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「ゆ……祐樹っ……するのは……良いがっ……。
 せめて……リビングでっ……。何だか、ここだとっ……物を壊しそうっ……なのでっ」
 切なそうに戦慄く桜色の唇がとても綺麗だった。甘く薫る吐息も艶やかさをよりいっそう増していて空中に紅色の粉を撒いたような錯覚を覚える。
「そうですね……。最近はよりいっそう感じて下さるようになりましたので、心置きなく愛を交わせるように、場所を移しましょうか……」
 甘く薫る息と祐樹のミントの香りを混ぜ合わせるような口づけを交わして譲歩した。
 厚めのシルクのエプロンでも胸の尖りは隠せないほどツンと布地を押し上げている様がとても扇情的で目を奪われる。
 「披露宴」と二人の関係を知っている人達から心のこもった祝福を受けた後の「初夜」の時からだったが「生涯に亘るパートナー」として人前でも――真の事情を知っていない人の方が多かったが――祐樹の母とか呉先生や森技官などの人達からの祝福が
「上質なシルクの艶やかさよりも、素肌の方がもっと綺麗ですよね。
 それに、隠されている方が何だか逆に興奮します。
 もっとも、白桃の果実のような双丘は隠されていませんが……」
 リビングのソファーに腰かけた祐樹の衣服を後ろ手で雇用に乱していく紅色の指の動きも気持ち良すぎた。
 祐樹の指なら――指だけではないものの――しどけなく開いて迎え入れる双丘の奥の秘められた花園の門のきつさと柔らかさを二本の指で確かめながらもう片方の手はシルクと素肌の境目から忍び込ませて胸の尖りを目指した。
「半分寝ていたからでしょうね……。素直な欲求を率直に伝えたのは……。
 エプロン姿の聡をキッチンで押し倒すのも新婚間もない感じで良かったのですが、こちらの方が『昼下がりの情事』のようで豪奢ですよね」
 普段はひんやりとしている素肌が、愛の行為の時だけは熱を帯びて艶やかな紅色に染まっているのも瑞々しい花が咲いたような風情だった。
「ゆ……祐樹っ……指ではなくて……、これを……中に挿れて……欲しっ」
 祐樹の熱く滾った欲望の象徴を更に煽るように、しかも的確なポイントを衝く点や祐樹の感じる場所を精妙な力加減で愛されるのだから堪らない。
 最愛の人の指の動きに合わせて淫らな水音が奏でられるのも。
「承りました。下を向いて……御自分の胸の尖りを私の指で愛されるのを御覧になって下さいね」
 シルクの布地をツンと固く押し上げている小さな場所へ指を忍ばせる。
 慎ましやかな小さな尖りの側面部を強く摘まんで唆すように上下に揺すった。
「ああっ……祐樹っ……とてもっ……悦いっ……。
 祐樹の指の動きと快楽が、同時に燃えるようでっ……。
 それに……花園を開いている指……凝った場所に当たりそうで……当たらないのが、もどかしいっ」
 多分、無意識なのだろう、祐樹の太ももに載せた腰が淫らな動きで微かに揺すられるのも物凄く蠱惑的だった。
 悦楽を隠さない最愛の人ではあったが、最近は目覚ましいまでの積極性の花を咲かせてくれてそちらも密かな愉しみの一つだった。
「凝った場所と胸の尖りを……同時に指で愛されるのと、コレで花園を開かれるのとではどちらが良いですか?」
 胸の尖りと花園の祐樹の指の第二関節部分を同時に強く愛すると乾いた頂きを迎えることが出来る肢体の持ち主だし、その点は最愛の人の判断に委ねようと思った。
 実際は早く花園を蹂躙したくて堪らなかったが。
 最愛の人の指が後ろに回されて祐樹の熱く育った愛の象徴を花園の門へとあてがわれた。
「ゆ……祐樹が、より感じるのは……こちらだろう……。だからっ……」
 健気な言葉と甘く蕩けた口調が劣情を煽る。多分そんな意図はないのだろうが、結果的にはそうなってしまうのが最愛の人の美点だった。
「では、遠慮なく……」
 腰を突き上げると紅色の背中がしなやかに反って優美で淫靡な弧を描いた。
 秘めた肉を擦る音とか淫らな水音が紅色の小さな嬌声と混じりあってリビングを愛の空間に染めていく。
「ゆ……祐樹っ……。拓かれる感じが……とても悦いっ……。魂までが、祐樹のモノで潤っていくようでっ」
 胸の尖りも硬度と熱を増して祐樹の指を跳ね返す感じが心地良い。
 それに、最愛の人の花園は熱く濡れたシルクのようにヒタリと祐樹を包み込んでは強く弱く祐樹の愛の楔を天国へと誘ってくれる。
「ゆ……祐樹っ……もっと、強く浅い所を……衝いて……欲しっ……」
 空中に優雅な弧を描くしなやかな背中が汗の雫を散らしている。
 祐樹の動きにつられてその雫が空中に散っていく様も絶妙な眺めだった。
「浅い場所ですか……。だったら、床に下りた方が、確実です、よ」
 ソファーの上――というか祐樹の腰の上――で淫らなダンスをこの上もなく優雅で大胆に踊ってくれる最愛の人の艶姿も捨て難いが、祐樹の要望を全て叶えてくれる最愛の人への愛情の方がもっと大切だった。
 この行為が五感を使ったコミュニュケーションなのを祐樹に教えてくれたのは紛れもなく最愛の人だったので。
 いったん繋がりを解いて、床へと誘った。濡れた素肌が奏で合う愛の協奏曲がリビングに響かせたまま。










 
【お詫び】
 リアル生活が多忙を極めておりまして、不定期更新になります。
 更新を気長にお待ち下さると幸いです。
 本当に申し訳ありません。
 お休みしてしまって申し訳ありませんでした。なるべく毎日更新したいのですが、なかなか時間が取れずにいます……。
 目指せ!二話更新なのですが、一話も更新出来ずに終わる可能性も……。
 なるべく頑張りますので気長にお付き合い下されば嬉しいです。
 




        こうやま みか拝