「一介の医局員に過ぎない私のような立場でなってしまっても良いのか若干悩みましたが、聡と出張扱いでご一緒出来る絶好の機会ですのでついつい引き受けてしまいました。
 東京以外には出張ってなかったですからね。これから旧国立大学所在地を二人で順番に回ることが出来るのは何よりも喜ばしいです……。
 『()()(ふく)』は私がコスプレをしたキャラがお勧めの『ずんだ生クリーム味』よりも……」
 祐樹が小児科のハロウィンのイベントを切っ掛けに知ったマンガだけれども、無類の甘党のキャラという設定だし、下戸(げこ)だと本人のセリフにもある。
 「ずんだ」とは祐樹の記憶が正しければ枝豆をすり潰した物だ。腕の中にいる最愛の人の(ほう)が断然詳しいので聞いてみても良かったのだけれども、そろそろ二回目の愛の交歓に突入すべく甘く低い声で紅色の耳朶(じだ)を弱く噛んでツンと尖って紅い光を放つ二つのルビーに指を絡ませて弾力を楽しんだ。
「あっ……()ぃっ……。祐樹は『ほうじ茶……生クリーム』の……(ほう)が……興味を……惹かれるのだろう……」
 必死に理性を保ちながら言葉を紡いでいる様子が健気で大層そそられる。その上身体は――いや天国のような花園が、かも知れない――欲望に正直なようだ。
 祐樹の意図を汲んだ最愛の肢体がより一層繋がりを深くするような感じで優雅に脚を開いていくのも艶めかしい。
 純白のシーツの海の下に手を滑らせて滑らかに濡れた背中をやや浮かした。
 それと呼応するかのように両の足が祐樹の腰にしっかりと絡んで来た。その細い足首が祐樹の腰の真ん中でクロスしている様子を見ることが出来ないのは大変惜しい……。
「そうですね……。ほうじ茶の(ほう)が好みですよ……。ただ、甘く薫る聡の肢体の方がもっと好みですが……。
 ずっとこうして抱き合っていたいと思います、心の底から。ホワイトデーを祝う日だけではなくて……」
 紅色のすんなりとした腕も祐樹の背中に縋って来る様子も艶やかだ。
 そして繋がったままの彼の極上の花園は蠱惑極まりない動きで祐樹の熱く滾った楔を強く弱く奥へと誘う動きを開始している。
「私も……祐樹と……ずっと、一つに……繋がっていたいっ……」
 蜜を零した花のような言葉が紅色の唇から紡がれる。
「こう申し上げると何だか早急というか……端折(はしょ)っているように思われるかも知れませんけれども……、愛の交歓でより艶やかな色香を放つ素肌にシルクは良く映えると思うのです。
 終わったらパジャマ代わりにお贈りした『ナイトウエア』を着て頂けませんか……。
 先ほどは汚れるのは嫌だと仰ったでしょう?いつものように一緒に浴室で後始末をしてからだったら構いませんよね?」
 花園の浅い部分の、凝った蕾を欲情の証しで小刻みに衝きながら甘く低い取って置きの声で懇願した。
 愛の交歓の後の壮絶な色香を放つ素肌にこそ妖精の羽根のようなシルクのランジェリーは良く似合うだろう。
「祐樹っ……()っ……。分かった……。
 せっ。折角……祐樹が……贈ってくれた……物だから……大切に……着るっ」
 祐樹の腹部に彼の花芯が当たって先端から零れ落ちた水晶の雫が淫らな水彩画を描いている、祐樹の身体のリズムに合わせて。
「良かったです。あれだけ色々な人をお騒がせして聡のためにやっと手に入れた大切な物なので、持って帰っても時々は身に纏って下されば嬉しいです……」
 重なり合う濡れた素肌が淫靡な狂騒曲、いや協奏曲を奏でている。それに、婀娜(あだ)めいた嬌声と甘く濡れた吐息が部屋の中に愛の花を咲かせているようだった。

  <了>





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