イメージ 1

清らかなお湯に濡れて真紅の薔薇のように艶めく胸の尖りを蛍火が空中から仄かな光の瞬きで飾るのは大歓迎だったが、ルビーの煌めきはに直接触れるのはーー裕樹だけの子供じみた独占欲だと我ながら呆れてしまうがーー裕樹の指や唇だけにしたかった。
歯と舌、そして指で強めにルビーを甘く噛みながら弾く。
「ああっ」
慎ましやかな嬌声混じりのため息は空中を乱舞している蛍ーー発音器官を持ち合わせていないーーが恋い焦がれて啼いているような錯覚すら抱くほど幽玄の絢爛豪華さだった。
もう片方の手をお湯に浸けて若木のしなやかな艶やかさで仄かに光っている素肌を辿って、先ほど最愛の人の指が自ら開いて見せてくれた場所に行き着いてしどけなく開いた門から二本の指をゆっくりと裕樹だけの天国に忍び込ませる。最も感じやすい蕾の辺りは注意深く避けて。
「お湯が入って不快ならばそう仰ってくださいね」
濡れたルビーに熱い息を吹きかけると、愛の交歓で艶やかな紅さに染まった肢体が乱舞する蛍の瞬きを飾りにして仄かな光を放ちながらしなやかな若木のように撓むのも夢のように綺麗だった。
「暑過ぎないお湯なので、むしろ花園の熱を冷ましてくれる感じだ。それに裕樹の指の感触も心地良い。もう少し奥処まで来て欲しいくらいだ」
裕樹のばら撒いた白珠の粒を指先で集めて門の外へと出す動きなのは最愛の人も分かっているのだろう。指を包み込む厚く濡れた真紅の花びらの密着感は相変わらず精緻かつ絶妙の動きで迎え入れてくれていた。
「このお湯だと私の聡への愛情と熱情の証しでもある白珠が白い泡のように煌めきながらお湯の中をシャンパンの泡みたいに立ち上っていく様子が拝見出来るのに、この位置では不可能なのが残念です」
蛍の光に煌めいている透明なお湯の表面も、そしてそのお湯から胸の尖りのルビーから上の部分を出している最愛の人の仄かな蛍の光の瞬きに染まった艶めいた素肌も幽玄の艶やかさを纏っている。
ただ、お湯の中で白珠の雫が滔々と湛えられて、悠然たる大河のように石畳の上を流れていく天然の贅沢さーーしかも蛍の仄かな瞬きが無数に乱舞して、テレビでしか観たことがない曜変天目茶碗を彷彿とさせる綺麗さも加わっているーーだったが、さらに綺麗なのは白珠のうたかたを深海を思わせる綺麗な水に零しては立ち上っていく最愛の人と裕樹との愛の行為の名残りだろうから。
幼い頃に読んだ竜宮城の美しさよりもきっと二人の愛の証しの白珠の煌めきの方が綺麗で儚いだろうから。
「裕樹が私にくれた愛の証しなので……私も出来るなら見たいが……無理だろうな。第一蛍の乱舞の光や満点の星の煌めきがあるとはいえ、この暗さだし……」
銀河まで見えるこの豪華な星空の下でも最愛の人の煌めきと甘やかさの混じる声が最も輝いて聞こえるのは言うまでもなかったが。
「あの辺りの石畳にお湯が流れて行く様子もとても綺麗ですよ、尤も聡のお顔や肢体には敵いませんが」
白珠のうたかたをほぼ花園から清らかなお湯へと移し終えてーー二人の愛の行為は数え切れないほど交わしていたので大体のことはきっと最愛の人よりも裕樹の方が詳しいはずだーー蛍の乱舞が薔薇色に染まった濡れた肌を豪華に彩る幾分華奢な肩を抱いて向きを変えた。
「本当だ。黒い石が僅かな湯気を伴った水分で艶めいた上に蛍の光が瞬いていてまるで曜変天目のようだな、テレビでしか観たことはないが」
最愛の人も同じ感想を抱いてくれたのが妙に嬉しかった。
「私も同じように考えました、よ。最愛の人が同じ感想を持ってくださると、親近感がわきますね。身を焦がすような愛情に加えて」
艶やかな唇に唇を重ねながら清らかな水と蛍の乱舞に照らされた奇跡のような煌めきに見入った。
「さて、と。夜はまだまだ長いので蛍の求愛行動に負けないように、私達も愛の交歓の続きを致しましょうか?」
蛍の舞い散る空間に立ち上って最愛の人に手を伸ばした。










どのバナーが効くかも分からないのですが(泣)貼っておきます。気が向いたらポチッとお願いします!!


◇◇◇
都合により、一日二話しか更新出来ないーーもしくは全く更新出来ないかもーーことをお詫びすると共に、ご理解とご寛恕をお願いいたします。
やっとリアバタがー段落ついたので、次回更新分からは毎日更新を目指します!(目指すだけかも……(泣)

諸般の事情で、クライマックス近くにも関わらず中断してしまっていた「気分は、下剋上」夏 ですが(プロットは流石に覚えていましたが、ちょっとした登場人物の名前などその場で思いついた名前とかは忘れてしまっていたため、復習に時間がかかりましたが、「ドライブ~」か「震災編」が終了次第再開する予定ですのでもう暫くお待ちくだされば嬉しいです。
あと、熱烈リクエストがあった「蛍の光の下のデート」も超短編で書こうかと目論んでいます!ただ、ストーリー性が強いのは「夏」なので、そちらを優先したいのですが、予定は未定(泣)