足の指から膝の裏まで微細に舌を動かしながら強く吸う動きに焦れたのか、最愛の人は花芯から幹へと水晶の雫を零している場所を紅色の指で示している。
「聡がお望みなら……。ただその前に……」
 両の足を大きく開く。
「少し腰を上げてください……」
 祐樹の淫らな(そそのか)しに従って要を失った扇のようにはらりと更に足が大きく開いて先ほどの愛の行為で真っ赤に熟した花園の門が見えた。
 薔薇よりも紅い場所に祐樹の放った真珠の雫がところどころに宿っている様子は絶品だ。容量を増して熱く震える花芯から止め処なく水晶の雫が溢れているのも無垢な淫らさに満ちていたが。
「あっ……」
 祐樹が花園に三本の指を()れると淫らな水音(みずおと)に混じって艶やかな声が零れている。
「花園の中の凝った蕾はいつもより少し大きくて硬度も勝っているようですね……」
 指をV字型に大きく開いて花園の中を外気に晒す。真っ赤な(はな)(ひだ)が真珠の粒を載せて妖しく動いている様子は絶品だった。
 それに凝った蕾をトンと弾くと紅色の肢体が綺麗に反って胸の尖りがルビーの蠱惑に満ちて煌めいている。ピンと張りつめた尖りも甘美な苦痛を訴えているようだった、トロトロと水晶の雫を零している花芯と同じく。
「ゆ……祐樹っ……とてもっ……()ぃっ……。()いけれどもっ……。早くっ……祐樹のっ……熱くて……硬いモノをっ……迎えたいっ……」
 うわ言めいた甘く熱い言葉が紅色の唇から紡がれて祐樹の劣情を最高に煽ってくれる。
 祐樹の指が凝った場所により当たるように腰が揺れているのも無垢な淫らさに満ちている。ずっと見入ってしまいたい場所だったけれども、祐樹の最も敏感な場所で思いっきり貪りたい衝動にも駆られてしまう。
「場所は異なりますけれども……、使い過ぎで病院に行くというのはよほど手荒に扱われたのでしょうね……」
 祐樹は衝動を散らそうと呟いた。二年前の野上さんの件だったが。
「女性の(ほう)が……自然な行為なのでっ……体液が分泌されるだろうっ……。その前にっ……乱暴に……扱われたのかもっ……。手順なども……忘れるほどにっ……自暴自棄になって……いたのだろうかっ……?」
 体液とかそういう露骨な単語が最愛の人の紅色の唇から出るとは思っていなかったが、愛の交歓で理性のタガが外れているのだろう。
 それに最愛の人は医学的知識として男女の営みのことは知っているハズだ。産婦人科の講義にも真面目に出ていただろうし。
「つまり。こんなにぐちゃぐちゃに濡れる前に……長楽寺氏は野上さんを蹂躙したというわけですか……」
 故長楽寺氏は話しを聞く限り艶福家という感じで、数多くの女性と性的関係を結んで来たようだ。
 祐樹もしたい盛りの年頃には相手の準備が整っていなくても性急に求めたことも有るが、そんな時期は直ぐに超えてしまった。
 普通はそんなモノだと思うのだが、長楽寺氏は野上さんの身体を貪って何を忘れたかったのだろうか?はけ口ならば愛人の西ケ花さんが居るというのに……。西ケ花さんは「三人で愉しみましょう」と誘ってくるほどの好きモノの女性なのでどんな行為でも嬉々として受け入れそうなのに……。そんなことを考えていたのは最愛の人の艶やかな肢体の外側だけではなくて深紅の花びらまで余すところなく目で愉しみたかったからだった。
「多分そうだろうっ……ゆ……祐樹っ……早くっ……欲しっ……」
 紅色に染まった肢体がもどかし気に動いて育ち切った花芯からは透明な蜜が肢体の動きに従って先端から束の間宙に煌めいた後に紅色の腹部に宿っている。
「お待たせしましたね。今差し上げます」
 しどけなく開いた花園の門から指を抜くと入り口が名残惜しそうな伸縮を繰り返している。その愛らしく淫らな場所に先端部分をあてがって、一気に根元まで貫いた。
「ああっ……祐樹っ……悦いっ……とてもっ……」
 咲き切った花の満ち足りた吐息の風情の艶やかな声が繋がった部分が奏でる熱く淫らな協奏曲に混じって聞こえてきた。熱く厚く祐樹を包み込む花襞を充分に味わいたくて腰を水平に揺らすと紅色の脚が祐樹の腰へ回されて深い結合を強請っているようだ。
「聡の極上の花園は……いつも以上に素敵ですね」
 油断させるように小刻みに衝いていた動きを急に変えて先端部分から根元まで一気に花園へと()れた瞬間、最愛の人の先端部分が可憐に開いたかと思うと真珠の白い迸りを放った。
「ああっ……()すぎてっ……。思いっきり……拓かれる、感じが……堪らないっ……」
 最愛の人の花園の奥処に熱い真珠の雫を弾き出してしまっていた。ずるりと抜いてから最愛の人の甘く薫る肢体に覆いかぶさった。
「とても素敵でした。愛する聡の花園の中は相変わらず、天国のようですね……」 
 そう告げながら紅色の唇に唇を重ねた。
「私も祐樹に隅々まで愛されて、とても幸せだったし……気持ち良かった……」
 涙の雫を纏った長い睫毛に(ふち)どられた切れ長の目が甘く潤んで艶やかな光を放っている。
「こんな素晴らしい行為を現実逃避に使うなんて長楽寺氏の気持ちが分からないです。いや、分かりたくないといった方が正解かも知れませんが……」
 最愛の人が怪訝そうな光を湛えて祐樹を見上げている。そして何か言い淀んだ感じで紅色の唇は動くものの、言葉は紡いでいない。何か考えついたのだろうか?


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