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「手だけではなくて……片方の肩も壁に付ける形では如何ですか?」
 狭い空間で迂闊なことをして最愛の人に怪我をさせる事態だけは防ぎたかった。それに幸いにというか、サマーウールは腹部からたくし上げているので肩は布地に覆われている。
 濃い紅色の艶めいた首筋が細かい汗の雫をまき散らしながら縦に振られた。
 震える紅色の指と肩が重厚な雰囲気を醸し出す漆喰めいた純白の壁に縋るように凭れかかった瞬間に背後から両手を回して胸の尖りを下から上に一際強く弾いてはごく狭い先端部分を宥めるように円を描く。
「あっ……もっとっ……」
 祐樹の渡したハンカチで唇を健気に塞いではいたものの、艶めいた忍び音と共に紅色に上気した瑞々しい双丘の位置が上がって祐樹の目を強く惹き付けた。
「どちらを……?」
 お互いに熱く求めあう二人の睦言はジャズの軽快な音楽の旋律に紛れて夜の闇に溶けていく。
 胸の尖りを下から上に爪で弾く度に長い脚が扇のように開かれていくのもとても綺麗で蠱惑的な眺めだった、中途半端に脱いだ紅色の素肌が汗の雫を纏っているのも、全てを晒しているよりも扇情的な眺めだった。
「挿れても……、良いですか?なるべく……、音は立てないように……致しますので……」
 濃い紅色に染まった耳朶にだけ届くような熱い囁きを注ぎ込みながら、胸の二つの尖りを指先で挟んで強く捻った。同時に花園の門に濡れた先端部分を押しつけて、門がしどけなく開花するのを促すように腰を回す。
「ゆ……祐樹っ……来て……欲し……深くまでっ……」
 紅色に染まった甘く薫る肢体から汗の雫が朝露に濡れた大輪の花のような清楚な淫らさをまき散らしているようで、とても綺麗だった。
「そんなに大きな声をお出しになったら……、他人に気付かれてしまいます、よ。
 お嫌でしょう?そういうのは……」
 普段の愛の行為の時も最愛の人の上げる声はむしろ慎ましやかな部類だろう、祐樹の経験した人――数も数えていないし名前や顔もおぼろげにしか分からない人間の方が圧倒的ではあったものの「その時」の声の小ささでは最愛の人が最上に艶やかながらも微かな声の持ち主だったような気がする――それにこの個室は誰が入って来るとも限らないと思い込んでいるのでいつもよりも更に小さいのだが、そんなことは祐樹の腕の中に居る人が知る由もなくて、ハンカチを銜える艶やかな唇が更に閉じられたのも愛おしさが加速していく。
「あっ……」
 幽かな艶やかな声が宝石の艶やかさで空間を染めていく。祐樹の灼熱の楔を花園の門から奥へと一気に貫いた水音と素肌の立てる湿った響きと共に。
 声を必死で抑えているからか紅色の肢体が優美な弧を描いて祐樹の愛情と欲情の象徴を迎え入れてくれたのも精緻な淫らさと健気なひたむきさに満ちていて一際目を奪うように綺麗だった。
 ただ祐樹の愛の丹精で淫らに開花した花園は「密会」という秘密めいた響きと唇から声が上げられない代わりを務めるように雄弁に祐樹を熱く厚く包み込んで奥へと誘い込む動きも普段よりも精緻な大胆さだったが。
「あっ…んっ」
 花園の中の花びら達の強くゆるく祐樹を誘う動きが淫らな精密さに満ちていて、油断すると直ぐに真珠の迸りをばら撒いてしまいそうだったので、一旦引き抜くと開花を邪魔された花のようなため息交じりの嬌声が室内を薔薇色に染めていく。
「良いのですか?誰かに聞かれても?私は別に構わないのですが……。むしろ見せ、いや聞かせたくて仕方がないのですけれども、ね。
 愛する聡が、こんなに熱く乱れて下さったことを誰かに聞かせて、誇りたいのですけれど、聡はお嫌でしょう?
 ああ、足音が聞こえませんか?」
 唆すように耳元で囁いた。もちろん足音などは聞こえていないのだが、胸の尖りと花園の中を小刻みに動かされている最愛の人に辺りに注意を払う余裕などがないことは承知の上だった。
 一旦引き抜いた愛情の熱い滾りを、力強い律動を加えて花園の中の奥処を目指して一気に貫いた。同時に胸の尖りを紙縒りでも作るように強く捻る。
「あっ……」
 濃い紅色に染まった肢体が、汗の雫を纏ってしなやかに反った、祐樹の方へと。
「そんなに誘って……。これ以上私を夢中にさせるお積もりです、か?
 それとも、人が来ても構わないと?」
 紅色の細く長い首が祐樹の律動に合せたわけではなく、横に振られた。綺麗に切り揃えられた襟足の黒い髪にも汗が滴っていて、その黒い髪を唇で払いながらうなじに強い口づけを落とした。
 深く繋がった場所が熱い律動に合わせてジャズよりも大人の音を奏でているのも眩暈がするほどの深い悦楽を運んでくる。
 濃い紅色に染まった肢体がヒクリと大きく震えた。真珠の放埓を弾ける寸前の仕草なのは経験上良く知っている。
 声で悦楽を表現出来ない分だけ、肢体全部で薔薇色の深い悦楽を祐樹だけに密やかに奏でてくれるかのように。
 遠くで奏でられているジャズよりも大人の秘密めいた愛の協奏曲のような艶やかな甘い響きと深い悦楽の大波が祐樹にも訪れそうだった。











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夏バテと相変わらずの体調不良で二話更新出来るかどうか微妙です。理想は三話更新なのですが……。
大変申し訳ありません。
 



最後まで読んで下さって有難う御座います。
                            こうやま みか拝