「聡の綺麗な肢体は紅に染まって匂うような色香をふんだんに振り撒いていますね。胸の尖りはルビーよりも煌めいていますが……」

 もう少し、休憩というか先程の愛の交歓の余韻を愉しみながら、次の愛の交歓への前奏曲を奏でたくて、窓際に直ぐに行くのを少しだけ待とうと思った。

「ホテルは日本でも古い――と言ってもこちらはまだ比較的新しいですが、旧館の佇まいをあちこちに残していますよね。大阪のリッ○とは違った重厚さと豪華さでしたよね。

 ああいう、毛足の長い絨毯の敷かれた螺旋階段とか、厳粛な荘厳さを醸し出す場所で聡と愛の交歓をしたいのですが、流石にそれは出来ないですよね……。一応、公の場所ですし。誰が通るかも分からないですから……。

 しかし、ああいう場所にこの綺麗で紅色の色香しか纏っていない聡を押し倒したいです」

 腕の中にすっぽりと包まれて、両の胸の尖りを指でキュッと捻って強く押しながらそう言うと祐樹最愛の人は「その」光景を想像したのと弱い場所を愛撫された相乗効果か一際紅さを纏ってシーツの上から反って祐樹の腹部に育ち切って雫を零しているモノを押し当てている。

「ホテルの部屋ならともかく……廊下部分だろう……。それは流石に……」

 甘く蕩けた声で喘ぎ声混じりに言葉を紡いでいる、花のように。

 そんなことは分かっているので、言葉の遊びというか、ピロートークの積もりだったのだが。

「ゆ……祐樹……。このホテルほど古くはないが……昭和初期に建てられた――そして明治時代を模して……という別荘ならば、心当たりがある……。

 別荘なので……予め……言っておけば……二人きりに……なれるが?」

 え?と思ってしまう。ほんの戯言というか、最愛の人の心と身体を更に紅色に染めるためだけに告げた言葉だったので。

「そんな場所があるのですか?」

 嬉しさの余り胸の尖りに歯を当てて、甘噛みをしながら言葉を紡ぐ。

「ゆ……祐樹っ……もっと、強く歯で噛んで……欲しっ……」

 純白のシーツの波に背中を預けていた最愛の人は紅色の肢体が跳ねて、祐樹の腹部に育ち切って雫を零しているモノを押し付けてくる。

「ああっ……そうではなくって……」

 舌全体を使って先端を丸く転がした刺激では物足りなかったらしい。

 というか、それも焦らすための工夫だったが。

「悦くなかったですか?」

 そうではないことは紅色の花が開いたような濡れた声で分かっていたが、敢えて聞いてみることにした。

「さっきのは……、紅色の雲に包まれた……ような、柔らかい快楽でっ……。私が欲しいのは……金色の花火が爆ぜるような……感じなのでっ……」

 キツく噛まれるのが好きだとは知っていた。というより最愛の人のどこがどんなふうに感じるかは多分本人よりも祐樹の方が詳しいと思う。

 まあ、愛する者としては当然だったが。

 それに、祐樹の舌が立てる音がミルクを舐める猫のような音を重厚な寝室に微かに溶けていく・

「その別荘ってどなたの所有なのですか?そしてどこにあるのでしょう。この二つを教えて下さらない限り、花火が爆ぜるような悦楽は我慢して貰いますので、悪しからず」

 もう片方の尖りもごく狭い先端部分だけ指の腹で微細な動きしかしないことにした。

 ルビーのように硬く尖った場所が肌を弾いて気持ち良かった。ただ、最愛の人は物足りないらしくて、上半身を祐樹の顔により近付けようとしているのも物凄く扇情的だった。

「岩松氏が……軽井沢の旧華族の屋敷を……買って、現在でも……快適に……暮らせるように……手を加えさせたと……聞いたっ……。

 東京のマンションとっ……同じようにっ……使ってもっ……良いとっ……」

 旧華族邸だったら、余裕で螺旋階段くらいは有りそうなイメージだ。と言っても旧華族邸などは行ったこともないのであくまでも想像だったが。

 岩松氏は長岡先生の婚約者で、日本一の私立病院の御曹司だ。だからそういう屋敷も別荘として購入して病院関係者とか、各界の重鎮とか著名人のための迎賓館にでもする積もりなのだろう。

「そういうコトは聞いたらすぐに教えて下さいね。

 岩松氏だって、二人で使うこと前提で――私の耳にも直ぐに入ることを計算して仰って下さっているのですから」

 今の祐樹は岩松氏の病院で執刀をさせて貰っているし、何より最愛の人と祐樹をヘッドハンティングする機会を窺っているフシが有る氏なだけに、便宜を計ってくれるだろう、最大限に。

「え?そうなのか……。私はっ……単に、珍しいモノを手に入れた……報告かと……ばかり思っていたっ……」

 尖りへの弱い刺激がもどかしいのか、緩く噛んだ歯に側面部全部が当たるように上半身をごく小さな動きで動かしているのも物凄く扇情的だった。

「そうですよ。そんな別荘地に有るお屋敷で、しかも二人きりなら好きなだけ大きな声を出して乱れても大丈夫ですよね……。まあ、聡の達する時の良い声は淑やかな淫らさに溢れていて、そして少し苦しそうな色を滲ませた慎ましい声ですが。

 そういう小さな声も物凄く素敵ですが、ただ、重厚感と豪華さに満ちた部屋でしょうね、岩松氏の趣味が反映しているとなると。

 そういう場所に、色香だけを纏っている聡の姿を置くと、背徳感と禁欲的な感じが却ってそそります……」

 想像するだけで楽しみだった、二人きりで過ごす旧華族の別邸という小旅行も。

「早く教えて下さらなかったペナルティ……どうしましょうか……。

 ああ、聡はココを強く噛まれると……」

 歯に少しだけ力を入れて噛みながら頭を少しだけ上下に動かした。そして先端部分を舌で突く。

「ああっ……祐樹っ……金色の花火がっ……頭の中でっ……」

 先程よりも僅かに高くなった声がホテルの部屋を花のように彩っているかのようだった。

 紅色に濡れた愛の花を。

「ペナルティ……。良いことを思いつきました。

 立てますか?」

 最愛の人が立つことが出来ないくらいに感じているなら、観覧車に直面している感じの窓際ではなくて、ベッドの上でも良いなと思いながら言葉を紡いだ。



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すみません!試したらノベルバ様のトップページにしか飛べなかったので、「こうやまみか」と検索して頂ければと思います!!


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基本的にこちらのブログを更新した日は何かしら更新しておりますので、読んで頂ければ幸いです。




















最後まで読んで頂きまして有り難うございます!

この「横浜編」は、読者様のお一人からヤフー時代に内緒コメを頂きまして。「地震編」でちらっと出した防A大学の学生は「当たって砕けろ」で来ますよ!(だから一人では講演に行かせるな!)みたいなところから書き始めたものです。
ヤフーブログのデータ引き継ぎはサービスとして有ったのですが、コメントは削除されてしまったのが残念です……。


ライブドアブログでは同一ハンネで複数のブログが持てるのですが、うっかりというか想定外なことに「こうやま みか」をグーグルアカにも使ってしまっていて(泣)
ツイッターまでフォローして下さっている方(いらっしゃるのでしょうか???)は、「え?こんなブログもしているのか?」と驚かれたと思います。

よほどのことがない限り、こちらを休んであっちを動かすことはないですのでご了承頂ければと思います。

基本、お花畑BL小説ブロガーで居たいので。

軽井沢の別荘の話しが出てきたのですが、読みたい方とかいらっしゃるのでしょうか?

取り敢えず、横浜編はお正月企画ということで早く終わらせたいという野望だけはあります!!

最後まで読んで頂きまして有り難うございます。

         こうやま みか






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