気になってしまって堪らなくなるので、敢えて別のことを考えて気を紛らわそうとしてしまう。

「御安心下さい。こういうコトにも熟練しているベテランナースが付いていますので」

 オレの心を見透かしたように新田先生が頼もしく請け負ってくれた。

 素人のオレが付き添っているよりも、そちらの方が適切な処置を行ってくれるだろうなと思ってしまうが、取り敢えず説明を聞いた後には駆けつけようと思いながらも。

「貴方の身体は大丈夫ですか?殺傷能力は低いとはいえ、一応は拳銃で撃たれたわけですから。

 歩くと痛いとか、響くとかいうことはありませんか?」

 新田先生は心配そうな感じで聞いてきてくれた。

 ユキのことを渾身で案じている今のオレだったが、自分の身体のことに言及されてふと我に返ってしまったが、医師らしい早足で歩いている新田先生と同じ速度で歩みを進めていても別に痛くも痒くもなかったので大丈夫なのだろう。

「痛みもないですし、特に異常は感じません。ご配慮有難うございます」

 そう言いながら、先生が開けたドアの中へと入った。

 どこぞの大会社の社長室のような――と言ってもあくまでイメージだが――重厚感とか高級感に溢れた部屋だった。そして、最近の病院では禁止されている方が多いと聞いている薔薇とか百合のアレンジメントが飾ってあるのも、ホテルのような感じだった。

 ウチの店でも当然、アレンジメントフラワーが滝のように飾ってある。ただ、そういうこれ見よがしな感じではなくて、部屋の装飾の一部というような感じだった。

「どうぞ、お掛け下さい。

 まずは薬の説明をしますね。――失礼ですが、薬学の知識などはお持ちでしょうか?」

 医師らしい几帳面さが却って可笑しい。いや、オレの気持ちを解そうとしてくれているのかも知れないが。

「あいにく文系なものでサッパリです」

 こんな高級感溢れる病院に勤務出来る先生なのだから、きっと名医に違いない。だとすれば聞いて驚くような大学の医学部を出ているハズだし、医学博士号とかも持っているかも知れない。

 まあ、医学部に入れるという点で凄いと思ってしまうが。

 オレのお客さんの中にも女医さんは居る。その人はマリアン○大学だかの医学部卒とか聞いた覚えがあったが、正直そんな大学が有ったことすら知らなくて――と言ってもオレみたいな人間を卒業させてくれた高千穂商科大学も知名度も偏差値も物凄く低い――内心どう返したら良いか一瞬考えている間に「医学部の中ではバカだと思われているわね、正直。でも、高校三年の時の模擬試験の合格判定チェックでは東大の医学部はダメだけれど、東大の理系学部は全てがA判定だったのよ?これでも……」とか言われてしまった。

 オレもほんの冗談というか、出来心で東大は流石に遠慮したものの、ワセダ大学政経学部を高校が無理やり受けさせる模擬テストの志望校欄の最後に書いてみた記憶があった。その時にはE判定という「志望校を考え直せ!バーカ」と予備校だかが言っている非情なアルファベットが印字されていた。

 ま、オレはハナっからそんな大それた大学に行けるわけがないと思っていたので、やっぱそうだなとしか思わなかったが。

 東大A判定とか凄い頭が良いんだ!とその女医さんを見直した覚えが有ったが、目の前に腰を掛けている新田先生はもしかしたら東大医学部もA判定とかかもしれない。

「承りました。では簡単に説明致しますね」

 薬剤名を言われたって分からないのでそちらの方が有り難い。

「お願い致します。何しろお薬と言えば、二日酔いにも効く『ガスター・テ○』程度しか知らないもので……」

 最近は車で店に行っている――そちらの方がイメージ的にもナンバー1ホストに相応しいとオーナーに言われたので――関係上、呑むことはコンプライアンス的にもマズいのでしていない。

 しかし、新人時代は吐くほど呑むというのが日常だったので、あの薬とかウコンなどは必須だったし、ガチで効いた。

「興奮して精神を昂ぶらせるお薬と、皮膚を敏感にする効果が副作用として有るお薬ですね。患者様のご様子を総合的に判断したのですが、いわゆるセック○――強要かも知れませんが――絡みのご様子でしたよね?」

 まあ、新田先生が賢くなくても――いや、医師なので賢くないと困るとは思うが――常識とか想像力が有れば普通に正解に至ってしまうだろうが。

 ただ、皮膚を敏感にさせる薬というのが気になった。 

 芸能人とかも逮捕されている、いわゆるセック○ドラッグはもちろん違法な薬物だし、そんなモノを盛られていた可能性が有るのだったら「普通」の病院だと警察に通報されてしまうことは勿論のこと、依存性とか身体に害を与えてしまうモノだったから。

 ユキにはそういう危険な薬とは無縁でいて欲しかったのは言うまでもない。

 ただ、覚せい剤もそうだが、キメながら「そういう」行為をすると物凄く気持ちが良いと何かで読んだ覚えがある。

 ユキのショーに、ユリがそういう薬を用いても盛り上がらそうという邪まな意図が有っても全く不思議ではない。

 それに、ユリだって893関連の店で働いているのも事実で、そういう薬は基本的にそっちのルートで密売されている。

 だから嫌な予感しかなかった。


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最後まで読んで下さいまして有り難うございます!

年末からお正月に掛けて色々慌ただしい日が続きますが、基本的には休まずに更新しようと目論んでいますが、まだ正直分からないです。

お正月は大荒れの天気らしいですね。帰省される方などはくれぐれもご注意くださいね。

              こうやま みか







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  • 気分は下剋上 お花見 43  2025
  • 気分は下剋上 お花見 27 2025
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