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「この甘酸っぱさと、濃厚なリキュールの配分が絶妙ですね。それに、ほら」
 何度目か分からない深い口づけが唇を開けるようにと甘くノックをしてくる。
 唇を開くと祐樹の口の中で溶けた最高のリキュールの甘さで噎せかえるような多幸感と、そろそろ次の行為を強請ってしまいそうな身体の奥の幸せな疼きを感じてリキュールよりも甘い吐息を零してしまった。
「リキュールが流れ出た後の、チョコの裏側を舌で味わって下さい。最も美味しい場所です」
 祐樹の好みはリキュールだとばかり思っていたが、どうやら違うらしい。
 ただ、相手が一番好みそうな場所を、お互いが譲り合っていたのかと思うと何だかとても嬉しくて、そして幸せで……。
「うん……?本当だ……」
 リキュールの甘さが凝縮されたような濃厚さとチョコの苦さが程よく混じりあって本当に美味しかった。
「来年も、まあ包装紙が異なるのはさしたる問題ではないので、全く構いません。
 この世界で一つだけ、私のために作られた聡の愛が凝縮されたチョコを受け取れる私は世界一の幸せ者ですよね?
 いえ、チョコそのものよりも、聡が私のためにと色々考えて下さったり実際に行動して下さったりした過程の方が私にはとても嬉しく思います。
 ずっと愛していましたが、その嬉しい上書きをこれから何度なさって下さるのかとても楽しみです。
 チョコの御礼といってはほんのささやかなお返しですが、聡のお好きな交わりの形で愛し合いましょうか?
 聡のことは魂の奥から愛していますし、こんなに私が愛した人は初めてです。
 百回でも千回でも何度でも誓えます。言葉が良いですか?それとも極上の花園にリキュールよりも熱い真珠の迸りを放った方がより実感出来ますか?」
 間近で見つめ合った言葉よりも饒舌な祐樹の瞳の輝きに心と身体が吸い込まれていきそうだった。
「私は祐樹しか愛したことはない、これまでもそしてこれからも……。
 愛の言葉も、花園への熱い迸りも大好きだが……私は祐樹を百回天国へと導きたいような気がする」
 お互いの素肌を甘く熱く濡らし合っていた愛情と欲情の象徴の確かな質量を身体の中の最も敏感な――そして魂の場所に近いような気もする――場所で感じたい。
 そう思うと自然に身体が動いて、祐樹の太ももの付け根近くに腰を預けて広い背中へと足で縋った。甘く見つめ合ってキスを交わしながら。
「可愛い人ですね。花園の中へはご自分で導いて下さるのですか……。だったら……」
 祐樹の手がベッドサイドに伸ばされて紅色に輝くチョコの包装紙を器用に剥して両手で慎重な感じで割って、ツンと熱く尖った胸の尖りへと垂らした。
「あ……」
 祐樹の舌全体で胸の尖りを愛されて、もう片方は爪で弾かれて寝室がリキュールの濃厚な薫りと甘さで満たされていくようだった。
 背筋の撓りを利用して、祐樹の先端部分を花園の待ち構えていた入口へと当てて一気に腰を落とした。
「ゆ……祐樹っ……感じて……くれている……か?」
 100回絶頂に導きたいと言ったのは自分だったし、祐樹はいつも褒めてくれる場所でもあるが、自分では確かめようもない場所なだけに思わず口に出して聞いてしまう。
「聡の極上の花園は……いつ訪れても……最高に気持ち良いのですが……。
 唯一の難点は……」
 尖りを歯で挟まれながら開かれていく感じは最高に気持ち良くて甘い嬌声混じりの喘ぎ声が漏れてしまう。
「難点っ……?」
 不安に目を瞠ってしまうが、祐樹の瞳の輝きとかこの上もなく満足そうで、かつ切羽詰まった甘い笑みを目の当たりにして心の底から愛する悦びに震えて、もっと深く――魂まで届くようにと――繋がりを深くした。
「リキュールよりも甘い肢体……なのは……大歓迎なのですが……、私を常に迎え入れて……熱く咲き誇った薔薇の花びらのように……密着しては……てんでばらばらの……動きをする花園の……私だけしか……奏でられない……名器のような……場所には、直ぐに……真珠の迸りを……放ってしまいたく……なるのが……欠点ですか、ね」
 奥処まで――そしてこの形でないと到達出来ない深みだ――祐樹を迎え挿れて、小刻みに腰を動かした。
「百回以上……でも……良いので……。
 ああっ……私もっ……」
 下からも衝き上げられて理性と本能がチョコレートのように蕩けていく。絶頂の予感に身体は強張ったままだったが。
「一緒に……ね……」
 大粒の汗の雫を浮かせた祐樹の凛々しい眉が甘い苦痛に耐えている感じを見られるのは自分しか居ないと思うと、それだけで背筋にリキュールの甘い電流が奔って火花を散らす。
「もうっ……」
 繋がりあった場所が熱く溶けたチョコの音よりも甘くて淫らな愛の音を奏でた。
 祐樹の熱いエッセンスが弾ける予兆に薔薇色の花火が頭の中で弾けたものの、必死で耐えた。











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すみません、リアルで少しバタバタする事態になってしまったので、更新お約束出来ないのが申し訳ないです!!






最後まで読んで下さいまして有難う御座います。

        こうやま みか拝