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「ああっ……んっ……。もっと、強くして……欲しっ……」
 祐樹が胸の尖りを強く弾く度に艶やかな声が花よりも綺麗な唇から零れている。
 それと共に、最愛の人の紅色に染まった足も角度を広げていってくれた。
 純白のシーツに縫い留められた紅い大きな蝶のような鮮やかさと艶やかさに満ちている。
 愛の交歓の時には奔放に振る舞う最愛の人だったが、今宵はより一層淫らで大胆だった。
 多分、最奥の弾けさせた後、小休止を挟まずに最愛の人の弱い場所ばかりを愛していたからだろうが。
 紅色の門から溢れ出した真珠の粒が紅色に染まって煌めいているのも欲情を深めてしまったが。そして、そのオパール色に艶めく粒が重力に従って次から次へと素肌からシーツに滴り落ちて行くのも。
「良いですよ。指で弾かれるのと、前歯で挟んで噛みながら、先端部分を舌で辿られるの、どちらがお好みですか?」
 きっと後者を選ぶだろうな……と思いつつそう聞いてみた。
 言葉に、そして煽るような視線も相俟って最愛の人はじれったげに肢体をくねらしているのも、純白のシーツに咲いた紅の蝶が生きているかのようだったし。
「両方……して……欲しい……。
 ――それと、空いた手でココの……」
 最愛の人は要を失った扇のような艶やかさでさらに足を開いて、細く長い紅の指で花園の門を自ら広げてくれた。
 几帳面に切りそろえられた紅色の爪の上にも真珠の雫が宿っていて、この上もなく淫らで清楚な佇まいだったが。
「ココの……?」
 薔薇色の悦楽に溺れてしまっている最愛の人は、妖艶さよりもあどけなさを感じる笑みを汗に濡れた素肌に浮かべている。
「ここの中の、凝った部分を、さっきみたいに指で強く叩いて欲しいっ。
 ああっ……んっ……悦っ……いっ……」
 祐樹が最愛の人の胸の尖りを前歯で強く挟んでごく微細に上下に動かした。それと同時に僅かな面積しかない先端部分を舌で舐めると最愛の人の指が祐樹の髪の毛をかき乱していく。
 リクエスト通りに、もう片方は昔の機械のスイッチを捻るような感じで小刻みに動かしていたし、花園の中の凝った場所に辿り着くべく三本の指を挿れた。
「聡の極上の花園……。朝露に濡れた薔薇の花びらのようですね。
 聞こえますか?こんなに湿って淫らな音を立てているのが……。真珠の白濁をたくさん放ちましたからね……」
 尖りをキュっと噛んで、紅色の肢体がベッドから浮き上がったのを見てから、わざと乱暴に三本の指を動かした。
 花びらと真珠の放埓が奏でる淫らな音が密やかに寝室に響いては溶けていく。
「聞こえて……いるっ……。
 祐樹が弄ってくれる音が……。
 ああっ……悦っ……いっ。
 胸とっ……凝った……場所を……同時にっ……。
 何だかっ……大輪のっ……花火が……頭の中でっ……。
 ああっ……もう、ダ……」
 紅に染まった端整な顔に涙の雫が小さな流れを作っている。
 純白のシーツから浮き上がった紅色の肢体は大風を受けた桜の若木のように撓っていたし。
 ただ、最愛の人の育ち切った場所からは白い液体もばら撒かれていなかった。
 祐樹が愛している三点だけの場所だと極めて高い確率で乾いた絶頂を迎える人なので、今もそうなのだろう。
 甘美な束の間の死にも似た強すぎる悦楽に細い眉が寄せられているし。
「ゆ……祐樹っ……指では……なくて……もっと熱くて、大きいので……擦られたい。思いっきり……衝いて……欲しっ……」
 愛の交歓の時に最愛の人が快楽に素直になるのは知っていた。ただ、ここまで言葉で、そして花開いた肢体全部で誘ってくれるのも珍しい。
 祐樹の目論見通り、一度達した直後に指で花園の中の蕾を強い力で弄ったせいも有ったのだろう。
「花園の中の凝った場所だけで……良いのですか?
 それとも奥まで一気に衝く、そのついでに擦られるのがお好みですか?」
 尖り切って硬度を増した胸に歯を立てて小刻みに揺すりながらそう聞いてみることにした。
 もう片方は祐樹の指と爪で強く緩く弾いていたし、花園の入り口からは真珠の粘液と花びら、そして祐樹の指が奏でる淫らこの上のない音が響いていた。
「んっ……。ゆ…祐樹っ……。奥まで……一気に……貫いて……欲しっ……。
 こんな……ふうにっ……溢れて……零さない……ように、奥のっ……奥でっ……出して……欲しっ……」
 最愛の人的には――祐樹にとって大変嬉しいことだが――祐樹から貰ったモノは全てが大切だそうだ。
 それが宝石であれ、祐樹の放った真珠の白濁であれ。
「承りました。腰にクッションでも敷きますか?」
 後ろからとは異なって、前からだと高さが足りないのでそう提案してみた。
 最愛の人が取った奔放過ぎる愛の姿に、本当に求められているのだなと思うと嬉しくなったが。
 それに、前から抱き合ったままというこの愛の行為には祐樹の密かな野望が隠されていたし、それにはこんなリアクションが有った方が好ましいことも確かだった。



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最後まで読んで頂き誠に有難うございました~!
頭痛が酷くて一話しか更新出来ないなと思っていたのですが、書き溜めた分があるのをすっかり忘れていました。
お騒がせしてすみません。
   こうやま みか拝






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