腐女子の小説部屋

創作BL小説を綴っています。ご理解の有る方【18歳以上】のみ歓迎致します

ショーから始まる恋もある ユキ視点

ショーから始まる恋もある ユキ視点 31

「あの店の中だと、群集心理って分かるか?」
 リョウさんの言葉にあれ?っと思った。
 だって、集団心理と同義語だと僕は思っていて、さっきリョウさんは集団心理の話をしていた。
 だからほぼ同じ意味の言葉を使って話すというのは、同じ話の繰り返しになってしまうような……。
 僕の偏見かも知れないけど、同じ話を繰り返すのは痴呆症とかアルツハイマーになってしまったご老人――いや、若年性アルツハイマーとゆうモノがあるのも知ってたけど――みたいな感じだ。
 リョウさんの場合はほぼ同じ話をしていたら、トーク力の高さが売りのホストというお仕事でナンバー1をずっとキープ出来るわけはないって思うんだけれど。
 そうだったら何で同じ話をするのかな?って素朴な疑問がわいてくる。
 僕はリョウさんみたいな大人の余裕に満ちていてカッコいいし素敵でそして包容力もありそうな人だから大好きだった。運命の王子様がいるとしたら僕の場合は間違いなくリョウさんがその人だと思える。
 さっきまではシンデレラのお話を思い出していたんだけれども、あのお話はハッピーエンドだ。
 王子様はガラスの靴を手掛かりに彼女を探し出してくれてお城に招いてくれた。
 でも、僕の場合はショーの時はシンデレラみたいな気分になったけど、結末は人魚姫のようにある意味バッドエンドになる感じしかしない。
 リョウさんみたいな人が僕なんかを好きになってくれるわけはないだろう、悲しいけれどそれが現実だ。
 だったら、このシンデレラタイムが少しでも長引くように話の腰を折ってはいけないなって。
 ただ、リョウさんは何で同じ話を繰り返すのか謎は深まっていくんだけど。
 そんな疑問は心の隅に追いやって、リョウさんと会話をし続ける方がきっと良いんだろうな……って思った。
 でも、トーク力もあるし――お父さんの組の下っ端の若い衆のように一回とか二回同じことを言っても覚えられない頭の持ち主は間違いなく居るのは知っていたけど――それなりに頭の良いリョウさんがさっきの会話を覚えていないのは不思議で堪らない。
 ただ、そんなことよりももっと大切なのは僕と話しをしている間だけは僕だけの王子様だ、リョウさんは。
 その時間を大切にしたい。
 その一心で「??マーク」が頭の中でぐるぐるしているのを気づかれないようにちょっぴり緊張して話を続けることにした。
 同じことを言ってしまうのは上の空の状態とか、他のことに気を取られているとかだってその若い衆は言い訳のように栞お姉さまのお母さまに言っていた。
 僕のお母さまはそんなことで怒ったりはしない人だけれど、栞お姉さまのお母さまは割と怒りの沸点が低い人で「何度同じことを言わせるのよ?他のことに気を取られているんでしょ?」とかキンキンした声で怒鳴っていたのをたまたま見たことがあった。
 でも、リョウさんが他のことに気を取られているとかってあるのかな?
 その若い衆の場合は二つ以上のことを同時に考えることが出来ないとかゆっていた。
 けど、リョウさんの場合―-行ったことは当然ないけど、ユリさんの「舞台」以外のお仕事と同じだろうな?って――ご指名のお客様が二人以上店内で待っているとかそんなことは日常茶飯事的だろう。ユリさんも売れっ子だけれどもリョウさんの方がもっとお仕事が忙しいハズで、お客様が立て込んでいる場合はその女性たちががっかりして帰らないように配慮をしているんだろう、多分。
 そうでもしないとナンバー1の座をキープし続けるのは難しいだろうって。
 だから、二つ以上のことを同時にこなせるだけの能力を持っているっぽいし、話していると頭の切れが良いことも分かる。
 なのに、なんで同じなんだろうと考えてしまいそうなのを必死で隠した。
 差別的かもしれないけれど、痴呆症とかアルツハイマーみたいな病気の人とか、二つ以上の物事が出来ない人なんだなって僕が内心思っているなんて悟られたくなかったから。
 というか、僕も同じようにも一回同様の答えを返して、同じ「境遇」に落ちていくのも良いかも知れないし。
 リョウさんと出会って、スゴイ!とかカッコイイ!とか思ったことはあったけど「同じ」だと思えることはなかった。
 でも、リョウさんのほぼ同じ話を繰り返しているこの時に、僕も同じ言葉を返したら「同じ」になる。
 大好きなリョウさんと「同じ」なことが一番大切なような気がした。
 その考えに必死に縋り付いているのは、リョウさんの指が僕の感じる場所を的確に暴いていっているとゆうこともあった。
 リョウさんの謎を考えていると、甘い毒のような快感のうねりの中で溺れそうになっている僕の気持ちが少しだけクリアになる
 そうじゃなかったら、その熱いうねりの中の頭のてっぺんまで持って行かれそうだった。


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ショーから始まる恋もある ユキ視点 30

 リョウさんがマジマジとって感じで僕のソコを見ている。
 その視線というか目チカラの強さに焙られたようにさらにぷっくりと凝ってしまっていて、布地に擦れて痛いような甘いような感触が強くなる。
 熱く甘美な疼きに苛まれて歩みを進めるのも物凄く感じてしまっていた。
「ユキが特別ってわけでもない。男でも敏感な人間は弄られればそうなるように出来ているので」
 リョウさんが言い聞かすような感じでゆってくれた。何だかお母さんが子供に言い聞かすような感じだったんだけれど。
 そしてリョウさんは僕のことを物凄く世間知らずだと思っているんだろうな……って。
 まあ、お店での買い物の仕方を知らなかったのも事実なんで、それはそれで仕方ない。
 リョウさんは何だか「無知な僕」のことを気に入ってくれているって感じた。
 動画とかを見て知っていたとはどうしても言えない空気が二人の間に流れている。
 路地裏の細い道だったんだけれど、この辺りは「同性」同士が愛し合う秘められた場所のせいかもしれない。
 世の中では「LGBTを理解しよう」とかの運動も盛んだって何かで読んだけれども、そんなに簡単に偏見の目がなくなるわけでもない。
 だから表通りではなくて、こういう路地に面したところでひっそりと営業している店もあるんだろうなって思ってしまう。
 お客さんが入りやすいようにとゆう工夫だろうなって。
 そういうネオンの看板に照らされた僕の身体をリョウさんがしげしげと見ているのも何だか恥ずかしくって穴が有ったら入りたい。
 その照れ隠しというわけでもないけど、ワザと知らないふりを装ってこの空気を変えようと思った。
 そうじゃなかったら、何だかもっと身体がおかしくなりそうだったので。
「『男でも』って――女性はそれが普通なの?」
 案の定、リョウさんは何だか感心したような視線を僕の目に当ててきた。
 目が合って心臓が「リョウさん」って音を立てていたけど見つめ合えるだけで物凄く嬉しい。
 喩えてゆうなら、シンデレラの限られた幸福の時間をもっと延長したくってリョウさんていう王子様と一緒に街を歩く時間はネオンよりも鮮烈な光を僕の心に灯してくれていたし。
「ああ、そうだが。ただ、やはり個人差は有るらしいし……。ユキの場合は催淫剤を塗られただろう?
 だからそういう感度が上がってもおかしくない。
 デニム地の方がもっとごわごわしているだろう?あれを着た方がもっと悦楽が得られる……。ユキは二次会でお金を稼ぎたいのだろう?だったら、こっちで充分感じられるようにしておいた方が良いんじゃないか?」
 あまり覚えてはいないんだけど、舞台に上がっている最中に飛んだヤジのように卑猥な感じとか面白がっているふうな気配は毛頭ないような、親身になってにアドバイスをしてくれるような口調が嬉しい。
 確かに乳首の話をしているんだけど、性的なニュアンスは全くと言って良いほど感じなかった。
 でも、事務的とかお役所的な対応というふうな様子でもなかった。
 そういうリョウさんのさり気ない優しさがとっても嬉しい。
 ただ、男らしい凛々しさに溢れたリョウさんの指が僕の乳首の辺りに次第に近づいて来た。
 触れられるって思っただけで乳首からお尻にまで甘い毒のような電流が奔ってしまう。
「ああっ……んっ……イイんだけど……。店の中じゃなくてここでするの……」
 長くて綺麗な指で触られたら僕が僕じゃなくなってしまいそうなヘンな感覚を覚えて、必死に自分を保とうとした。
 それに、舞台の上だけの触れ合いだと思っていたのに、こんな人の気配のない場所で感じる場所を触られていると「本物」の恋人同士になったような気がする。僕の気のせいだろうけど。
 リョウさんが何を思っているのかな??って物凄く不思議で、乳首を触られて涙目になってしまっている僕の目を誤魔化そうと必死に瞬きをしてしまった。
 そうしたら、たまたま大きく目を見開いていた瞬間にリョウさんと――それまでは僕の目じゃなくて乳首を見ていた――視線が合った。
 指で弾かれるたびにヒクリと身体が反応してしまう、物凄くヨくて。
 この場所で――と言ってもリョウさんには何のメリットもないからしないだろうけど――リョウさんと人知れず愛の国に来てしまったような不思議な感覚に紅色の眩暈がした。
 何だか本当の恋人同士みたいだった。
 僕の勘違いでも思い上がりでもイイから、そう思い込みたい。そんな詮無い思いを抱いてしまう。
 このまま最後までしてもらったらどれほど幸せな気持ちになるだろうかと思うだけで胸がピンク色の靄で膨らんだような気がした。その刹那の幸せ、そしてタイムリミットもあるという残酷な現実は少しの間忘れてしまって浸りたいと心と身体でそう思った。


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ショーから始まる恋もある ユキ視点 29

 これは媚薬のせいとかじゃなくって、多分、いや絶対に相手がリョウさんだからだ。
 舞台衣装(?)を買い出しに行くという名目、ん?違うかな……きっと大義名分なのかも知れない……。
 でも、お父様と行く銀座のお店とかの周りでは綺麗なホステスさんとかと男性客が路上でいちゃついているのも見て知っていた。
 この街では相手が異性ではなくて、同性同士が「恋人」の距離感でイチャイチャしていても――まあ、リョウさんがカッコ良いので感嘆の口笛とか「キャっ」とかいう同性の通行人とはすれ違った。
 多分、銀座なんかだと容姿は問わないとゆうか、金払いの良いお客さんとか一部上場企業の代表取締役とか政治家、特に国会議員とかが一番の得意客だと聞いたことがあるので栞お姉さまほどの絶世の美人はそんなには居ないだろうけど、そこそこの美人さんを侍らしている姿は僕も見たことが有る。
 世間では高級クラブとかが並んでいる町として全国的に有名らしいけど、特に夜の銀座の場合はクラブのママとかホステスさんが主役のような感じだった。そういえば、栞お姉さまのお母さまも銀座出身とか聞いたことがあるような。
 ともかくそういう場所では女性と男性の「同伴」というかカップルが「普通」で男性が連れ立って歩いている時には「どこそこの店に行きます!」って顔に書いてあるような会社の重役達とかが多い。まあ、本当にVIP扱いされるには歩きではなくて運転手付きの車じゃないとダメだ!とかお父様は言ってらしたけれど。
 でも、この街では男同士の恋を夜の闇が包み込んでくれる優しさが有ることもあって――ちなみにリョウさんと歩いていてすれ違った同性の恋人同士っぽい人は何組も見た――リョウさんと二人して近い距離を歩いていると何だか本当の――といっても、本物どころか「いいな」と思った人すら僕には居なかった――恋人同士みたいでとっても幸せだった。
 普通に歩くだけというのも――栞お姉さまが家を出て以来、外出するのは殆どがお父様と一緒だったし、それ以外はお供の若い衆がボディガードになってくれていた――僕にとっては特別な体験だったけど、リョウさんという素敵でちょぴり意地悪な人と二人で出歩けるなんて本当に夢みたいな出来事だった。
 意地悪とゆうか、ショーの熱く甘い夢のような体験を思い起こさせる余韻みたいな感じで本当に嬉しかったんだけど。
 そして嬉しさ半分、恥ずかしさ半分といった感じだった。
 そして、胸のドキドキという音も「リョウさん・リョウさん」って音を立てているような感じだった。
 お店で摂取させられたお薬のせいではなくて、何だか甘酸っぱいような泣きだしたくなるような不思議な気分になるのは、きっとリョウさんと二人で居るからだろう。
 しかも酒場の従業員しか出入りしない路地に二人きりという、本当ならば殺風景過ぎてドラマなんかで「恋を語る場所」には絶対に選ばれなさそうな場所だったけれども、そっちの方が何となくしっくりと来る。
 何だか人目を憚って遇う恋人同士って感じで――まあ、リョウさんは何とも思ってないことくらい分かっていたけど――そっちにもドキドキだった。
 そしてジンと甘く疼く乳首とか、お尻の感じはリョウさんに「舞台の上限定」で愛された証だった。
 まあ、一回だけだと思っていたのに、もう一回だなんて神様がくれたプレゼントのような気がしたけれども。
「どうした……。もしかして中で出したのが零れて来たのか?」
 リョウさんが半ば心配そうに、そして後の半分は悪戯っぽいというか……僕の乏しい言葉の量では適切な言葉が思い浮かばない感じの複雑なニュアンスを浮かべて聞いてきた。
 僕が必死になって押し殺している快楽の火種をリョウさんは何故だか大きくさせようとしている感じだった。
 それに、こんなトコとはいえ、リョウさんと二人でHなことを言っている唇を見ているともっとヘンな気持ちになっていく。
 それに「リョウさん・リョウさん」と打つ心臓の音もリズムアップしたような感じだったし。
 お尻で感じるとか、何となく今のリョウさんには知られたくないような恥ずかしいようなヘンな気持ちになってしまっていて、二番目に気になることを言ってみた。
「ううん、そうじゃなくて……。何だか乳首が布地に擦れて熱く疼いてしまっていて……」
 乳首が感じるなんて――リョウさんにはゆっていないけど、お母さまの目を盗んで観た「そういう」動画の女の人みたいでビックリしているとゆうせいでもあったけど。
 それにリョウさんに舞台の上で執拗に弄られるまでは、体にそんなモノが付いていることすら忘れていた箇所がこんなに硬くなって布地をツンと押し上げては甘く熱く疼くようになるとは思っても居なかったし。
 リョウさんは可笑しそうな、そして何だか悲しそうなニュアンスも男らしく整った顔に浮かべている。
 そういう笑顔は本当にリョウさんに似合っていて、トクンと「リョウさん」と心臓が呼んでいるようなヘンな感じになった。
 そんな僕のことを何て思ったのかは知らないけど、リョウさんは子供に言い聞かすような感じの緩い笑みを浮かべてる。整った顔立ちだけにそれも物凄くカッコいい。
 そんな気持ちでいるのも何だか物凄く恥ずかしいような気がして、頭を振って「変な」考えを追い出そうと首を傾げた僕を見てリョウさんは真剣な感じで唇を引き締めている。
 そんな物凄くカッコイイ顔をされたら、目が離せなくなって首を中途半端に傾げただけになってしまったけど。
 まあ、リョウさんとのデート――多分そんな風に思っているのは僕だけろうけど、悲しいけど仕方ないし、世の中そんな風にうまくいかないことくらいは知っている。でも、今夜のショーの相手役にリョウさんが選ばれたことだけで一生分の運を使い果たしたような気持ちだった。
 それなのに、こんな路地裏で密会みたいなコトをしているだけで死んでしまいそうなほど幸せだったけど。どう言ったらこの気持ちを隠しきれるかと考えるのに必死だった。
 だって、リョウさんにとっては単なる舞台の共演者……というだけだろうから、この気持ちを伝えたら空気が重くなってしまうって分かっていた。

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ショーから始まる恋もある ユキ視点 28

 この辺りは飲食店……というより主にお酒を出すお店がメインだった。そして――お父様に連れられて銀座とかにも行ったことが有るけれどあっちは綺麗なお姉さんとかしっとりした和服が綺麗な少し年配の女性が――でも物凄く綺麗にお化粧なんかしていて映画の中の栞お姉さまの方がもっと綺麗だったのは事実だけれど、お姉さんのようなツンと澄まして孤高の存在だ!という感じは全くせずに、何だかどんな話でも聞いてくれそうな感じの女性が多かった――メインだった。
 でもこの街はユリさんみたいな人が働く場所だったので、なんというか少し殺風景な感じもしたし、ビールの空き瓶がずらりと並んだケースなんかが無秩序な感じで奥に積み上げられている。
 そんな場所でもリョウさんと二人きりになれたのだからとっても嬉しい。
 お父さまと来たのと――と言っても路地裏なんて場所には絶対に入らなかったけど――やっぱり全然違うなって思えてしまうのはきっとリョウさんのお蔭なのだろう。
 適当に突っ込んだとしか思えない乱雑なビールの瓶がむやみやたらに乱立しているという景色もリョウさんと一緒だと何だか天国のお花畑に居るような気がする。
 そしてリョウさんの悪戯な指はお尻の穴をクパってゆう感じに開いてきた。
 そんなコトされたらさっきまで入っていたリョウさんの熱いモノが零れてしまう。
 ただ、その粘度の有る熱い液体が素肌を這う感じも溜まらなくイイって既に僕の素肌は学習済みで、その快楽を散らそうと必死に頭で集団心理について考えた。
 まあ、リョウさんの言い方からするとオークション形式でお金が動くんだったら、大金をビッドしたら後には引けない雰囲気がある。僕は行ったことがないんだけれど映画で観たことがあるサザビーの絵画とか歴史的・美術的な価値の高いオークションだって最初の方は冷やかし半分のお客さんがいるっぽいけど、だんだん金額が上がっていくと、周りの雰囲気にも押されて後には引けなくなってしまう――という映画だった。
 それに、僕のショーの場合、お父様の組の人だけじゃなくて「そっち側」のお偉いさんが来ていて、当然その人たちは顔見知り以上の関係なのでライバル意識をもともと持っている。だから一回入札、英語ではビッドなんだけどそういうのをしてしまうと尚更後には引けなくなる。
 見栄と面子が何よりの美徳というのがお父様の世界らしい。
 もう僕には関係なくなってしまったけれども、知識としては知っていた。
 まあ、お父様は僕と一緒の時はボディガードのために若い衆を連れていた。
 でも、こういうトコで男を買う人は単に一緒に歩くデート――今シンデレラみたいにリョウさんと一緒にいるのは多分だけどデートだろう、少なくとも僕はそう思ってとても幸せな気分になる。でもそれだけでなくて鉄砲除けとして――それでなくとも物騒な人間がたくさんいるのが「あの」世界だ――弾を代わりに身に打ち込まれても良い人間を同行させるという暗黙の了解がある。女の人が好きな人はホステスさんとかゲイバーで男を漁りに来る人はユリさんみたいな人をデート兼弾除けっていう事実を知っているのだろうか?
 リョウさんと一緒に買い物を済ませて歩いているのは――過剰過ぎるかもだけど――悪戯な手が色々なところ、いや正確にゆうと僕の感じる場所だ。そういうトコを触って来ているだけで身の安全を図るための目的は皆無だったのも天国に来たような心地よさだった。尤もリョウさんに拳銃を向けるような人間なんていないだろうけれど。
 それは置いておいて誰かが高値を付けたら稼業上の面子とかも気にしてそれを上回るお金を現金で積むだろうことは容易に分かった。
 そういう意味でリョウさんは群集心理というか独特の熱を上手く利用しろってゆってくれたのだろう。
 僕だって――今までは必要なモノが当たり前のように、しかも無料で部屋とかお母さまの居るエリアの台所にある冷蔵庫に入っていてお金を使うことなんてなかった――リョウさんとの胸が躍るようなショッピングで何をするにもお金が必要だと分かってしまった。
 それにあの屋敷を出て――じゃないとこんなショーに何時、出演を強いられるか分からない。相手役がリョウさんだったら大歓迎なんだけど、毎回リョウさんが来てくれるわけがないことくらい僕にだって分かる。それに僕の浅ましい身体があんな反応したのもきっと相手がリョウさんだったからだ――住む部屋とかだって家賃というものが必要なのはドラマを観て知っている。
 だからそのお金を稼がないといけないんだな!!って決意を新たにした。
 そしたらリョウさんに開かれたお尻の穴から恥ずかしい液体が零れて、太ももを滴っているのがマザマザと分かった。
「ああ……んっ……。だめっ……お尻を開いたら、零れちゃう」
 零れちゃうんじゃなくって既に滴っているのは流石に恥ずかしくて声に出来なかった。
 それにリョウさんの指はシャツをツンと押し上げていて甘く熱く痺れている乳首を転がしたり上下に動かしてくる。
 その感じも堪らなく理性を溶かしていく。
 ビクビクと身体が反応してしまう。
 その様子をリョウさんは半ば楽しそうに、そして残りの半分は僕の反応を確かめるように見ていて、その眼差しも炎を孕んでいるようで身体の甘い熱がもっと上がっていくような気がした。



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ショーから始まる恋もある ユキ視点 28




 ツキンとした甘い痺れが背筋からお尻の中まで甘く溶かしていくような、そんな感触。
 こんなところが――女の人は感じる場所だっていう知識くらいは有ったけど――こんなに敏感になってしまう僕ってやっぱりおかしいのかなって思ってしまう。ただ、なんか僕が女の人の感じるトコロがどうとか言ってしまうとリョウさんの機嫌(?)を損ねるような気がして黙っていようと思ってしまった。
 何となくだけど、僕の「何も知らない」トコをリョウさんはプラスの意味で捉えてくれてるような気がしていたのも事実だったし。
 まあ、催淫剤のせいでも有るかもしれないけど、こんなに感じるのはリョウさんのせいのようなそんな感じがする。
 あの男らしくて長い指が僕の乳首に触れてくれる。それもどこか楽しそうな笑みを精悍な凛々しい顔に浮かべて。そんな悪戯めいた笑み――しかもどこか大人の余裕というか包容力の有りそうな感じだったし――まで浮かべられたらお尻の穴までジンと疼くような気がした。
 決してお薬のせいなんかじゃなくて、僕自身の身体が快楽を欲しがっているような……。
 お尻の穴がイイってユリさんは力説していた。そんなモンなのかなぁって他人事のように聞いていたけど、今となってはリョウさんが挿っていたトコがジンジンする。
 他人事ではなくて、ホントウにそうなんだなぁ。これが男の人に愛されることなんだなって思うと、何だか胸が熱くなる。
 でもこれはきっとリョウさんが丁寧に愛してくれたからだろう。
「ああっ……んっ……イイんだけど……。店の中じゃなくてここでするの……」
 素朴な疑問がわいてくる。リョウさんの指が乳首を愛してくれるのはとっても嬉しい。嬉しいんだけど、ショーに栞お姉さまに言われて参加してくれただけのリョウさんがお店以外のところで触れて来てくれるのが何だかとっても意外だった。
「あの店の中だと、群集心理って分かるか?」
 リョウさんの低い声にピクんと身体が跳ねてしまった。
 ダメだ。こんなに感じやすかったら何となくリョウさんに嫌われそうな気がして、慌ててリョウさんの言葉に答えようとした。その方が何だか気が紛れるような気もしたし。
「うん、集団心理とも言うね。その場に居る人達が集まった状況のもとで醸成されるその群衆に特有の心理のことだよね?」
 学校にはマトモに行っていないとはいえお父様に「将来のため」といろんなことを学んでいた。人心掌握術のために心理学関係とかも家庭教師の先生に付いて習ってもいたし。
 リョウさんが怪訝そうに、そして感心した感じで唇を緩めた。リョウさんの場合、唇を弛めてもカッコよさが変わらないのは、もともとの顔立ちが整っているからだろう。普通だとだらしない感じとか少しエッチな感じになると思うのだけれど。
 でも、なんで群集心理が関係あるんだろ?って怪訝な思いを抱いた。
「あの店に戻れば、集団が何を求めているか……分かるだろう?そして主役を無事に務めて大金を獲得するのがユキの望みだろう?だったら……」
 そう唇が告げた後にリョウさんは辺りを見回して――といってもこの辺りは男二人が明らかな至近距離で居てもそんなに目立たないというか、当たり前の風景としてスルーされる「特殊」な界隈だった。
 ま、僕はともかくリョウさんは誰が見てもキラキラしたイケメンさんだし、そういう意味ではチラチラと熱い視線を送ってくる――そしてリョウさんの場合職業上は女性にそうされると嬉しいだろうけど――男性もちらほら居た。
 なんで細い路地に入らないといけないのか全然分からなかったけど、リョウさんに連れて行ってもらえるならどこだって大歓迎だった。
 最初の相手がリョウさんでホントに良かったとしみじみと身体に残る熱い疼きに浸ろうとしたら、悪戯な手が伸びて来て、僕のお尻を思いっきり開いてくる。
 そんな――他人の目もある道路というトコも恥ずかしさも相俟ってなのかもだけれど――触れ合いすらとっても感じた。
 そういう意味では細い路地に二人きりでいる今の方が恥ずかしさはマシ――いや、お尻を開かれたのでどっちもどっちのような気がしたけど――かも知れないかも……って思ってしまう。
 そして。
 「だったら」の次の言葉を待ってしまう。群集心理は良く分かったけど、そしてあの店に戻ってお金を稼がないことには僕に行くトコなんてない。
 それにリョウさんと「本当の」恋人同士のように街を歩いたり――幸いこの辺りでは同性同士がイチャイチャしても全く問題にならないエリアだ――話をしたりするのはとっても楽しくて、まるで12時を過ぎていないシンデレラが王子様と楽しくダンスを踊っているような気分になってしまう。
 そして嬉しいことにまだまだ続くリョウさんという王子様が僕の相手を務めてくれるのは本当に嬉しくて心が弾むような気持ちだった。
 でも「だったら」の続きもとっても気になった。
 お店ではお客さんに気に入ってもらってなるべくたくさんのお金を稼がなくてはならないのが今の僕で、それを手助けしてくれるのが僕の――「一夜限り」の――王子様だったのだから。一夜限りでもこんな素敵な人とこうして二人っきりの路地に入って過ごせる幸せは思ってもいないモノだったけれども。

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実は後の二作って予約投稿したので、これが正真正銘本日の最新作です。
小説を書くメンタルではなくなって更新が止まってしまっていましたが、やっぱり小説をチマチマ書くのが楽しいです!!今後も身内の話し合いとかでまた殺気立ったメンタルになってしまい、更新止まるかもですが、出来る限り書こうと思いますのでお付き合い下されば嬉しいです。

                 こうやま みか






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