腐女子の小説部屋

創作BL小説を綴っています。ご理解の有る方【18歳以上】のみ歓迎致します

2019年04月

気分は下剋上 学会準備編 263

「それで?まさかその恰好ではパーティだかそういう公の場所には行けないだろう……」
 そのまま帰ったのかも知れないが、婚約者の岩松氏が深く関わっている催しだとそういうわけにもいかないのでどうなったのか若干気になった。
「それが、東京の帝国ホテルでの『私立病院懇親会』とかいうパーティで、招待客は岩松氏の病院に浅からぬ縁を持っている病院経営者とその奥さんが招待されていたとかで、たまたまお手洗いに着付けの上手いご婦人方が――もちろん、長岡先生のことは岩松氏の婚約者として知っている人達でした――数人がかりで直して下さったそうです。
 大病院の奥様だけにそういう心得も花嫁道具の一つだったようですね。
 ただ、貴方の方が良くご存知だと思いますが、長岡先生は仕事で充分助けることが出来るので、そういうモノは要らないと岩松氏は言っているそうですが。
 ただ、そういう私立大規模病院では専業主婦が圧倒的に多いのも事実でして、しかも家事はハウスキーパーにお任せしている感じの方が多いらしくて、週に一度はどこかのお屋敷に集まって『家事を教え合う会』を催しているとか。ほら、料理研究家と名乗っている医師夫人とかも多いですよ。そういう人がご自慢のお料理の作り方を先生役で教えるのでしょうね」
 自分の知らない世界なだけに、そして祐樹のお母様も万が一のことを考えた、いわば念のために連絡してきて下さったのは分かっていた。だから長岡先生エピソードは肩解しというか、祐樹が気分転換にために話してくれているのも分かっていたので興味深く聞いていたが、矛盾点を発見してしまった。
「祐樹……。ハウスキーパーが家事をしてくれるなら、料理はその方が全てしてくれるのではないか?」
 祐樹とたくさんの珠玉の時間を過ごして、自分が「祐樹以前」時代よりも人間らしくなっていることは、祐樹も宝石のように鮮やかな色彩で煌めく言葉で褒めてくれていたし、自分もある程度は自覚していた。
 しかし、関西人――特にその他の地域に住んでいる人の思い込みのような――特有のボケとツッコミは到底できない。もしかしたら、祐樹はそのレベルまで要求しているのかも知れないが……。到達するには天文学的な時間を要するような気がする。
「あ!それはそうですね。
 料理研究家もあくまで自称ですし、今はインス○などのSNSで気軽に投稿している人もたくさん居るようですが、完成品を豪華な食器に綺麗に盛りつけた食事をアップしたら、フォロワーさんが褒めてくれるようです。
 ほら、レジデンスルームで二人した見た動画サイトならば――あちらも編集とかも出来るようですが――ある程度調理の過程を公開していますが、イン○タなら完成品だけでも大丈夫なので、言った者勝ちでしょうね。
 だからそのハイソな奥様が実際に作っているかハウスキーパーというか家政婦さんの作品かどうか分かりませんよね、貴方の疑問も尤もだと思いますよ。
 ただ、着付けの心得はあったらしくて、豪華な着物をお召しになった方が最寄りのお手洗いを占拠して長岡先生の着物の乱れを必死に直してくれたのは本当みたいですよ」
 祐樹の車がグランヴィアホテルの駐車場に滑り込んだ。
「さて、母を探しに行きますか。
 予想以上に時間がかかってしまったので待ちくたびれているか、喫茶室――は無いでしょうね。田舎者なので、一流ホテルの喫茶室の値段の高さに驚いて、メニューを見ただけで即座に回れ右をしそうです。
 ああ、貴方の携帯から電話を掛けて頂けますか?」
 どうやらツッコミを求められてはいなかったようで祐樹には気づかれないように安堵の薔薇色のため息を漏らした。
「ああ、ホテルのコーヒーの値段か……。今は慣れてしまったのでそういうモノだと思っているが、最初は私もゼロの数が間違っているのではないかと思ってしまった」
 それに値段に比例して美味しいというわけでもない。
「お母様、香川です。今どこにいらっしゃいますか?私達は京都駅の地下に有る京土産のお店が並んでいる所です」
 お母様はホテルのフロント辺りにいらっしゃるとの返事を得てそちらに向かった。
「後は着付けの問題ですよね……。長岡先生も『京都に相応しく』というコンセプトらしく和服だそうです。そして、先程お話しした失敗も踏まえて、今回は気合を入れるとか言っていましたよ。
 彼女の気合を入れるというのは、まあ、貴方も方向性は異なるとはいえ『プロに全てを任せる』ことをモットーになさっていますよね。貴方の場合は資産運用の方面で。
 もしかしたら、彼女はホテルの着付けのプロ――どうやら、和服を希望する人間は専用の部屋に集められて着付けが出来たら仕事は完了したと専門家もいなくなるらしいです。
 そう言うのではなくて、一日着付け師のような人を待機させている可能性が高いです。
 だから、一度、彼女に聞いてみるのが良いかも知れません。
 ほら、レジデンスルームで見た動画有りましたよね。あのシャンパンタワーの動画ではないのですが『これを見たあなたにお勧め』みたいな動画が紹介されるのですが、ホスト界の帝王だとかいうホストに密着というのがあって、ついついそちらも再生ボタンを押してしまったのです。
 ほら、サイン会の時に柏木先生の奥さんが髪の毛を巻いて来ていましたよね。あれは自分でする人も居ますが、美容師に頼むという選択肢もあります。そして、その帝王もレジデンスルームに住んでいるらしいのですが――女性に夢を与えるのも商売の一部ですので――近くのコンビニに行く時ですら、専用のスタイリスト兼美容師に完璧にコーディネートして貰ってからそのフロアを出るそうです。そういう世界も有るのだな……と思って見ていたのですが、もしかしたら最初二人が同時に思い当たった人物が――ま、求めるモノは異なりますけれど――まさかの正解かもしれませんよ。
 ロビーの人混みの中で大きな荷物を椅子の横に置いて――フロント付近なのでほとんどの人間がそうだったが――座っている祐樹のお母様を見つけた。
「祐樹、あそこにいらっしゃる」
 元気そうな感じだったのでひとまず安心した。





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こちらでそういった作品を公開していきたいと思っています。




「下剋上」シリーズは一人称視点で書いていますので、他の人がどう考えているのかは想像するしかないのですが、こちらはそういう脇役がこんなことを考えているとか書いています。
今は、久米先生が医局に入れてハッピー!な話とかですね。

スマホで読んで頂ければと思います。その方が読み勝手が良いかと。

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       こうやま みか拝

気分は下剋上 学会準備編 262

「貴方もそう考えましたか。実は私も同じことを考えていたのです。
 先に予約をしてしまった場合、当日キャンセルは宿泊料金全額になりますよね。
 それが勿体ないなら泊まるしかないと説得出来ますから。母の操縦法というかどうすればすんなりと納得して思い通りにして貰えるかを分かって来ましたよね。それでこそ生涯の伴侶としての貴方ですよね。そういう点も、目覚ましい、そして私にとってはとても変化です。以前から母には格別な配慮をして下さっているのはもちろん存じていましたが、ある意味マニュアル的な『良い伴侶としての務め』という感じは否めませんでした。それでも嬉しかったのは事実なのですが、今は『ウチの母に最も効果的な方法』という個別と言うか特別な対応で、個人として尊重したいというお気持ちがヒシヒシと伝わって来て、よりいっそう嬉しいです」
 祐樹に褒められるのはもちろん嬉しい。それがお母様のことともなると「家族」として認められたような気になって――体調は気になるものの――心が薔薇色の雲に乗っているような気分になった。
「祐樹が電話を替われと告げてくれたのも、私だとお母様の言葉に逆らえないと思ったからだろう?何だかパートナーとしての役割分担が出来ているようで、そちらも嬉しかったな……。
 ホテルの件は全くその通りで『もう予約は済んでいます。今キャンセルしても当日の場合はキャンセル料が宿泊した代金と同じになる規則です』と言った方が角も立たないと思ったからだ」
 祐樹はノロノロとしか進んでいない車の列を見ながらも、自分の方へと優しく輝く瞳を向けてくれた。
「それはそうと、確か、ホテルの中にも着付けの部屋があるらしいですが、プロの着付け師を部屋に呼んだ方が良いでしょう。結婚式などで他の宴会場も埋まっていると斉藤病院長が言っていたのでしたよね?
 母は大勢の中で着付けをして貰うと何も言えなくなるタイプですが、一対一の場合だと割と自己主張もしますので、その方が右手の痙攣の件も告げやすいかと思います」
 信号が変わったので運転を再開した裕樹を横目で見ながら携帯でオークラに連絡してみた。
 満室ということも考えられるが、ただあの太っ腹な斉藤病院長が――しかも日本経○新聞「ワタシの履歴書」の連載が始まって金庫の鍵も緩くなったというのが専らのウワサだった――多い目に部屋を借りていることも充分考えられるので、イザとなったらそちらに頼むということも出来そうだった。
「明日、そちらの『暁雲』でパーティを行う予定になっている、K大附属病院の代表は斉藤で予約しているかと。はい。急に一部屋追加ということは出来ますか?」
 それに斉藤病院長とあのホテルは――ちなみにウチの病院は良いお得意様らしい――良好過ぎる関係のようなので多少の無理は聞いて貰える。
『承りました。少々お待ちくださいませ』
 確認をしていると思しき保留音が続いている。
 ちなみにシャンパンタワーの件もオーク○のパーティ会場係りの人ではなくて、わざわざ他のホテルから専門の人を呼ばせることが出来る程度のワガママに比べれば着付けのプロを部屋に呼ぶことはごくごく簡単だろうと思いつつ通話の再開を待った。
「どのような部屋でも空いていればそこでお願い致します。一名、女性です。宜しくお願いします。香川と申します。連絡先は……」
 電話口の向こうから丁重かつ慇懃な声が、よりいっそう丁寧かつ親しげなものへと変化した。
『承りました。香川教授のお名前で一部屋で御座いますね。畏まりました。お待ちしています。フロントへお越し頂ければ大丈夫です』
 無事に部屋が取れて安堵のため息を零した。そして名字しか名乗っていないのに、役職で呼ばれたからには先方もある程度の情報を把握しているのだろう。
「部屋は取れたが、お母様大丈夫だろうか……。式……いや、パーティの最中に腕が攣ったりしたら……」
 自分はそういう経験はなかったものの、かなり痛いことは知識として知っていた。それに祐樹のお母様は――祐樹にもその血はしっかりと受け継がれていると折に触れ感じていたが――他人の前ではたとえ激痛を感じていても平気なフリをするタイプだ。
「その点は、森技官と呉先生にくれぐれも頼んでおくしかないですね。
 内臓と血が絡んでない時に限っては、あの二人は優秀な医師です。それに森技官は見ていないフリをしつつ、しっかり見ていて観察眼も鋭いですから予め言っておけば些細な変化も見逃さないでしょう」
 祐樹のお母様は――社会人ならある意味当然だが――病院関係者の前に一切姿を現していない。それに本当の「披露宴」なら、親戚とか、新郎の友人などの知っている人も多数列席する。それが、今回のパーティには一切そういう人を呼んでいないので、事情を知っている呉先生と森技官に同じテーブルを割り振ったのは本当に大正解だった。
 森技官も、海千山千の斉藤病院長すら騙された「良い人」の仮面を完璧に被ってくれるだろうから。
 それに祐樹のお母様だけあって、毒舌家としての一面も持ち合わせているので――といっても自分に対しては一度たりともそういう言葉を発したことはない――意外に気が合うかもしれない。
「それはそうと『披露宴』の前の日に選りにも選ってウチの母がお手数をお掛けして本当に申し訳ないと思います」
 運転中なので前を見ながらも軽く頭を下げてきた祐樹に思わず笑みを浮かべてしまう。
「それは全く気にしていない。
 それにそういうトラブルというか――いや、他ならぬ祐樹のお母様の体調がすぐれないのをトラブルと言い切って良いものか……不謹慎かもしれないな――」
 祐樹の輝く眼差しが流し見といった感じで自分の視線と絡み合った。
「いいえ、トラブルですね。完全に。ただ、一人で無理をして着付けをして腕が悪化して式を台無しにするとか、和服って、紐が一本外れただけで――まあ、その紐がどの程度の重要性が有るかに依るようですが――昔の花魁とか太夫といった高級遊女のような男心を強く惹くように計算された着崩しではなくて、場末の、しかも売れていない女郎さんのようなだらしない恰好になってしまうらしいので、事前に教えて貰って良かったと思いますよ。
 長岡先生はプロの着付け師に着せて貰ったのは良いですが、帯を固定している紐をお手洗いで『うっかり』外してしまって――何故そんな無謀な真似をしたかは分からないのですが、そこは長岡先生らしいですよね――帯がぐちゃぐちゃになってしまって真っ青になったらしいです」 
 その話は初めて聞くが、いかにも破天荒かつ無邪気な言動をする長岡先生らしいエピソードだった。




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気分は下剋上 学会準備編 261

『京都駅の……ええと、グランヴィアとかいうホテルの入口近くです』
 確かに土曜日の雑踏と思しきノイズが電話の向こうから聞こえてきた。
 それに祐樹のお母様の声も、今は普段通りの感じで身体に異常があるようにも思えないのが嬉しかったが
「グランヴィアホテルの入口付近ですか……」
 祐樹の指示通り口に出すと「替わって下さい」と強い口調で言われた。
「お母様、お電話替わりますね」
 返事も聞かずに、電話を祐樹へと渡した。
「ああ、母さん。そこに居て。いや、荷物も多いだろうから、フロントの近くに待合用の椅子が置いてあるハズだからそっちに移動しても良いけど。
 今から車で迎えに行くので、京都の道路はいつも渋滞しているので少しは時間が掛かるかもしれないけど、そこから動かないで欲しい。グランヴィアに着いたらまた電話する。
 いや、良いって。そのくらいの親孝行はさせてもらうよ……」
 祐樹が電話を替わったのは――確かに自分も迎えに行くという言葉が口から出そうなほど頭を占めていたのも確かだったし――自分ならお母様も遠慮があるだろうし、この際実の息子の裕樹の方が強く出られるという判断だろう。
 実の母親のように親身に接して貰っているとはいえ、やはり血の繋がりのない自分にはこんなに強い口調で言えない。
「と、いうことで、今から母を迎えに行って来ます。貴方は明日の準備を」
 祐樹が財布とキーホルダー、そして携帯をポケットに入れていた。
「いや、私も一緒に行って良いか?
 ほら、祐樹は運転に手を取られるだろうし、万が一のことを考えると――考えたくはないが――もう一人居た方が良いだろう?」
 祐樹は逡巡するような眼差しを一瞬だけ浮かべてはいたものの、直ぐに笑みを浮かべてくれた。
「一緒に来て下さった方が私としても有り難いのですが、準備の方は大丈夫ですか?」
 呉先生を始めとして色々なモノを貸してくれたり下さったりした「準備」は、ほとんど出来ていた。その一つ一つを眺めたり感傷に耽ったりしたかっただけだったということを今は内緒にしておこう。
「それは大丈夫だ。今最もすべきことはお母様を迎えにいくことだろう?
 少し待ってくれ。着替えるので」
 祐樹はポロシャツにチノパン姿だったが、自分は室内着として常用している襟ぐりの深いニットで、別にそれがおかしいわけでも、そして祐樹の唇で付けられた紅い情痕が見えるわけでもなかったが――愛の交歓はお互いの多忙さもあって、東京のレジデンスルームが最後だった――何となく面映ゆい。特にお母様に見せるのは。
「分かりました。せっかくの前日なのに申し訳ありません」
 薄手のニットを脱いでクリーニングから返って来たばかりのコットンシャツに着替えた。
「いや、結婚式の前日とか当日にバタバタしない人の方が少ないらしいので、むしろ喜ばしい」
 ボタンを手早く留めながら口を動かした。
「まあ、そうでしょうね……。火の始末とかは大丈夫でしたよ。
 もう出掛けることは出来ますか?」
 スラックスの中にシャツを押し込みながら頷いた。
「で、母ですが、どうしましょう?マンションに泊まってもらいますか?」
 天気のいい土曜日ということもあり、道路は祐樹の言った通り渋滞している。
 それをウンザリとした感じで眺めた後に祐樹は、赤信号で車を停めてこちらに首を巡らしていた。
「それでも良いが、和服の着付けが出来る人が居ないのが難点だな……。しかもウチには客用の寝室もないし……」
 祐樹はポケットからタバコとライターを取り出している。
「吸っても良いですか?」
 頷くと、パワーウインドウのボタンを操作して窓を開けた後に火を点けた。
「客用寝室の件は私の個室のベッドで充分ですよ。しかし、着付けとなると確かに困りますよね。
 貴方も浴衣や初詣とかに着る男性用のはご自分で着付けていらっしゃいますが……」
 祐樹もその条件は同じだが、男性用と女性用では帯の結び方も異なるし、一瞬だけならインターネットか本で――買う必要があるが――調べて再現出来るような気はしたものの、パーティが終わるまで――ちなみに三時間の長丁場だ――保たせておけるかどうかは全く自信がない。
「長岡先生に」
「長岡先生は……無理だろうな……」
 同時に口にして、お互いが困惑と絶望の声を漏らした。彼女の不器用さは自分だけでなくて祐樹も良く知っている。
 和服姿の彼女を見たことは有るが、あの見事な帯の結び方などは絶対にプロの手を借りているだろうから。
「母はどこのホテルに宿泊予定だったか知っていますか?」
 気を取り直したような感じで祐樹が聞いてきた。
「東横インだと仰っていた……」
 そんな狭いビジネスホテルではなくて、オ○クラとかのいわゆるシティホテルを取ると言ってみたのだが――もちろん言葉を選んで――笑って謝絶された。
「そうですか……。母は、息子の私を見て貰えば分かると思いますが、節約出来るところは徹底して切り詰めるタイプですからね。
 ただ、ビジネスホテルだと着付けのサービスはしてないでしょうし……。
 オーク○の部屋が空いていれば、そちらに着付けサービス付きで泊まって貰うのが無難ですよね。
 それに、ああいう格式の高いホテルなら提携している医者が必ず居ますので、万が一の時も安心ですし」
 祐樹が外に向けて紫煙をたなびかせている。
「そうだな……。特に明日のパーティの前泊組の、斉藤病院長の医学界関係の知り合いも泊まっているハズなので、医師の人口密度はホテルの中でも高いだろうし、その方が良いだろう。先に部屋を押さえてからお母様に告げるというのが無難だな」
 祐樹が輝く瞳に可笑しさの色も混じらせている。




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気分は下剋上 学会準備編 260

「いよいよ、明日ですね。待ちに待った『披露宴』は……」
 祐樹がブランチとして出した――金曜日から未明まで救急救命室勤務だったので――溶けるチーズを載せたフランスパンを入れたニオンスープの大きな皿にスプーンとフォークを忙しそうな感じで唇と皿へと往復させつつ、笑みを浮かべている。
 自分もやっと……という気持ちの方が大きいが、細々とした雑務が山のように振り掛かって来るのもむしろ嬉しかった。
 東京から帰った後に、シャンパンタワーがテーブル席に人数分のグラスを満たす時間を計算したり、病院長の式次第に変更を加えたりといった「楽しい」作業も通常業務の暇を縫って行ってきた。
「そうだな……。衣装などは決まっているが、持って行くものを纏めなければならないので、祐樹は出来れば……私室から出ないで欲しい」
 サーモンのサラダを口に運んでいた祐樹は、少し不満そうな感じの表情を浮かべている。
「ああ、色々とサプライズを用意して下さっているのですよね。
 そういう、良い意味での驚きは大歓迎ですし、事前に知っておくよりも披露宴の後の『初夜』のスイートでじっくりと確かめます。
 部屋は厚労省が用意して下さったのですよね、一番良いスイートルームを」
 元々森技官のクレジットカードを借りる予定で居たが、他人名義のクレジットカードを使用した場合に――相手が損失を被っているかどうかは関係なく――露見したら詐欺罪に抵触する上に、カードそのものが規約違反で使えなくなってしまうことに気付いた森技官は、お得意の弱みを握りの才能で事務次官から許可を取り付けてくれたらしい。
 ただ、部屋代は厚労省に支払う気ではいるが。
 そもそも、そんな利益供与を受けた場合は――いくら霞が関詣でをしているとはいえ、それはそれで些細な金額ではあるものの謝礼まで受け取っているし交通費だって出して貰っている、他の医師達が自腹を切って集まる催しなにに――これ以上の貢献を唯々諾々と聞かなくてはならないことくらい自分だって分かる。
 これ以上厚労省に借りは作りたくないので。
「予約はしてくれると聞いている。ただ、ちゃんと厚労省かそれが無理なら便宜を図ってくれた事務次官にお金は返す積もりではいる」
 祐樹が秀でた眉を怪訝そうに寄せた。フォークにはニンジンのグラッセを挿して口に運ぶ途中だったが。
「予約は厚労省でして貰っただけですよね?つまり宿泊客が誰かは分からないという状態を作り出すために、敢えて団体名で部屋を押さえただけですよね?
 だったらチャックアウトの時に、現金で支払ってしまえばそれで済む話しでは?
 信用の有る――つまり取りっぱぐれのないとホテルが判断した――団体名義で予約した場合は、普通請求書が送付されてそれを経理だかが……省庁の内部では何と呼んでいるのかは知りませんが、経理的な仕事をする課か部が当然有るでしょう……。
 その請求書が送られる前にこちらが払ってしまったら、そんな面倒なことはしなくても良いかと思いますが?」
 その考えはなかったので――自分が疎いだけかも知れないが――祐樹のナイスアイデアに眼を瞠ってしまった。
「なるほど……その手が有ったか……。祐樹に相談して本当に良かった。惚れ直すのは何度目かもう分からないな……」
 バターが程よく絡んだニンジンの甘さと赤さが身体中に沁みわたっていくようだった、祐樹の存在で。
「あれ?電話、着信していませんか?」
 祐樹は相変わらず目敏くて、テーブルの上に置いた自分の携帯の振動を教えてくれた。
「あ、祐樹のお母様だ」
 ディスプレイを見てそう告げるとあからさまにゲンナリした表情を浮かべてはいたものの、眼差しは春の陽射しのような暖かさに満ちている。
「ああ、そういえば、今日は市内のホテルに泊まるとか言っていましたね。『せっかくだからオーク○に泊まれば?』と一応誘ったのですが、勿体ないから良いとかで」
 祐樹の言葉を聞きながら電話に出た。
『ああ、聡さん。いよいよ明日ね。おめでとうございます。それでね、送って頂いたお着物を持っては来たのだけれども、最近腕が攣ってしまうことが有って……。一人で着られないかも知れないの……』
 え?と思った。
「腕が攣るのですか?具体的には?手だけですか?足には……。そして嘔吐などは有りませんか?」
 祐樹も心配そうな感じで聞いている。
 ちなみに、脳梗塞とか脳腫瘍のせいでそういう症状が現れることがある。そのことは救急救命室勤務のせいで祐樹も良く知っている。
 それに今は完治に近いとはいえ、腎臓の病歴もあるので――といっても腎疾患の場合に痙攣が関係しているという論文もレポートも存在しない――心配だった。
『腕だけです。嘔吐も一回もないです。
 ただ、こんな素敵なお着物を変に着ていたらそれこそ裕樹に迷惑が掛かるでしょう。もちろん、聡さんにも心配をかけることになります」
 お母様の年齢を考えると、家事などで腕を使い過ぎたのが原因の痙攣の可能性が高い。ただ、念には念を入れてMRIとCTで検査してから実家に帰って貰おうと密かに決意は固めたが。
「確かに、和服は紐とか帯の結び方が緩いとだらしない感じにしかならないですからね……。
 それはともかく、今どこに居るのか聞いて下さい」
 祐樹が安心した感じでテキパキと言った。脳梗塞などの可能性が低まったためだろうが。
「今、どこにいらっしゃいますか?」
 祐樹が素早く立ち上がってメモ用紙とペンを持って来た。
 見慣れた文字で「復唱して下さい」と書いてあった。こういうなぐり書きのような筆跡を見るのは久しぶりで、それだけで胸に熱いモノがこみ上げてくる。ただ、その甘やかな感傷に浸っている場合ではないことは分かっていたが。




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◇◆◇10連休中の更新について◇◆◇

あくまで予定ですが、毎日更新します。ただ、納骨と法事、そして一番厄介な相続に関する話し合いの会などが予定されていて、疲れ果ててブログは無理!という日が有るかもです。
済みませんがご了承ください。
 

 
 

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更新サボってしまって申し訳ないです!!
山積みのすべきことがまだまだ残っておりまして、四十九日とか納骨とか体力と気力が……。
更新出来る時は頑張りますが、不定期更新となります。すみません!!

最後まで読んで頂いて有難う御座います!!
 

       こうやま みか拝

気分は下剋上 学会準備編 259

「それに、病院長の挨拶だけでは足りない場合も想定して、大物与党政治家のご挨拶も一応組み込んでおいたら完璧だと思います。
 どうせ演説慣れしている人達ですし、病院長はともかく政治家なら選挙演説を全員が聞いてくれるわけもないことくらいは経験で知っているでしょう。だから、そんなに気にしない方も多い感じですし」
 確かに国政選挙の期間中に京都の繁華街で演説する候補者とか応援に駆け付けた知名度の高い人達が選挙カーの上で喋っているのを見かけたことは有ったが、聞き入っている人よりも単に通り過ぎるだけのことの方が圧倒的に多かった。
 だから自分の演説が聞かれないことへの耐性は政治家の方が高いだろう。
 斉藤病院長の演説は医学部の入学式とかでは「礼儀上」拝聴するのが常だった。
 一時間でも二時間でも同じ作業を繰り返すというのは手技の時に慣れっこなので、祐樹や自分は問題ない。
「それは良いな。シャンパンタワーの所要時間によって、その辺りは調整しよう。ただ、あまり長いと間が持たないので……」
 その辺りが悩ましい、とても贅沢な悩みだと自覚はしていたが。
「シャンパングラスに黄金色のお酒と泡が注がれていくのを見るだけでも充分見応えはありますよ。
 サイン会の休憩時間に二人して見た動画はあれ単体で充分見応えがありましたし。
 そちらをご欄になって下さるお客様も多いと思いますが、どの程度の時間でテーブル席のゲスト全員にシャンパングラスが配ることが出来るタワーが完成するかホテルの人に聞いておく程度のことは必要ですね。
 先ほどお見せしたようなあからさまな時間短縮は論外ですが、ちょっとしたコツとかで早く注げるならそれに越したことがないですし。
 と言ってもホストクラブ関係者とか経営者に知り合いも居ないでしょう……?」
 過去の患者さんのパーソナルデータを脳内で再現してみたが――もしかしたら手広く商売をしていて、その中の一つにホストクラブの経営も含まれているかも知れない――ホストクラブ関係は居なかった。そもそも病院が求める職業欄は自己申告で充分だし詳しい記入など求めていない。
 そして職業に貴賤はないとはいえ、ホストに誇りとかプライドを持っているような人ならともかくそうでない人の場合は「飲食業・接客業」とか書きそうだし。
「思い当たる人は居ないな、残念ながら……。祐樹は……?京都よりも東京の歓楽街の方が動くお金のケタも異なるので、そっち関係に詳しい人が居れば良いのだが……」
 せっかく貴重な時間を割いて自分達のために集まって下さる人に満足度の高い食事とか催し物を提供したかった。
 祐樹がコーヒーの湯気を頬に当てながら唇を開いた。
「東京の歓楽街に――といっても接待では使わないでしょうが――詳しい森技官に聞いてみましょうか?
 ほら、いつぞやの厚労省ナンバー2事件の時に貴方に似た人を即座に見つけて来たでしょう?私はあの『企て』の時には完全に裏方でしたので直接会ってはいませんが、確か新宿二丁目の『そういう』お店でも働いているとか聞いたような気がしますが」
 「そういうお店」にアクセントを置いた祐樹の言葉に「同好の士が集まるお店」というニュアンスが含まれている。
 といっても自分と祐樹の「運命の場所」とも言うべき京都のグレイスはあくまでも「社交の場」で、店内で口説きは一応NGとされている。ただ、そういうルールがない店の方が圧倒的だということは後に知ったが。
「ああ、森技官もそのようなことは言ってはいたが……。ただ、同性を相手にするお店のようだ」
 女性客を主な客層にしているホストクラブとは異なるのではないかと素人考えで思ってしまう。
「しかし、同じ新宿でしょう。ああいう閉じた世界は中の人間でなければ築けない人脈も有ると聞いています。知り合いに歌舞伎町のホストが居るかもしれませんし、疑似恋愛で女性客を惹き付けるのが商売ですから、却って異性に興味のない人の方が適性も有るかも知れませんし……。ホストクラブに在籍していてもおかしくないですね。
 貴方に似たお顔に整形していた彼なら、トーク力さえ備わっていればナンバー1ホストも夢ではないでしょう。
 本気の恋愛が出来ないという点は、そちらの世界でプラスに働くような気もしますし」
 そういうモノなのかな……とも思ってしまうが、本気の恋愛沙汰は――自分にとってはとても嬉しいが――お金も時間も費やすのも事実で、他の単純に「お客」として接する人とは扱いが自ずと異なるだろう。厚労省のナンバー2を蹴落とすという陰謀の時に――今となっては何故そんなに思いつめたのか自分でも可笑しいが、料亭に呼び出されて唇を奪われた事件の仕返しだった――協力してくれた男性の顔に素人目では絶対に分からない手術痕を見つけたのは自分だった。
 疑似恋愛に徹するのであれば、女性を平等に――というか、お金を落としてくれるというシビアな基準でのみ――見ることが出来るので案外向いているのかもしれない。
 あくまで外野の意見だが。
「ま、森技官に聞いてみましょう。
 男性の接待の方が圧倒的に多いでしょうが、東京の歓楽街に一番詳しそうなのも事実ですから」
 先程までレジデンスルームを貸してくれていた岩松氏も銀座の一流店にはお客として行くだろうが――何しろ接待といえば銀座が日本一なので――そういうお店ではシャンパンタワーのサービスがない程度のことは知識として知っている。
「そうだな、彼なら色々と知っているので適任だろう。シャンパンタワーで乾杯の音頭を取るというのが現実的かどうかも聞いてみて欲しい」
 車窓に映った祐樹が大きく頷いている。
「式次第というか、タイムテーブルも確定しなくてはなりませんよね。
 ゲストにも喜んで貰える良い式が出来ればと願ってやみません」
 時速200キロで流れる車窓には夜の景色と祐樹の笑みを浮かべた端整な顔が映っている。
 景色を眺めるフリをしながら、そっと指を絡めた、同意の証しとして。




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◆◆◆お詫び◆◆◆

近親者の他界の件で、リアバタに拍車が掛かってしまいました。
毎日振り掛かる事務作業や身内のゴタゴタ……。
そのせいで、「ネット生活もう大丈夫だろう」と再開したにも関わらず、PCに向かう時間がなくて……。
楽しみにして下さっていた方(いらっしゃるのか?)とも思いますが、誠に申し訳ありません!!
今後もこのブログは不定期更新しか無理かと思います……

ただ、アイパッドで隙間時間OKのこちらのサイトでは何かしら更新します。
下記サイトはアプリで登録しておくと通知が来るので便利かと思います。


勝手を申しましてすみません!!




◆◆◆宜しくです◆◆◆

ツイッタ―もしています!
更新時間が本当にバラバラになってしまうので、ヤフーブログの更新を呟いているだけのアカですが、ぶろぐ村や人気ブログランキングよりも先に反映しますので「いち早く知りたい」という方(いらっしゃるのか……???)はフォローお願い致します。


最近はブログ村の新着に載らなかったり、更新時間も滅茶苦茶になっているので、ツイッターアカウントをお持ちの方は無言フォローで大丈夫なので、登録して下されば見逃さずに済むかと思います!!宜しくお願いします。




◇◇◇お知らせ◇◇◇



あと、BL小説以外も(ごく稀にですが……)書きたくなってしまうようになりました。
本業(本趣味)はもちろんBLなのですが。

こちらでそういった作品を公開していきたいと思っています。




「下剋上」シリーズは一人称視点で書いていますので、他の人がどう考えているのかは想像するしかないのですが、こちらはそういう脇役がこんなことを考えているとか書いています。
今は、久米先生が医局に入れてハッピー!な話とかですね。

スマホで読んで頂ければと思います。その方が読み勝手が良いかと。

落ち着くまでは私ですら「いつ時間が空くか分からない」という過酷な(?)現実でして、ブログを更新していなくてもノベルバさんには投稿しているということもあります。
なので、お手数ですが「お気に入り登録」していただくか、ツイッターを見て頂ければと思います。



更新サボってしまって申し訳ないです!!
山積みのすべきことがまだまだ残っておりまして、四十九日とか納骨とか体力と気力が……。
更新出来る時は頑張りますが、不定期更新となります。すみません!!

最後まで読んで頂いて有難う御座います!!
 

       こうやま みか拝
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創作BL小説を書いています。ご理解の有る方のみ読んで下されば嬉しいです。
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