腐女子の小説部屋

創作BL小説を綴っています。ご理解の有る方【18歳以上】のみ歓迎致します

2022年11月

気分は下剋上 二人がどうして探偵役? 63

「タクシーに乗って帰る積りでしたが……結局歩かせてしまいましたね……。体力的にはそれほどの負担にはなっていないと思いますが、精神的にはかなりお疲れかと思うので……」
 祐樹も西ケ花桃子さんの毒気に当てられたせいでどっと疲れた。というか太田院長夫人と話していただけで森技官が言っていた「ライフ」とやらがかなり削られたような気がする。
 森技官の恋人の呉先生は精神科出身で祐樹に対して「田中先生はメンタルが強すぎるので逆にメンタルヘルスを患っている人のことは理解不能ですよね」と言われた覚えもあるし、実際苦手だった。
 呉先生の対処法は患者さんの話は親身になって聞くけれども、次の患者さんが入って来る前には前の患者さんとの話を綺麗サッパリ忘れ去るのが――もちろんカルテには記入した後に――コツだそうだが。
「いや、日が暮れると秋の気配を感じる風が吹いて気持ちが良いし、それに祐樹と二人で街を歩くだけでとても楽しいので、こういう機会をくれた森技官には感謝したいと思っている」
 誰が見ても自然なパーソナルスペースを置いてはいるが、肩を並べて京都の街を歩けるようになった現在の祐樹の立場を素直に喜びたい。
 恋人同士になった当初は教授職と研修医だったので、二人きりになっても人目の有る場所では三歩ほど下がって歩かないといけなかった頃のことを思うと何だか感慨深い。
 テレビや書店でも並んで座って話したりサインをしたりしたし、共著の本だからそれは当然なのだけれども、それ以外でも祐樹はAiセンター長という准教授並みの立場を手に入れたのは祐樹の咄嗟(とっさ)の思いつきとはいえ、画像診断を行ったからだ。
 医局では「香川教授の懐刀」とか「香川外科の小姑」とか昔から言われていたが、病院内でも二人が並んで歩くことは当然という空気を感じる。
「それは良かったです。確かに、日が落ちると秋の気配が漂う冷たい風になりましたよね……」
 明るい感じの怜悧な声が僅かに弾んでいる。呉先生(いわ)く「田中先生よりも香川教授の(ほう)が精神科医に向いています」とのことだったので、西ケ花桃子さんの毒気ももしかしたら心のゴミ箱にでも放り込んだのかも知れない。
「夏の京都は盆地の中だけあって湿気も凄いですからね……。病院の中に居る時は良いですけれど、外の空気と煙草を吸うために外に出ると濡れ雑巾を纏ったようなじっとりとした空気に包まれてしまうのは少し辛いです……。院内喫煙が出来る――まあ、あんな病院に医師として勤める気には到底なれませんが――太田医院のそこだけは羨ましいです」
 夜の闇でも街灯や店の看板などで灯りはある。その灯りに照らされた最愛の人の涼し気で端整な顔立ちを見詰めていると、細めの眉根が寄せられていた。
 真面目で几帳面な人なだけに院内喫煙・院内飲酒を黙認している医院には批判的なのだろう。
 祐樹が物心ついていない頃の話だが、祐樹の母が行きつけの小児科医の先生は深刻な病気を告げる時には胸ポケットから煙草を出して一服吸ってからおもむろに祐樹のことを語り出す習慣があったらしくて、単なる風邪とかだと煙草は出て来なかったらしい。
 一人っ子の祐樹を小児科の先生の所に連れて行った母は心の中で(煙草が出て来ませんように)と祈っていたと、最愛の人と実家に帰った時に話していた。そんな時代のことは覚えていないが、嫌煙権の強すぎる時代は少し窮屈なような気もする。まあ、病院は人の怪我や病気を治す施設なので、禁煙は当然なのだけれども。
「長楽寺真司氏は、自分がまさか死ぬと分かっていなかったから太田医院を選んで搬送して貰ったのだろう……。死亡届にも『心不全』としか書いていなかったし、死亡時画像診断もしていないからカルテを当たるしかないが……、明日には太田医院の山田事務員からメールが送られてくるハズなので、それを見た後のことになるな……」
 太田医院では唯一まともそうな人材でああいう良く気の付く医療事務員はどこの病院でも喜んで雇ってくれるだろう。
「山田事務員に転職先を紹介しないとダメですよね……。清水先生には話して――ああ、救急救命室には当分行けないのでした――貴方から清水院長に話を通して頂くのでしたね……」
 例の地震の時に精神科から応援に寄越されたのが清水研修医で、精神科医にしておくのが惜しいほどの――いや、別に精神科を下に見ているわけでは決してないが――外科的センスの持ち主だった。話をしてみると、斎藤病院長とは大学時代からの親友で京都一の私立病院の院長先生のご子息で、お兄さんが外科医だから消去法的に精神科に進んだという経緯を持っていた。
 ただ、「天下の」香川教授のお眼鏡に適ったという点を非常に喜んで「授業料」としてのお小遣いを息子に与えて救急救命室に「勉強」に来ている。要するに一人分の人件費が浮く上に貴重な戦力にもなっているという、まさに一石二鳥の人材だった。
「ああ、私から良い病院を紹介してもらうように頼んでみる。ああいう医院に居ても良いコトは一つもないだろうし……。それはそうと、病院の外は蚊も凄いのだろう……?」
 デートで行く大阪とか神戸には驚くほど蚊がいないと言ったかな?と内心首を傾げた。プライベートというか、デートでは仲の良い恋人同士なので二人で色々な話は交わすけれども、最愛の人の成育歴とか愛の言葉など重要なことは覚えているが、最愛の人ほどの記憶容量のない頭なので些細なことは即座に消去している。
「救急救命室上がりの時、祐樹は病院でシャワーを済ませてから帰宅することが多いけれども、時間がない時はそのまま帰宅するだろう……。その時に煙草の香りと共に蚊取り線香の懐かしい匂いもしていて……、あの香りは母が夏になると必ず()いていたのを思い出して……、何だか気持ちがほっこりする……」
 より弾んだ声で言葉を紡ぐ最愛の人がそういう心情表現をしたのは初めてのような気がする。多分、無意識に言葉を選んでいるのだろうが、西ケ花さんや太田夫人の毒気が綺麗に浄化していくような気持ちを味わった。






--------------------------------------------------
二個のランキングに参加させて頂いています。
クリック(タップ)して頂けると更新のモチベーションが劇的に上がりますので、どうか宜しくお願い致します!!


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村





小説(BL)ランキング

2ポチ有難うございました!!




















































腐女子の小説部屋 ライブドアブログ - にほんブログ村




PVアクセスランキング にほんブログ村

気分は下剋上<秋休み>(I5禁)53

「祐樹の全てを愛したいし……、それに……私の身体の中も同じ味が入っていると思うと……どんな感じなのか口で確かめてみたいので……。しても……良いか?」
 濡れた艶やかな眼差しが無垢な妖艶さに煌めいている。
「はい、聡さえ宜しければ、喜んでお願いしたいと思います……。この綺麗なルビーの輝きを布で覆うのは不本意なのですが万が一誰かがここに訪れた時のために最小限の露出に留めておかないと……。酔って気分が悪くなって、風に当たって休んでいるという感じにしたいので……」
 紅葉の葉は貼り付けたまま紅色の素肌を紺色の浴衣で覆った。部屋に戻った後に最愛の人も祐樹も満足するまで愛することにしようとは思ったが、正直紺色の布で隠すには惜しい場所だった。ただ、硬く尖った小さな粒は布地を可憐に押し上げて存在を主張していたけれども。
 最愛の人は祐樹が浴衣を直した後に床に膝をついて、祐樹の浴衣と下着を肝心な場所だけ露出させてくれる。紺色の浴衣が紅色の指で乱される様子を見ただけで興奮が募ってしまった。紅い舌で先端部分を(つつ)くように愛されると祐樹の真珠色が混じった水晶の雫が(にじ)み出て淫らな水音が夜の東屋の中に小さく響いている。
 先端部分だけを愛してくれるのかな……と思った瞬間、紅色の唇が大きく開いて祐樹の育った怒張(どちょう)を飲み込んでいく様子は壮絶に綺麗で、そして淫らだった。
 極上の花園はあくまでも柔らかく包み込んでくれる感触だが、口の中はざらついた上顎などを筆頭にやや硬い感じがして異なった悦楽を祐樹にもたらしてくれる。最愛の人は喉まで開いて祐樹を締め付けてくれている。その上頭を上下に動かしつつ、祐樹のイイ場所を重点的に舌で愛してくれるのだから堪らない。それでも足りないと言わんばかりに紅色の指が二つの果実を纏めてやわやわと揉みしだいてくれている。
「とても良いです……。口や喉が更に大きくなったのを感じていらっしゃいますよね……」
 座ったままの祐樹に、床に(ひざまず)いて奉仕してくれる最愛の人……という最高にクるシュチュエーションも頭が沸騰しそうになるほど燃え上がっている。
 口の中も感じる場所は多いせいか、上手過ぎる口淫を続けながら最愛の人の腰が上がって物欲しそうに揺れているのも最高だった。
 祐樹の二つの果実を繊細な手つきで愛してくれているのも、もしかして手が留守になったらしどけなく開いた花園へと指を()れてしまうことを危惧してのことかも知れないなと推察するのも、襲い来る絶頂を出来るだけ長引かせようとの思いからだった。
「聡の口の中の精緻な締め付け具合とか……舌の動かし方……とても良いです……。爆発しそうなのですが……」
 祐樹の息も熱く荒くなっていてその様子が最愛の人にも伝わったのだろう、艶っぽい濡れた眼差しが祐樹にイエスと答えてくれている雰囲気だった。
 紅色に上気した額にも汗の雫が細かく宿っていて繊細な煌めきを放っているのもとても綺麗だ。その小さな煌めきは顔が上下に動くのと連動しているのも。
「本音を言えば……紅色に染まった顔にばら撒きたいのですが……それはまたの愉しみとして取っておきます……」
 ヒクリと震える肢体は多分顔に熱い真珠の放埓を放たれたのを想像してのことだろう。祐樹を追い詰めるように頭を上下する動きが激しくなった。
 淫らで無垢な水音が紅色の唇から絶え間なく上がるのも、そして祐樹の育ち切った愛情の楔を紅色の唇が飲み込んでいるのも。聴覚と視覚、そして何より触覚が最高の悦楽を運んでくれる。
「出します……ね。喉の奥にばら撒かれるのも……お好きでしょう……?」
 最愛の人の口での奉仕はとても上手い――そもそも祐樹は喉を開くという動作は最愛の人ほど()けていないのは自覚している――放出を耐えに耐えた後の限界を伝えた。最愛の人にも心の準備というか気管に入ってしまわないようにして貰うためという意図も有ったが。
 艶やかな眼差しが欲情の紅い色で揺れている。より一層深く喉の奥まで迎え入れられる激しい動きにつられたように真珠の放埓を喉の奥へとばら撒いた。
 弛緩した祐樹の愛情と欲情の象徴から紅色の唇が出ていって、愛の行為の余韻のように一粒だけ真珠が紅色の唇に宿っているのも壮絶な色香を放っている。
 コクリと喉が動いて祐樹の放埓の証しを飲み込んでくれる肌も紅色に染まっていて、真摯な淫らさを醸し出していた。
「聡の口の愛撫は……以前から物凄く良いと思っていましたが……今夜のは一段と感じました……。有難うございます……。愛しています」
 感謝の言葉と共に情動に駆られて口づけをしようと顔を近づけると、紅色の唇がするりと逃げていく。その健気な様子に愛おしさの余り笑みを浮かべてしまった。
 真珠の迸りを出したという満足感も当然有ったけれども、最愛の人が何を考えているのか分かってしまって。逃げる唇を追って祐樹も床へと(ひざまず)いた。最愛の人へ感謝のキスを――多分、彼が危惧していることが杞憂だと分かってもらうために――贈ろうとして。





--------------------------------------------------


最近、リアル生活が忙しくなってしまい、ブログの更新時間がバラバラになってしまうという 泣
12時ジャストに更新頑張りたいのですが……。こまめにチェックをして頂くか、ラインで更新通知を知らせてくれる機能を使って頂ければと思います。勝手を申しましてすみません。ラインへの登録は



↑↑こちらからお願いします!!

―――――――――

二個のランキングに参加させて頂いています。
クリック(タップ)して頂けると更新のモチベーションが劇的に上がりますので、どうか宜しくお願い致します!!

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村





小説(BL)ランキング

2ポチ有難うございました!!










































PVアクセスランキング にほんブログ村

気分は下剋上 二人がどうして探偵役? 62

「確かに今の年齢だと少し厳しいかも知れないが……。10年前だと37歳だし、西ケ花さんは今37歳だろう?知り合ったのは4年前らしいので御年(おんとし)33歳だ……。世の中には若い女性が好きという男性が多いらしいが、長楽寺真司氏はそういうわけでもないのだろう?」
 世の中の男性が若い女性が好きだというのは祐樹も「常識」として知っていたが、最愛の人が世故に()けているとは思っていなかった。
「……と雑誌に書いてあった」
 祐樹の怪訝(けげん)そうな表情を見上げて最愛の人が悪戯っぽく笑ってくれた。そういう表情を浮かべてくれるのは大変珍しいので、そういう点はこの捜査だか調査を引き受けて良かったと思える。
「婚活パーティでも40代以上の医師や弁護士などは特別に『厳選された』20代の女性が参加するモノに参加させて貰えるらしいですが、それは社会的に評価が高い職業だからですね、内実はともかくとして……」
 モデルとかお嬢様大学を出ているとかそういう20代女性が参加するパーティに行くとかいう話は最愛の人が凱旋帰国を果たした研修医時代に医局で話題に良く出ていた。内心うんざりしていたのだが、そういう人間は淘汰(とうた)されて本当に良かったと思っている。
「私は定時で上がらせて貰っているので偉そうなことは言えないが……過酷な労働環境だし、医師にはストライキをする権利は事実上認められていないからな……」
 医師は高収入だとされているが研修医時代などは収入を労働時間で割ったらコンビニのバイトの(ほう)が高いという笑えない現実もあるし、労働者の権利でもあるストライキも実際にすれば世間から大バッシングを受けるだろう。フランスなどでは消防員の人が普通にストライキ権を行使しているのとは大違いだ。
「それはともかく、西ケ花桃子さんは安楽な愛人生活を送っていて、お金は使い放題……ただ、遺産を受け取る権利が有ることや生命保険の受取人になっていることは(とぼ)けられたのは水商売で生きてきた人の処世術なのかも知れないな……。ただ、クッキーの香りとか台所の感じからすると家庭的な人だと思う……。外食頼りになっているのが不思議なくらいだ……。あれだけの調理用具を揃えているのに勿体ないなと個人的には思った……」
 西ケ花さんのやたらと(こだわ)っている「女の格」とやらに料理は入っているのだろうか?久米先生などの価値観には「料理が上手い」というのは間違いなく美点の一つに含まれるだろうが、西ケ花さんは違うような気もする。それに大雑把なお金の遣い方はしているだろうが、無駄なお金を遣うようなタイプでもなさそうな気がする。「アリアドネ」とかいう高級なバーに足繁く通っているのも次のカモというか金蔓(パトロン)探しを兼ねているので、(おご)ってくれる男性がその日居なかったとしても高いお金を払う価値は有るのだろう。
 無駄にお酒を呑みに行っているわけでもなくて、多分バーテンなどと雑談をして有益な情報を獲得しているような気がする。店を決めて通っているのは裏方というか全てを知っているバーデンさんとか黒服などとも親交を深めるためだろう。祐樹が良く行っていたゲイバー「グレイス」でもその店のスタッフから情報を貰ったり「あの人は止めておいた方が良い」と忠告を受けたりした覚えがある。そういう店のシステムは普通のお店とゲイバーでも違いはないと思う。
「それに、長楽寺氏に対してネガティブな印象を抱いている点が気になります……。貴方が看破(かんぱ)して下さったように『あの男』呼ばわりは単純に何故だろうと思います……。まあ、いきなり愛人が死亡したので次の月からお手当てが振り込まれないという点で痛かったとは思います。『何故先に()ったのか!?』とか『手切れ金を渡してから死ね!!』とか利己的かつ独善的に思っていてもおかしくないですよね。遺産とか生命保険の話を全く知らない場合は……。金銭的な恨みは根深いと思いますけれど」
 祐樹も最愛の人も一生食べていける資格は持っているし、大過なく過ごせば独立行政法人となったものの、準公務員的なポジションに居る大学病院に停年まで居ることも可能だ。しかし、西ケ花さんの場合、年齢を重ねるごとに選択肢は狭まってくる世界に住んでいる。彼女がクラブのママとして君臨する夢を抱いているが――そして長楽寺氏の遺産とか生命保険金が有れば多分充分な金額だろうとは思うけれども――夢が破れて店を畳むママさん達も多いと雑誌で読んだ覚えがある。
「確かに安定した収入を得ることが叶わなくなった今はそういう恨み節が出て、ああいう呼び方になったのかもしれないな……。祐樹のことを『ゆきさん』と呼んでいたのも、これからの愛人(パトロン)候補という将来性を踏んだからという点が有るからかも知れない。酷く振ったりお金が途絶えたりしたら『あの男』呼ばわりに降格するかも知れないな……」
 最愛の人が可笑しそうな笑みを浮かべて祐樹を見上げた。何だか悪戯っぽい笑みを今夜は二回も見ることが出来たのは単純に嬉しい。
「そんなお金が有ったら、最愛の貴方に使いますよ……。何で女性なんかに使わないといけないのですか?」
 しかも金銭感覚が祐樹とは一桁か二桁異なるので、クレジットカードの明細を見て心臓発作を起こしそうな気がする。
「お金は要らないので、祐樹とずっと居られれば私はそれが最高に幸せなのだけれども……」
 真剣な眼差しで祐樹を見上げてくる人が堪らなく愛おしい。
「明日のアポイントでどんな話が聞けるのでしょうかね?」
 根っからの庶民育ちの祐樹は昔、資産家というのは立派なお屋敷に住んで良い暮らしをしていると単純に思っていたが、それなりの資産があればそれ以上の苦労を伴うという点も垣間(かいま)見てきた。
「それはそうと貴方がそう思って下さるのはとても嬉しいですね。私も同じ思いです……。こうして貴方と共に居られるならばそれで最高に幸せです」
 いつの間にか愛の告白になっていて、話題が逸れたような気がしたがそれはそれで楽しい。





--------------------------------------------------
二個のランキングに参加させて頂いています。
クリック(タップ)して頂けると更新のモチベーションが劇的に上がりますので、どうか宜しくお願い致します!!


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村





小説(BL)ランキング

2ポチ有難うございました!!





















































腐女子の小説部屋 ライブドアブログ - にほんブログ村





PVアクセスランキング にほんブログ村

気分は下剋上<秋休み>(I5禁)52

「ゆ……祐樹っ……。もっとっ……強く……触れて……欲しっ……」
 最愛の人の素肌が紅葉(もみじ)に負けないほど紅く染まっている。そして葉っぱで(こす)っていたルビーの尖りは切なく震えては煌めきを深くしている。これだけの些細な愛撫なのに愛の交歓の残り火が(くすぶ)っていたせいか、紅色に染まった素肌からは汗の雫まで浮いている。
「強くですか……。ああ、あそこに良い物が有りますよ……秋の庭園に相応しい趣きを添えるために置いてあるのかも知れないですが、ね?」
 最愛の人が二つの尖りを強い力で愛されるのが好きなことくらい当然把握している。
「祐樹……?え……」
 紅葉の葉を首筋にヒタリと貼り付けて胸の尖りには拾って来た「松ぼっくり」を当てた。
 ごつごつした無骨さのある茶色のモノをルビーのように煌めく場所に当てて動かすと、紅色の嬌声が切れ切れに夜の空気に溶けていく。繊細な煌めきを放つルビーの蠱惑が松ぼっくりとは素敵なコントラストを描いていて目にも耳にも心地よい。
「これも一応は有機物ですよね?聡の極上の花園に()れても問題はなさそうなのですが……?」
 絶対に最愛の人は嫌がると思っていたし、祐樹的にも嫌がって欲しいコトをわざと煽るように言った。「え……?」
 艶めいた眼差しが当惑めいた光を放って揺れている。
「『おとなのおもちゃ』がお嫌いなのは承知しています。でもこれはその(たぐい)のモノではありませんし……。それに、私が丹精を込めて開花させた花園はこの程度の大きさは難なく受け入れますよね。花園の中にも……秋を感じさせてあげるのも一興でしょう……」
 松ぼっくりは祐樹の(てのひら)に載るほどの大きさだったし、所謂(いわゆる)「おとなのおもちゃ」の中でもこういった凸凹の有るタイプのモノが売られているし、好む人が多いのも知っていた。
「私の愛情と欲情の象徴もヒタリと包み込んで下さる最高の場所ですが、あいにくこういったゴツゴツした感触はないでしょう……?一回味わってみるのも良いかと思うのですが……」
 もう片方の尖りをギュッと()まんで強く捻りながら、紅色の耳朶(みみたぶ)を甘く噛んで(そそのか)すように告げる。
「あっ……」 
 しなやかな肢体がヒクリと震えると辺りが紅色に染まっていくような錯覚を覚えるほど色っぽい。
「想像してみてください……。聡の極上の花びら達がこのゴツゴツ感を味わっている感触を……。そして薔薇色に染まった、そして中には真珠の放埓まで宿した場所にコレが(はい)るのを……。きっと花園の中は何時(いつ)もと異なる悦楽を感じることが出来ますし、それに花園にばら撒いた真珠の放埓がこの凸凹(でこぼこ)にも宿ってくれますよ。きっと綺麗でしょうね……。それに薔薇色の花園の門が茶色のモノを飲み込んで行く様子はきっと物凄く綺麗で、そして壮絶に淫らだと思います。旅行の醍醐味は、いつもと異なる体験をすることも含まれますよね……。花園の中に(はい)った松ぼっくりだと一生の宝物(たからもの)になりますし……」
 祐樹が言葉を紡ぐと具体的に想像したのだろう、紅色に染まった肢体がより色を濃くしている。上半身だけ中途半端に乱しているので浴衣の禁欲的な紺色と瑞々しい紅色の対比も壮絶な色香を纏っていた。
「ここも……期待しているのでは……?」
 座ったままの状態なので花園の入り口には指も届かないが、背筋からつーっと指を滑らせて双丘の上のほうまで辿るとしなやかな若木のように反った肢体が胸の尖りを誇示しているかのようだった。
「ああ、こちらの(ほう)が物欲しげですよね……」
 松ぼっくりを掌に載せたままで、胸の尖り全体にかけて円を描くように愛した。
「あっ……ゆ……祐樹っ……()っ……。とても感じるっ……。ただ、祐樹しか……身体の中に……迎え入れたくはないのでっ……」
 悦楽を追うように開き切った紅色の唇から健気な言葉が嬌声と共に紡がれる。断ってくれて本当に良かったと内心では思ったが、そんなことはおくびにも出さずに不満そうな表情を繕った。
「お詫びというか……その代わりというか……。祐樹のを口で愛するというのは……どうだろう……?」
 いくら人が居ないとはいえ、一応公共の場所だ。そんな場所でそんなコトをして貰えるとは思ってもみなかった。 
 祐樹のリクエストに応えられなかった罪悪感からかな?と思ったが、僅かに開いた唇から紅い舌がチラリと覗いて、乾いた唇を湿らせている。
 本当にそうしたいのだろうなと思わせる期待に満ちた仕草だった。
「それは嬉しいですが……。ただ、愛の交歓の名残は有りますよ?」
 普段、口での愛撫は何もしていない時で、最愛の人の花園の中に(はい)った後とかは真珠の放埓をばら撒く前であっても行ってはいない。今回はそれを思いっきりばら撒いた状態で洗ってもいないので抵抗が有るのではないかと不安を覚えた。
 ただ、紅色の唇が祐樹の欲情と愛情の象徴を愛してくれるということとか、東屋(あずまや)に人が近づいて来るかも知れないというリスクというか背徳感で背筋が熱く震えたが。






--------------------------------------------------
二個のランキングに参加させて頂いています。
クリック(タップ)して頂けると更新のモチベーションが劇的に上がりますので、どうか宜しくお願い致します!!


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村





小説(BL)ランキング

2ポチ有難うございました!!



















































腐女子の小説部屋 ライブドアブログ - にほんブログ村




PVアクセスランキング にほんブログ村

気分は下剋上 二人がどうして探偵役? 61

「祐樹に話すと余計な心配を掛けるだろうし……。森技官に対する心証もグレーから真っ黒になるだろう。だから話せなかった……。実害というか、実際にどうこうされたわけでもないし……。もうそういう誘いは受けないと思うが、万が一受けたら祐樹に必ず言うので……」

 訥々(とつとつ)と話す最愛の人の心中(しんちゅう)は分かったけれども、聞いてしまえば心の中に大波が立ってしまうのは仕方ないことだろう。

「どうこうされたわけでもないのは良かったですが、貴方を浮気というか味見程度にしか思っていない、安い人間だと思われたのは非常に心外です!」

タクシーに乗って帰りましょうと言おうと思っていたが、運転手さんの耳を(はばか)って歩いて帰ることにした。それに怒りが沸々(ふつふつ)と湧いてくるのは――怒らないと約束した手前、最愛の人に気取られるわけにはいかないが――ある意味仕方のないことのようにも思えるし。

「ただ、森技官の場合は一応儀礼的に誘っていたというか、私が乗ったらラッキー程度にしか思っていなかったと思う。弱みを握られていたわけでもないし……。ああ、旅行の日程をずらすのは弱みと言えなくはないけれど、キチンとこちらも交渉を妥結させているので対等な関係だし……。結果オーライだから良かったものの、呉先生みたいに脅されたわけでも生活を脅かされるようなことが有ったわけでもないので。

……だから祐樹も忘れて欲しいなと思う」

最愛の人が切々と訴えているので取り敢えずは怒りの矛先を収めようと思った。「対等の関係」だから断ることが出来たというのは全くもってその通りだ。それに祐樹達の性的嗜好の持ち主は割と気軽に「そういう関係」になる奔放な人の割合が多いのも経験上知っている。

 最愛の人は一途(いちず)で健気だし、貞操観念は祐樹が知る誰よりも固い。しかし、精緻に整った外見も相俟(あいま)ってゲイバーでは声も掛かるし――祐樹がかつて行きつけにしていた「グレイス」にも彼を連れてきて欲しいと言う常連さんが多いのも知っている。絶対に連れて行きたくはなかったので、杉田弁護士経由で断りを入れているが――祐樹というれっきとした恋人が居ると知っている常連も「そういう目」で見ているのは明らかだ――その延長線上というか、森技官も最愛の人の本質を知らずに誘ったのだろうなとも思う。

「対等でなかったら、泣く泣く応じたのですか?」

 森技官のことはひとまず置いておくとして――口説いた過去はもう祐樹には変えることは不可能だし、最愛の人もキッパリと断ってくれたのでこれ以上追及しても今更だ――ただ、未来に起こりそうな事態でもあるので、そちらの(ほう)はきちんと釘を刺しておいたおくに越したことはないだろう。まあ、最愛の人がそうそう弱みを握られることもないし、対等の人間など祐樹の周りでは見当たらないが、上には上の人というのも存在することは充分に承知している。そのための牽制(けんせい)も兼ねて言い募った。

「まさか……。祐樹以外の人間にどうこうされるくらいなら死んだ方がマシだし、祐樹に愛想を尽かされると考えるだけでも魂が凍り付いてしまう気持ちがするので……。私が祐樹以外に『そういう』関係になることは絶対にないと誓っても良い」

 最愛の人の揺るぎない口調と熱を込めた話し方だと安心しても良さそうだ。ただ、最愛の人に関しては彼の良心や貞操観念を信頼しているのも事実だ。ただ、今回の事件(?)絡みで少し引っかかるような気がした。具体的に何がとまで断言出来ないのがもどかしい。

「貴方のことは信頼しています。間違っても私以外と『そういう』関係にはならないとは思っています。ただ、なんというか……。貴方の件以外で引っ掛かりを覚えるのです……」

 頭の奥底に存在する思いがどうしても出てこない自分に苛立ってしまう。

「うん?泣く泣く応じる――いや、私は絶対にしないと誓えるけれども――その辺りから祐樹の真剣な表情が微細に変化していたが……?」

 夜とはいえ、街灯や店の明かりや行き交う車のヘッドライトなどで辺りはかなり明るい。祐樹の表情を――しかも話題が話題なだけに――息を詰めるような感じで見ていた感じの最愛の人の目のほうが正しいのだろうなと苦笑してしまう。

 森技官の件はいずれ倍返しするということで心の隅へと追いやって、目下の調査だか捜査に気持ちを切り替えた。切り替えの早さも外科医としての適性なので、そういうのも得意だったし。

「泣く泣く応じる……ですか。西ケ花桃子さんなら泣くどころか喜んで応じそうですしね……。この件の関係者では、野上さんにその可能性がなくはないですけれど……。ただ、年齢が……」

 確か47歳だと森技官がくれた書類に書いてあったような気がする。西ケ花さんが37歳でそれに水商売で培われたらしい洗練された美しさは保っているけれども家政婦という職業ならばそういう努力もしていないだろう。

 ただ、妻以外にも愛人を囲うほどの精力家ならば他の女性にも目が行くし、数々の浮気程度はしていそうだ。その中に使用人も含まれているのかも知れない。その点は妻の佳代さんの居ないところで確かめる必要性を感じた。

 小説によると、昔の男性が性的興奮を催す順番は一番上が他人の人妻や恋人で二番目が下女や使用人、三番目が遊女や娼婦そして次に来るのが所謂(いわゆる)(めかけ)さんで最後は妻ということらしい。祐樹的には他人の恋人をどうこうする趣味はなかったし、使用人などもいないので全然ピンと来なかった(くだり)だったが、世の中の男性はきっと違うのだろう。この小説が正しければ、古風な言葉で言うお(めかけ)さんである西ケ花さんよりも野上さんの(ほう)が「手を出したい」と思ってしまうのかも知れない。

「今は47歳だろうが、彼女が長楽寺邸に来た時の年齢を確かめてから判断を下した(ほう)が良くはないか?」

 最愛の人の言う通りだった。何年前か何十年前なのかで話も(おの)ずから異なってくるだろうし。



--------------------------------------------------
二個のランキングに参加させて頂いています。
クリック(タップ)して頂けると更新のモチベーションが劇的に上がりますので、どうか宜しくお願い致します!!

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村




小説(BL)ランキング

2ポチ有難うございました!!










































腐女子の小説部屋 ライブドアブログ - にほんブログ村




PVアクセスランキング にほんブログ村

このブログには
このブログにはアフィリエイト広告を使用しております。
Twitter プロフィール
創作BL小説を書いています。ご理解の有る方のみ読んで下されば嬉しいです。
最新コメント
アニメイト
ギャラリー
  • 有難うございます!
  • 有難うございます!
  • 遅ればせながら
  • お詫びとかお知らせとか
  • Happy New Year!
  • 気分は下剋上 クリスマス編 3 (2023年)
  • 有難う御座います~!!
  • 気分は下剋上 クリスマス編 2 (2023年)
  • 気分は下剋上 クリスマス 1 2023
人気ブログランキング
にほんブログ村
カテゴリー
資産運用
楽天市場
  • ライブドアブログ