腐女子の小説部屋

創作BL小説を綴っています。ご理解の有る方【18歳以上】のみ歓迎致します

学会準備編~震災編の後~

気分は下剋上 学会準備編 438

「ずっと付き合って結婚に至ったカップルでも『初夜』は厳粛な気持ちで迎えるものだとどこかで読んだ覚えが有りますが、聡もそうですか?」
 しなやかな身体を強く抱いて、キスの雨を降らせながら聞いてみた。
 祐樹も一応はグレイスに常連として通っていたので、ゲイのコミュニティの末端というか端くれくらいには居る。
 ただ、アメリカなどの理解のある外国で――最愛の人の話しによると嫌悪感を抱く人と理解のある人にキッパリと二極分化されるらしい。日本の場合は大学病院のように旧弊な場所では面白おかしくウワサはされるが、生理的嫌悪感を抱くというよりも面白がっているだけのような気がする。そういう国民性なのかもしれない――二人だけの結婚式を挙げたという話は聞いた覚えがある。基本的に双方の両親共に理解が有る家というのも物凄く珍しいらしくて、両親すら呼ばないのが普通らしかったが。そしてそういうコミュニティで知り合った友人・知人を呼べたらそれだけでラッキーだということも。
 だから祐樹の知る限りではこんな大々的な「披露宴」を、少なくとも二人の真の関係を知っている人はこの記念パーティが方便だということは共通認識だった。
 それが分かっているからこそ呉先生や森技官は薔薇の花束を贈ってくれた。
 それに祐樹の母だって単なる「600万部記念パーティ」だったら腕の痺れを押してまで来てくれなかったような気がする。一応息子のことはそれなりに愛してくれていることは知っていたが、母にとってM鶴市民病院が最も大きな病院だと認識しているので大学病院主催という大舞台は遠慮したいとか言い出す可能性の方が高かった。それにも関わらず来てくれたのは最愛の人と祐樹を祝福したかったからだろう。オフィシャルでもプライベートでも。祐樹が選んだ最愛の人のことも自分の息子のように、そして良く出来た嫁の――と表現するのは差別用語かも知れないが――ように大切に思ってくれているのは知っている。
 だからこそ、迷惑をかけるかもしれないと分かっていても参列してくれたのだろうなと思ってしまう。
「もちろんだ……。ああいう厳粛かつ豪華な空間で――まあ、首相がいらして下さったので斎藤病院長以下のお偉方はそちらに注意が行ったのも僥倖だったな――ケーキの入刀ではなくてシャンパンタワーを作るという祐樹との共同作業が出来たのも夢のように幸せだった。
 『披露宴』の次には『初夜』が待っているのかと思うと、何だか物凄くドキドキしたし、早く来て欲しいような……逃げ出したいような不思議な気分だった……。
 こうして祐樹に抱き締められていて天に上る気持ちと、安らぐような気持ちが半分半分だな。
 祐樹とこうして身体を隙間なく密着している時間は何時だって私の天国だが、今夜は特別というか初々しい気持ちでいっぱいで…………。
 大好きな人と夜を迎える花嫁さんもこういう気持ちで初夜を迎えたのだろうか?とか普段は余り働かない想像力が湧き出る泉のように出てくる感じだ、な……」
 咲き誇る青い薔薇に水滴を宿したような透明な笑みがとても綺麗だった。
「そうですか?
 実は私もとても緊張していました。と言っても物凄く良い思いをするのが分かっているので、プラスの意味での緊張ですが。
 首相がいらして下さったので進行がグダグダになったのも却って良かったと思います。
 同じ病院勤務といっても普段は顔を合わせない医師と仲良く話せたことも物凄くプラスになりましたし。
 立食のエリアには立ち入れないだろうなと、式次第を見て内心溜め息をついていましたが、結果オーライだったと思います。
 呼んでもいない女性たちがいらして下さったのも――ある意味迷惑でしたが――それ以上に嬉しいサプライズでしたよね。
 そのお蔭でこうして焼きティラミスを食べることも出来ましたし……。
 あ、召し上がりますか?それともコーヒーにします?氷が溶けて薄まらないのも良いですね……」
 最愛の人は愛の交歓の余韻を残した艶っぽい眼差しで祐樹の顔を見ている。
「祐樹が食べさせてくれるなら、食べる。
 元々大好物だったが、この特別な日に味わったことで私にとって別格というか……心の中で殿堂入りしたお菓子になったので……」
 今度は半分に割って紅の唇に近づけた。
 そして、真っ白い歯で一口噛んだのを確かめてから手を引いて祐樹の口に入れた。
 最愛の人の歯の痕とか、紅色の唇が触れたお菓子だと思うとより一層美味しく感じた。
 苦みも有って祐樹もそれなりに好きなお菓子だったが、最愛の人の言う通り別格の味に格上げされたほろ苦い甘みが口の中に広がった。
「貴方も食べさせて下さい。
 ほら、神式の結婚式に三々九度の儀式が有りますよね?
 正式なやり方はあいにく知らないのですが、その代わりに聡のお好きな――いや今夜からは私も大好物になりましたが――お菓子で誓いませんか?」
 艶っぽさの薫る滑らかな頬が初々しい紅色に染まっている。
「分かった。これで良いのか?」
 しなやかに長い紅の指がお菓子のパッケージを鮮やかな感じで開けて祐樹の口元に近づけてくれた。
 一口噛んだら、苦さと甘さが蕩けるような感じで口の中に広がる。
 その紅色の指が上品かつ妖艶な動きで最愛の人の唇にお菓子を運んでいる。
 ベッドの上で交わす二人だけの儀式にはお酒よりも洋菓子の方が相応しいような気がした。
 甘いお菓子の方が最愛の人と交わす「誓いの儀式」を一糸纏わぬ姿でしているのも、お菓子よりも甘くて濃密な時間だろう。




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最後まで読んで下さいまして誠に有難う御座います!

今日もバタバタしておりました。暑いので水分補給に気を付けています。
記録的な暑さですが読者様もお身体ご自愛ください。

            こうやま みか拝



◇◇◇

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◇◇


小説家になろう版「心は闇に囚われる」コメント頂いているのですが本当に嬉しいです。多分、こちらも見て下さっている読者様だと思うのでこちらでもお礼をとm(__)m














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気分は下剋上 学会準備編 437

「古式ゆかしい『初夜』――まあ、私の大学入試の時の記憶なのですっかりうろ覚えなのですが、貞操観念というか初夜で初めて身体を開くというのは江戸時代からで……しかも、武士階級程度だったらしいですね。
 平安時代などは密通し放題でしたし、何も知らない姫君を侍女が手引きして貴公子を部屋に招き入れたとかそういう話をたくさん読まされました。
 随分と残酷だなと思って読んでいましたよ……。
 江戸時代の武士階級くらいしか『初夜』が本当の意味での初めてではないという認識で合っていますか……」
 質問の体裁を繕ってはいるが、実はベッドの上の言葉の戯れだった。
 そして次のステージに進むための序曲でもあったが。
「合っていると思う。それに日本人の貞操観念は明治以降の西洋を見習ってという側面もあったようだが……」
 ルビーよりも紅くて蠱惑的に煌めく尖りを祐樹が舌で清めた赤い薔薇の花びらでツンとつつく。
「あっ……」
 当然ながら薔薇の花びらの硬度はないに等しいので、それほどの刺激にはならないが、ルビーの煌めく赤とベルベットのような深紅の赤の対比がとても綺麗だった。
「この愛らしくて慎ましい尖りをもっと強く弾くと、聡の極上の花園の浅い場所が硬度を増すのも存じていますが……、熱くて厚い濡れたシルクの内壁も妖しく動いて下さいますよね?私を愛らしく求めて下さって……」
 紅く染まった滑らかな首筋が縦に振られるのも物凄く綺麗だった。
 純白のシーツの上だったので尚更に花が咲いたような優美さを添えている。
「孔雀の羽根ですが――多くの人が孔雀と聞いて思い浮かべるのは羽根で円を描いた姿ですよね?聡もですか……?」
 胸の尖りを花びらで微かに愛しながら確認のために聞いてみた。
「ああ、そうだな……角度が何度なのか正確には知らないが、扇以上に開いた……そして体の何倍も面積だけはありそうな綺麗な姿を写真とかで見た覚えは有るが……」
 胸の尖りを薔薇の花びらで微細に辿られて気持ちよさそうな、そして先ほどまでの愛の交歓の残り香のような妖艶な笑みを浮かべて唇が花開いている。
「最も信じられている学説では、あれは求愛のために広げるらしいですよ?
 普段はあんな大きな羽根は邪魔でしかないので折りたたんでいるそうです。
 求愛、つまりは交尾ですが……、そのお誘いに羽根を広げるらしいですね。 
 お気に召した個体を見つけたら……。
 孔雀の羽根の使い方なのですが……聡の花園の蠱惑的な動きが分かるように芯のところだけ挿れて、羽根と連動させた花園の極上の動きを視覚的に見るという愉しみ方も有りますね……。
 孔雀の求愛よりももっと綺麗な弧を描いて下さるような気も致します……。
 求愛という点では同じでしょうし、意中の人という点も変わりがないので……」
 唆すような甘く低い声で告げると、その淫らで奔放な自分の痴態を想像したのか純白のシーツに預けた肢体がより一層、紅色に染まっていて、とても綺麗だった。
「――ただ、孔雀の羽根を一本だけ挿れるのも、何だか『おもちゃ』のようで何となく抵抗感は有りますね……。
『初夜』に相応しい話題ではなかったようです。すみません。
 鳥繋がりで思い出しましたが、聡の紅に染まった肢体……しかも汗などの透明な雫を纏っているので尚更に、フラミンゴを彷彿とさせますね……。
 とても瑞々しくて、そして淫らな感じ、そして優美な姿が似ていなくもないです……。
 ご存知でしたか?フラミンゴの色の赤さの違い。群れの中で最も惹きつける個体は、一番紅い色の羽根を持つそうです。
 きっと、この紅色の素肌がそんな色でしょうね……。
 惹きつけられて、そして虜になってしまいそうな極上の赤い肢体ですから……。
 聡の性格も勿論愛して止まないですが、この極上の肢体も最高に良いですよ……。身体の外も、そして花園の中も全てが私を虜にして止まないです。
――もっと、紅く華やかにベッドの上で咲き誇らせたい気持ちでいっぱいなのですが、夜は長いので……、ゆっくりと愉しみましょう……。
 ただ、薔薇の花びらでこうして微かに辿っただけで紅を刷いたように染まる素肌も素敵ですよ……。
 それに、群れの中で最も紅いフラミンゴよりももっと紅い肢体も綺麗です。
 花園の門に孔雀の羽根を挿れて……この尖りを歯で甘く噛んだら……求愛のダンスをする孔雀のように羽根を大きく動かして下さいますか……?」
 実行する気は更々なかったが、そんなことは言わないと分からないし、祐樹の表情も真剣そのものと言った感じなのは腕の中でヒクリと震えている最愛の人も分かったのだろう。
「――祐樹が、それを望むならば……するけれども……。
 祐樹への私の愛情がその行動で測ることが出来ると――祐樹が判断したなら――清水の舞台から飛び降りる気持ちで――」
 嬉々としてイエスと言われた方が祐樹も引いてしまうだろう。そういうプレイめいたことを苦手としている人だからこそこんなに強く強く惹かれていたのだから。
 最愛の人の肢体は祐樹の丹精で淫らな大輪の花のように咲き誇ってくれたことは望外の喜びだった。しかし、無垢な精神は知り合った当時から変わっていない点も稀有な宝石よりも貴重だった。
 そして、なるべく祐樹の言う通りに応えようと――内心は羞恥ですくみ上っているような表情だった――必死に言葉を紡いでくれるのも愛おし過ぎて……。
「孔雀よりもフラミンゴの方が綺麗ですからね……。
 良く考えれば青とか緑が混じった羽根の色単体で見ればそれほどの魅力は感じないです。
 ああ、あのネクタイの青い薔薇は見事ですし、普段身に纏っていらっしゃる薄緑色のワイシャツも大好きです。
 しかし、孔雀の羽根一本にあれだけの寒色系の色を混ぜたのを愛の交歓で使うのは止めにしましょう……。
 あくまでも、暖色系の色の方が色香の他には何も纏っていない聡には良く似合うので」
 最愛の人の唇から安心したような溜め息が零れた。
「あっ……」
 祐樹が指で尖りを押すと、薔薇色の溜め息が甘く寝室に響いた。
「フラミンゴの赤さにはない、この煌めきを揺らすと艶やかな声を上げて下さるだけで充分過ぎるほどの求愛のダンスだと思います。
 ここを押すとね、指を弾く弾力が心臓まで届くような気がします。
 花園の中も私にとっては天国ですが……。ただ、こうして同じベッドに横たわってしなやかな肢体を指で、そして目で確かめているだけでも充分過ぎるほど幸せです……。
 小道具など必要ないほどの魅惑を湛えた肢体ですから……」
 そう言いながら強く抱きしめると、お互いの汗の雫が交じり合って魂までも一つになるような気がした。 
 お互いの最も敏感な場所で繋がらなくても、そう思えてくるのは「披露宴」を終えた「初夜」だからだろうか?




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途中で力尽きそうになりながらも、何とか更新出来てホッとしています。

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   こうやま みか拝















小説家になろう様の方ではやっと「長岡先生視点」が終わって、祐樹が教授の気持ちをついに知ってしまうところまで進んでいます。宜しければ是非♡










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心は闇に囚われる なろう版 諸般の事情で先行更新中です!









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気分は下剋上 学会準備編 436

 薔薇の花束をお祝いに選んだのは森技官だか呉先生だかは分からないが、あの二人が出会って――というか、今薔薇色の唇で焼きティラミスを食べている最愛の人の手術ミスの画像をでっち上げて呉先生に身体の関係を迫って、そしてその画像が本物かどうかを確かめにありったけの勇気を振り絞って救急救命室に来た呉先生と知り合った時だ――お悩み相談を受けていた祐樹は呉先生が自分のセクシュアリティに何の疑問を抱いていないし、同性同士の恋愛にも全く疎いという点を説得するためと、そして世界でも超一流の外科医と呼ばれる登竜門でもある国際公開手術の時間が迫っていて、その成否に気が気でなかった祐樹は自分の恋人がどんなに素晴らしいかを呉先生に打ち明けたことがあった。同性同士でも充分に恋愛は可能だということを知らしめるためにも。
 その時は大輪の胡蝶蘭のような人だと評した覚えがあった。
 今でもその印象は全く変わってないが、予算の都合か花屋の都合かは知らないが薔薇の花束で良かったなと思ってしまう。
 最愛の人が「幸せな花嫁」になるジンクスの一つとして「青いモノ」を身に着けて「披露宴」に臨んでくれた。
 その「青いモノ」はジャケットを羽織ると純白に青の縁取りがあるネクタイにしか見えないが、ワイシャツ姿になると、世界中の薔薇好きの人が咲いて欲しいと心の底から願っている奇跡の蒼い薔薇とはきっとこんな色なのだろうな……と思える空の青と、ロケットや人工衛星から見た地球の青さを混ぜ合わせた発色が見事な逸品だった。
 その空よりも地球よりも青い薔薇の花びらに水滴が宿っている意匠も見事だったが、祐樹はもっと綺麗なモノを思い付いていた。
 胡蝶蘭だと目論み通りにならなかったので真っ赤な薔薇の花束は呉先生と森技官のクリーンヒットだと内心感謝していた。
「この花びらにね……。ああ、素肌が物凄く敏感になっていますね……。すっと撫でると紅を刷いたように滑らかな素肌がより一層艶めきを煌めかせてとても綺麗です……。
 こういう状態になった聡の素肌を、肝心な場所をワザとずらして孔雀の羽でただ撫でるだけというのも愉しそうですね……」
 鎖骨の窪みとか胸の尖りから滑らかな腹部へと薔薇の花びらを下ろしていく。
「孔雀の……羽?
 祐樹が望むなら別に構わないが、もどかしい快楽しか……得られないだろう……?
 キチンと最後は強くきつく抱いてくれると約束した上ならば……という条件付きだな……。
 そうでないと、生殺しのような快楽しか得られないので……」
 愛の交歓へのスイッチが入った感じで、先ほど焼きティラミスを食べていた時の声よりも艶やかで甘やかな響きに変わっていた。
 そして、祐樹の薔薇の花びらを持った指が何をするのかを艶めいた煌めきを放つ眼差しで見ている。
「この紅色に染まった滑らかな腹部に飛び散った真珠の飛沫をね、薔薇の上に宿らせたらきっと真珠以上に綺麗ですよ。 
 聡がこの夜のために用意して下さった青い薔薇のネクタイも物凄く綺麗ですが、私はこちらの方が、よりいっそう魅惑的な光を放ってくれていると思います」
 もう片方の指で平らな腹部に飛び散った月の雫のような真珠の粒を細心の注意を払って掬い上げると、深紅の薔薇の花びらの上に落とした。
「聡のネクタイのデザインと同じですよね。
 あちらは青い薔薇に水の雫が宿っているという『初夜』の新床に入る前の花嫁の白無垢といった趣きが有りますが、こちらは肌を合わせて晴れて夫婦になった証のように艶やかでそして、どこか無垢な感じの色香に満ちています。
 紅い薔薇の上に載った真珠……。何度見ても飽きないですね。
 とても綺麗です」
 本人は大丈夫だと言っているが、もう少し休憩めいた愛の行為を続けたい。
 最愛の人の素肌を愛するのも大好きだったし、彼も祐樹に素肌を愛されることを殊の外悦んでくれるのは狂おしいほど愛おしいが、必然的に体力を消耗するのも確かだった。
 だからせめて言葉と視覚、そして想像力という体力とは関係ない部分で最愛の人を「そういう」興奮に駆り立てたいと思ってしまう。
「聡の極上の花園の奥処もきっと同じ色に染まっていますよ……。そして私がばら撒いた真珠の迸りがこんな感じで紅く煌めいていると思います。
 奥処は舌で確かめることは出来ないので、その代わりに……愛を込めて……」
 深紅の薔薇の花びらの上に宿した真珠の雫を舌全体で舐めた。
「ゆ……祐樹っ……。それはっ……それほど美味しくないというか……」
 慌てたような、恥じ入る声に艶が混じっていてとても綺麗な響きが寝室に小さく響いた。
 祐樹の耳には先ほどの銀のトレーやミルク入れが触れ合う音よりも綺麗な音のような気がした。
「聡が私の愛の技でばら撒いた……いわば共同作業の賜物ですから……。甘くて美味しいですよ?
 グラスのタワーに二人してシャンパンを注ぎましたよね?金や銀の粉を浴びながら。
 その時のシャンパンの泡のような味がします。
 共同作業という点では同じですから……」
 生物学上は決して美味ではないが、多分愛情のせいで甘さに舌が変換――いや誤変換かもだが――してくれていて甘露とはこういう味を言うのではないだろうかと思ってしまった。
「孔雀の羽も微細な快楽しか素肌に与えないですが、ね?
 もっと淫らな孔雀の羽根の使い方をご存知ですか……?」
 祐樹の舌ですっかり濡れた薔薇の花びらを最愛の人の紅色の長い指がしなやかに奪い取ってくれた。
 祐樹も淫らな質問をしたが、多分答えられないだろう。
 そして、祐樹が綺麗に舐め取った深紅の濡れた薔薇の花びらを最愛の人も愛の小道具に使う積もりだろう。
 身体を繋げていなくとも、寝室の空気が淫らでいながら瑞々しい空気に染まっていくことを初めて知ったような気がした。




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気分は下剋上 学会準備編 435

「ん!美味しいっ……。
 普段から好きな味だが、こうして祐樹に食べさせて貰っているからより一層美味しく感じる……」
 愛の交歓の後の甘く薫る肢体の上半身を起こして――ちなみに肝心な場所というか、行為の後の真珠や水晶の雫が飛び散っている素肌は最愛の人がシーツで隠そうとしていたが、祐樹が「初夜」とはこうしてすべてを見せるモノです!と言い切って色香と雫で煌めいている肢体は全てを寝室の空気に晒している――祐樹が口に運んだ焼き菓子を紅色の唇が開いて祐樹の指を舌でチラリと舐めた後にお菓子が口の中に入っていくのも目の保養以外の何物でもない。
 英語では「そういう」時の用語が飲食の用語と似ていることが多いが、その言葉を連想したイギリス人だかアメリカ人は二つの行為が似ていることに気付いたのは本当に慧眼だったのだろうな……とシミジミと思ってしまう。
 詩人とかそういう言葉の芸術家が考えたのかもしれないなと思いながら紅色の唇の端に付いた焼き色も美しいお菓子の欠片を指で優しく拭うと祐樹の唇へと運ぶ。
「貴方の雫の甘さが加わって甘露とでも表現したくなる味になっていますね。
 本当に美味しいです」
 散々喘ぎ声を出していたのは最愛の人の方で祐樹はそれほどでもない。
 ただ、甘くてほろ苦い味に最愛の人の口の中の雫がより一層の甘みを添えてくれるような気がした。
「このホテルのアイスコーヒー、氷までがコーヒーなのですね。
 流石はウチの大学病院御用達です。ルームサービスの場合、ゲストがいつ飲んでもコーヒーが薄くならないようにとの配慮でしょうか……?」
 銀のトレーを充分に大きいベッドの上に置いて――その下のシーツはすっかり乱れていたのも「初夜」には相応しいような気がする――壮絶な色香しか身に纏っていない最愛の人の肢体を目で堪能しながら唇に焼き菓子を運んではコーヒーのグラスを傾けた。
「そのコーヒーも飲みたいな……」
 薔薇色の唇に笑みの花を咲かせている最愛の人の唇の輪郭を指で辿った、愛しさのあまりに。
「ストローで?それとも口移しでですか?」
 祐樹はグラスのまま飲んでいたが、白くて普通よりも少し太いストローでも薔薇色の唇には良く映えるだろうなと思ってしまう。
「祐樹の唇で飲ませて欲しいな……。馴染んだ恋人が迎える『初夜』とはそういうモノなのだろう?」
 祐樹が先ほど言った殆ど口から出まかせの言葉を――ただ、そういう体験記じみたモノは読んだ覚えが有るのであながちウソとは言えないだろうが――本気にしている最愛の人が愛おし過ぎる。
 以前から祐樹の言うことを絶対だと思っているフシが有ったが、その信頼感も嬉しい。
 ルビーよりも紅く煌めく胸の尖りを始めとする肢体は祐樹との濃厚な熱い夜を過ごしたせいで妖艶に花開いていったのも悦ばしいことだったが、無垢な精神は知り合ってから不変の煌めきを放っている。そのギャップがより一層祐樹を惹きつけているのを多分この人は知らないだろうなと思うと唇に笑みが浮かんでしまう。
「承りました。
 キスをたくさん交わしたせいで、真っ赤に色づいた唇に白いストローも良く映えると思いましたが、もっと映えるモノを思い付いたので、そちらにします……」
 潤んだ瞳に一瞬だけ不審そうな煌めきを宿した最愛の人だったが、コーヒーを口に含んだ祐樹が身体を近づけると上を向いてコーヒーが零れないようにしてから瞳を閉じてくれた。
 砂糖抜きのコーヒーだったが、最愛の人の唇の甘さなのか爽やかな甘みを唇に残してくれた。
 紅色の喉の動きがとても蠱惑的で見惚れてしまう。
「休憩出来ましたか?
 この『初夜』を迎えるために激務続きだったでしょう?」
 最初の激しい情動のまま振る舞ってしまった――まあ「初夜」に興奮しない方がおかしいと思うが――熱い時が過ぎて、今は凪いだ海のような深い愛情が祐樹の心を満たしていく。
「それは祐樹も同じだと思うが……?
 それに普段はこういうふうな濃密でそして甘い夜をゆっくり過ごすこともなかなか出来ないので、私は充分幸せだが……。
 毎日がこんなふうに過ごせたらとも思うが、仕事という気の抜けない日々を過ごした上だからこそ宝石のように貴重な時間だとも思えるのだろうな……」
 祐樹も全く同感だったので「降参」のキスを紅色の唇に落とした。
 毎日こうやって過ごすというのも、手に入らないから渇望しているだけで――ちなみに祐樹がヒモの生活に甘んじれば生涯遊んで暮らせるだけの資産は有るらしい――そんな生活を過ごしたらそれが「日常」に成り下がってしまいそうだ。
 もちろん、最愛の人の資産にぶら下がるヒモのような存在に成り果てる気は毛頭なかったが。
「そうですね。夜はまだまだ長いので、これからはゆっくり愉しみましょう……。
 呉先生と森技官がお祝いにと贈ってくれた薔薇の花をベッドに撒き散らすというロマンティックな趣向も考えたのですが……手間も掛かりますし、しかも客室係の方に要らない手間を掛けさせるのも不本意です……。
 だから、せめて……」
 まあ、このベッドの状態を見れば何をしていたのかは一目瞭然だろうが、どうせ森技官の名前で取って貰った部屋なのでその点は見ないというか考えないことにしよう。
 ベッドサイドに置いた薔薇の花束に手を伸ばした。
「聡のこの日のために選んで下さったネクタイの――といってもジャケットを脱がなければ分からないのがポイントですよね――薔薇の花と、こちらではどちらが綺麗か確かめましょう……。
 私は絶対に後者だと思いますが……」
 そう言いながら深紅の薔薇の花びらを指で丁寧に剥がした。
 最愛の人は、潤んで艶っぽさを増している切れ長の目を瞠って祐樹の指と薔薇の花びらを見ている。
 その様子は瑞々しい大輪の薔薇よりも綺麗だったが。




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うっかり途中で寝落ちしてしまいましたが、何とか起きて続きを書けました。

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   こうやま みか拝











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気分は下剋上 学会準備編 434

 最愛の人が愛の交歓の時に眠り込んでしまうのは珍しい。激しかった行為が終わって後の戯れに髪の毛を梳かれてとか、シャワーで花園を綺麗に洗い流した後に祐樹の胸元にぴったりと身体とか頬を寄せて眠りに就くというのは過去に何度も有ったが。
 ただ、今日の場合は出版ラッシュというか余計な仕事が増えて忙しかった日々を過ごしつつの日常業務だったので体力的にも精神的にもかなり疲労が蓄積しているだろうし、それに「披露宴」では普段よりも多いアルコールを呑んでいる。
 酔っぱらった無様な姿などは全く見せない最愛の人だが、精神的・肉体的にハードな日々を過ごしてきた分その酔いが普段以上に回ってしまったのかもしれない。
 ただ、最愛の人も眠りの国に入ろうとは思っていなかったらしく、紅色の腹部には彼自身がばら撒いた真珠の飛沫が飛び散ったままだったし、純白のシーツ――二人の行為の激しさを物語るように乱れていたが――の上に紅色の素肌を露わに見せている。
 眠る積りだったら、せめて素肌を隠すとか、使っていなかった新しいシーツに身を包むことくらいはしそうなので、祐樹の得意の秒速で眠りに落ちる感じだったのだろうか?
 手に持った瑞々しい赤い薔薇よりも綺麗な色に染まった頬を花びらでそっと撫でた。
 水晶の細かい粒を宿した長い睫毛が紅色の素肌に影を落としているのも、そしてその涙袋と言われる場所がうっすらと青くなっているのも壮絶な色香を醸し出している。
 俗に目の下のクマは「荒淫の証」とか小説に書いてあったような気がしたが、最愛の人の場合は青い薔薇のように綺麗だった。
 このまま彼が目覚めるまで待とうかとも思ったが、紅い肢体に祐樹が付けた情痕の真っ赤な箇所やルビーよりも魅惑的な煌めきを放つ二つの尖り、そして今はクタリとしている場所の愛らしさには負けてしまった。
 それに花よりも紅く綺麗な笑みを浮かべて咲いている唇にも。
 祐樹が薔薇の花で頬を撫でると、睫毛が動いてメレダイアのような涙の雫が滑らかな素肌に落ちていくのも綺麗だった。
 最も敏感な場所を深紅の厚い花びらで撫でてみて、それでも起きなければ休ませておこうと決めた。
 愛の交歓はしたいものの、最愛の人の身体と精神を休ませる方が優先順位は高い。
 このまま起きなければ、この続きはハネムーンに持ち越そうかなと思ってしまう。
 いや、二人して香港に行く――と言っても、ホテルの部屋から一歩も外に出す気は全くないが――お正月休みまで禁欲生活を送るわけでもなかったが、激し過ぎる愛情表現はやはり身体に負担を強いてしまうだろうから。
 真っ赤な薔薇の花びらをルビー色に煌めく場所に当ててそっと動かした。
 赤い薔薇も最愛の人には良く似合うが、このルビーよりも紅くて蠱惑的な場所には白い薔薇の方が映えるな……と送ってくれた二人には悪いがそう思ってしまった。
「ん……祐樹っ……」
 長い睫毛が扇を開くような綺麗さで動いて、普段よりも妖艶さの増した眼差しが祐樹の方を見ている。
「お休みになられていたので……。ただ、お疲れのようでしたら少し仮眠を取りましょうか?」
 紅色に染まった細く長い首が横に振られた。
「いや、せっかくの……そして待ち侘びた『初夜』なのだから、眠るのはもったいなくて……。
 どの程度眠っていた?また、その薔薇の花束は?」
 幾分呂律の回っていない口調が愛らしさを際立たせている。
「ほんの数分だと思います。
 私がルームサービスを取りに行って戻って来たところですし……。
 花束は森技官と呉先生のお祝いだそうです。ルームサービスの人が持って来て下さいました。
 眠り姫は王子様のキスで目を覚ましますが、聡の場合はルビーよりも綺麗な尖りを薔薇の花で撫でたら起きるのですね……」
 そう言って花束を最愛の人に捧げた。
「王子様のキスで完全覚醒するので、キスして欲しい……」
 そう強請る最愛の人の愛らしさと紅色に染まった腕や指、そして肢体に深紅の薔薇の花が良く似合っている姿にも目を奪われてしまう。
「唇へのキスだけで良いのですか?
 ルビーよりも蠱惑的に煌めく尖りも、そして鎖骨の綺麗なラインも唇で確かめずにはいられないのですが……」
 唇を重ねると、直ぐに舌が祐樹の唇の輪郭を辿る。普段は冷たい唇も今夜の愛の交歓の余韻かほんのりと温かくて、祐樹も舌でその感触を確かめようとしたら尖らせた舌が先端部分を掠めてきた。
 口だけを使って愛の行為をしているような濃厚な口づけが寝室のしじまに微かで甘い旋律を奏でている。
「あっ……そこ……。もどかしい感じが……堪らなくっ……あっ……悦いっ……」
 鎖骨の窪みを唇と舌で緩く愛して、ピンと尖った場所の硬さと熱さを確かめるように指で辿ると薔薇色に溶けた甘い声が寝室を薔薇の園に変えていくような気がした。
 最愛の人が手に抱いている薔薇の花束よりも綺麗で、そして淫らだった。
「このまま愛の行為に雪崩れ込んでも良いのですが……。ここもすっかりその気ですしね……」
 普段から敏感な人だったが「初夜」の昂りからか、尖りをゆうるりと円を描く動きだけで、花の芯のように上を向いていた。
「ただ、やはり少し休みましょうか?
 聡も甘いモノを召し上がりたいでしょうから……」
 すっかり育ち切って水晶の雫を零す先端部分とか引き締まった紅色の腹部に宿った真珠の放埓がとても綺麗だった。
「そうだな……。アイスコーヒーの氷が溶けてしまわないうちに飲んだ方が良さそうだし……。それに焼きティラミスも食べたい……な」
 先ほどほんの刹那とはいえ眠りに落ちた最愛の人はやはり疲れているような感じだった。
 その甘く薫る肢体をもっと味わいたいのはやまやまだったものの、夜は長いし束の間の休息をとるのも悪くない。
「食べさせて差し上げますよ……。聡が召し上がった分の半分は私も頂きますので……」
 箱から中身を取り出してパッケージを破った。
 紅く染まった唇が祐樹の指の動きに従って大きく開くのも絶品だった。


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梅雨が明けたら猛烈な暑さですね。マスクをしていると熱中症になりそうな感じです。

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        こうやま みか拝


















小説家になろう」版 気分は~1st 自分で書いたのに次ぎはどうなるんだっけと楽しみに読んでいます。






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