「その艶やかで乱れた姿を海に見せるのも勿体ないです。

 私だけに見せて下さいね。

 もう少し、紅色の指で花園の門を開いて見せて下さい。私にしか見せないし許さない極上の場所が今、どんな色で咲いているのか物凄く気になります」

 取って置きの甘い声で唆すと白魚の紅い指が華麗かつ繊細に動いて閉ざされた場所を開花させていく。

 まだ本格的な愛の行為をしていないので――祐樹が指で少し弄っただけだった―咲きたての薄紅の薔薇の花弁の色が瑞々しさと、そして待ちかねたようにヒクリヒクリと動くのもとても綺麗な眺めだった。

 そしてその色よりも少し薄い紅色の指が自分で自分をこっそり慰めているような秘め事めいた背徳感も醸し出している。

「ゆ……祐樹っ……。早く……欲しっい……」

 ガラスに映る胸の尖りのルビーの色と同じような艶やかさの小さな声が散らされるのを待つ花のように熱く甘く震えているのも。

「まだ、咲きたてのピンクの薔薇の色ですね。可愛くお強請りされているように、動いているのも素敵です。

 ただ、先程のネクタイの薔薇とか、胸の尖りのルビーの色と同じ色に染めてみたいです。

 そちらの方がもっと綺麗ですし。

 聡の極上の花園の中で、私を天国に飛ばして下さい。飛行機よりも高くて、そして最高の高みへと。

 ああ、指はそのままにしておいて下さい。その方がよりいっそう興奮しますし、聡の快感も高まるでしょうから……」

 先端部分を当てると、最愛の人の極上の花園の門だけでなくて、しなやかな指までもが祐樹の愛情と欲情の象徴を的確かつ淫らな動きで誘導してくれるのも堪らなく良い。

「ああっ……。胸とっ……凝った場所を……同時にはっ……。

 先に逝って……天国に……極めてしまいそうっ……で……。あっ……」

 先程祐樹の指で弄っていた場所に狙いを定めて衝くと、艶やかな喘ぎ声が部屋に忍びやかに響いている。

 二人が繋がった場所も淫らで聖なる協奏曲を奏でていたし。

 祐樹だって奥処まで一気に貫いてしまいたいという衝動も有ったものの、最愛の人の極上の花園をゆっくりと堪能したかった。

 短い時間とはいえ、物理的に離れていたせいか、随分ご無沙汰したような気がしていたので、性急さよりも丹念な愛の交歓がしたかった。

「良いですよ。何度でも極めて下さい。そういう聡の淫らで淑やかな肢体全部が大好きです。

 いえ、身体だけでなくて、全てを愛しています」

 先端部分に当たっている凝った場所の弾むような弾力で祐樹を愛してくれているし、その上、指が茎の部分から二つの袋の部分まで繊細かつ大胆に動いてくれるのも愛おし過ぎて、ついつい小刻みの律動から大きく動きたくなってしまう。

「あっ……」

 ガラスに映った最愛の人の顔が甘やかな苦痛に耐えるような眉を寄せて、そして紅色を増した唇からシルクを裂くような小さな声が紡がれていたものの、ガラスに真珠の雫がばら撒かれることはなかった。

 そして祐樹の最も敏感な場所をヒタリと包み込んで強く、弱く動く花弁たちがよりいっそうの細かさで動いている。

「すごく……悦っ……頭の中で……ルビ―の首飾りが……次々と大きな爆発の……連鎖っ」

 先程よりも紅く染まった淫らな法悦の表情がガラスに映っている。そして、切れ長の目と紅色の唇から水晶の雫を零しながら。

 胸の尖りも先程よりも硬度と大きさを増して煌めいている。

 最愛の人の、祐樹の愛に馴れた身体は、胸と花園の凝った場所だけの愛撫で乾いた絶頂が訪れることもある。

 多分、今がそうなのだろう。先ほどから日本語が若干変だったのも、こみ上げてくる薔薇色に輝く快楽を何とか言葉にして祐樹に伝えたいと思ったからだろうと思うとその健気さも愛おしい。

「ベッドに移動しましょうか?その方が心置きなく動けますし、私が、ね。

 聡は乾いた絶頂の大波を充分味わって下さい」

 膝と腰を持って紅に染まって汗の雫に濡れた肢体をベッドへと恭しく運んだ。

 普段なら、最愛の人は祐樹の首とか肩に手を置いて祐樹の動作を助けてくれたが、今夜はそれどころではないようで、祐樹の腕の中でも紅色の肢体がヒクリヒクリと跳ねていた。

 ただ、職業柄意識のない患者さんをホールドすることも多かったし、その人の体重が162キロ――後で量った――というケースもあったのでその点は楽で、そしてプライベート限定では心躍る楽しい愛の作業だったが。

 純白のシーツの上に最愛の人を下ろして、「その時」の甘美な拷問に耐えているような綺麗な顔に見入りながらも、紅色の肢体とか血よりも紅いルビーの二つの煌めきや今にも爆発しそうな感じで震えている育ち切って引力に逆らっている場所などにも視線を落とす。

「ゆ……祐樹、来て……欲し……い」

 しなやかに引き締まった腕だけでなくて、足まで大きく開いて全身で求めてくれる最愛の人のしどけない姿は最高に綺麗で、そして淫らだった。

 震える紅色の足の裏をシーツに付けて大きく開いて門までを露わにした肢体、そしてその門の飾りのように水晶の雫が止め処なく零れている。その上、祐樹の存在した証拠のように花園の門の内部が紅を刷いたようによりいっそうの彩りで微細に動いているのも。


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