腐女子の小説部屋

創作BL小説を綴っています。ご理解の有る方【18歳以上】のみ歓迎致します

2019年02月

気分は下剋上 白衣の王子様 番外編 8

「権力とか権威に弱い斉藤病院長のことですから、百合香ちゃんが薔薇の花が大好き!とか言ったら、まだまだ余っている花束の中から薔薇の花を取り出して病室に飾ると思いますよ。
 全国を応援演説などで飛び回っているお父様はお見舞いにいらっしゃることは少ないですが、お母様やお祖父様は地元である神奈川ではなくて、百合香ちゃんの手術が成功して無事に退院するまでホテル住まいでしたよね。
 百合香ちゃん本人の歓心を買っておいて、彼女の口からお祖父様やお父様・お母様に伝わるようにそれとなく誘導するのでしょう。そういうのも腹黒タヌキの……いや、太っ腹な斉藤病院長の得意技ですから。
 推理小説が好きとはいえ女の子ですからね……。花も好きだと――アレルギーが無いのは病室を見たら明白です――思いますので、何色が好きかをさり気なく聞いておいて、それを病院長に伝えれば、彼女の個室は薔薇のお花畑のようになるでしょうね」
 言葉の合間にキスを交わしながら、そして祐樹の悪戯な指はジャケットとシャツの布地の隙間に入り込んで、ワイシャツを押し上げている尖りの輪郭を確かめるように辿ったり、側面部を軽く弾いたり先端を宥めるように指で転がしたりしている。
 その度ごとに薔薇色の吐息を零してしまっていたが。
 性感を高めるのが目的ではなくて、後の戯れなのだろうが。
 激しい愛の動作も大好きだが、その後に身体のあちこちを軽く触れてくれながら話しをする時間も自分にとっては宝石のように貴重な時間だった、しかも甘くて蕩けそうになるほど。
「それは分かったが、純白でも真紅の薔薇でもどちらでも良いけれどそれらをマンションに届けさせる口実になるのか?」
 斉藤病院長は百合香ちゃんの――その背後に存在する華麗なる政治家一族――歓心を買いたいと切望しているからこその特別扱いをしている。だからどうせ余っている、そして枯れてしまえばただのゴミになってしまう薔薇の花を百合香ちゃんの病室に、それこそ「眠れる森の美女」のお姫様のように飾ることに異論は挟まないだろうが。
「聡の胸の尖り、硬さと大きさが物凄く好みです。ワイシャツを押し上げて……指を弾く感じがとても良いですね。
 この程度の強さでは大丈夫ですか?花園の凝った部分にまで響いていないでしょうね……。時間の関係上、流石にもうこれ以上は愛の交歓を出来ないので」
 祐樹の上半身に背中を預けて硬いベッドの上に座っているのも、そして胸の尖りを愛されながら耳朶を甘く微細な力で噛まれたり、後ろ手で首に縋ってキスを強請ったりする時間も砂糖菓子で作られた紅色の薔薇のような時間だった。
「先程の熱い疼きとは異なって……凪いだ春の海の煌めいたさざ波のような感じなので大丈夫だ。 
 祐樹と二人きりでこうして過ごすのも心も身体も満たされるようで……。大好きな時間だし、しかも今日の祐樹は白衣姿なので、物凄く新鮮な気持ちだ……」
 後ろを向いて顔を上げると、即座に唇が重なって啄むような接吻を交わした、尖りとその周辺を丸く動かす指もとても気持ちが良い。
「――花束って、解体作業とでも言うのでしょうか?その辺りの用語は知らないのですが。
 とにかくサイン会で頂いた花束は陣中見舞いの差し入れとか贈り物用でしたよね。
 そういう場合は綺麗にアレンジメントが施されてあるので、単品の花ではなくて数種類、もしくは数十種類の花とか観葉用の葉っぱも入っていたでしょう?
 だから、百合香ちゃんの好きな薔薇を――いやカスミ草とかが好きかもしれませんが――その辺りは上手く誘導して聞いてみます。ピックアップしたついでに、一色限定の薔薇も纏めて頂いて、それを教授のマンションに送って欲しいと、しれっと頼めば何とかなります。
 そもそもあの花束は聡と私に下さった物ですので」
 なるほどなと思ってしまう。確かに病院に事実上の寄付をしたが、数が多すぎて色々な場所に飾ってはあったが、まだ残っていると事務局の内部に急遽出来た「出版部」のスタッフに聞いていた。大手出版社ならば別部門で管理をするのかもしれないが、元々は出版課、しかも兼務している人の方が多かったのを、斉藤病院長はうやむやのうちに出版部に格上げして人数も増やした。ただ、祐樹と自分の共著本の増版業務以外は病院に所属している医師の論文などの専門書しか作っていないし、もちろんそういう本を買うのはごく少数の限られた医師限定だ。
 だったら、また「課」に戻せば良いと個人的には思っていたものの、今度は――ある意味、祐樹との共著よりも――「病院長的には」重要な「ワタシの履歴書」作成業務が待っているので、当分は飼い殺し状態なのも事実なので、花束の解体作業も喜んでしてくれるような気がする。
「というわけで、百合香ちゃんの好きな花を聞いておきます、今日中に」
 「それなら私が」と言いかけて止めた。まだ上気した頬とか身体のあちこちに残っている――特に花園の奥処には真珠の迸りで濡れている、しかもご無沙汰していたせいで大量に――姿は祐樹にしか見せたくない。
「残念ながらタイムアップのようです。今度は薔薇を敷き詰めたベッドの上で愛し合いましょうね。
 それと、これ。一応着けていて下さい」
 祐樹が差し出してくれたのは、市販のマスクだった。
 怪訝そうな表情を浮かべたら、祐樹が太陽に似た笑みを見せてくれた。
「人が使わないあそこから出るとはいえ、暇を持て余した患者さんとかに見つかると厄介です。そんな瑞々しくて匂い立つ大輪の花のようなお顔を誰にも見せたくないので……。『花粉アレルギーで困っています』と誰かに会ったらおっしゃってくださいね。スギ花粉が最も有名ですが、それ以外にもアレルゲンになるのは多いので誤魔化せます。その涙の膜もアレルギーのせいだと思ってくれるでしょうから」
 手術用のマスクとは異なって、耳にかけるだけという楽さは新鮮だった。
 マスクをする前に、祐樹の唇にキスの雨を降らせた、こういう祐樹の独占欲が嬉しくて。
 そして重なった唇を強く吸ってから唇を離して、マスクを着用した。手術の時は手で結ぶように作られているマスクがこんなに簡単に着用出来るとは知らなかった。



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森技官は「夏」の事件でキーパーソンでしたが、割と簡単に人をこき使ったり、のびのびと振る舞ったりしていましたが、実際は彼もかなりの苦労をしています。その辺りのことを書いて行こうと思っています♪

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だから、アプリで読んで頂くと新着を知らせてくれるために読み飛ばしはないかと思います。宜しくお願いします!!

       こうやま みか拝

気分は下剋上 白衣の王子様 30

「文字通りではない『禅譲』というのが有るのか?禅譲の反対語は放伐だとしか知らないので」
 祐樹は可笑しそうに自分を見ている。輝く眼差しを放つ男らしく整った容貌や、純白の白衣のせいも相俟って何だか太陽神のアポロンに似ているような気がする。
 それほど金銭的にも恵まれた育ちをしていなかったので、その絵本も隣の小母さんが「うちの子は本嫌いなので良かったら聡君が読んで」と貰っていた。小母さんといっても今思えば30歳前半くらいだろうが、幼心には「ものすごく大人」に見えたが、実際近い年齢になると、それほど成長していないような気がする。
 その絵本には太陽神アポロンが描いてあったが――その後に図書室で借りて読んだ大人向けの本には挿絵がなかった――ギリシアだかローマの神様に相応しくゆったりとして、ドレープの多い服をまとっていて髪は金髪だったが。それくらいが異なるだけで、実用的な白衣――アポロンのような服だとそれこそ久米先生に対して祐樹が注意したように高価で脆弱な作りの――技術的には精一杯だのも知っているので文句は言えない――機械を落としてしまうかもしれないし、そもそも機敏には動けない。
 祐樹の手術着姿も大好きだが――特に執刀医を務めている時の凛々しさと自信に満ち溢れた感じが背中にまで漂っている姿――スーツの上に白衣を羽織った姿はいかにも優秀な医師といった感じで、患者さんから頼られて慕われるのもよく分かる。
 そんな祐樹の太陽の光にも似た眼差しを受けながら食事を摂る喜びで、心の海の泡からビーナスが誕生してくるのではないかという、あり得ない錯覚を抱いてしまう。
「病院長選挙の場合は、それまで教授会で対等の立場の人間でしたよね。そして教授会でも、昔は潤沢にあったらしい政府のお金の配分をめぐって教授が少しでも自分の医局に予算を割いて貰いたいと思うのもある意味当然ですよね?貴方だって、独立採算制ではなくてお金が分配される仕組みだったら、自分の医局に多くの予算を割いて欲しいと思うでしょう」
 国家予算の配分について各省庁が水面下で「仁義なき戦い」をしていることを和泉技官――森技官は呉先生のお屋敷から近い大阪で普段は仕事をしている。大阪と京都は関西に縁がない人は知らないだろうが、JRだと20分、阪急だと40分だ。もちろん駅から駅への所要時間なのでドアツードアは異なるだろうが。和泉技官と藤宮技官――柏木先生の奥さんの従姉妹だ――が霞が関に常に控えていてくれる。特に藤宮技官は、森技官の命令に絶対服従するという女性で、東京での「間違い」がないかぴったりと自分に付き添ってくれている。以前厚労省のナンバー2に料亭に誘われて唇を奪われたアクシデントに遭って以来。
「ああ、森技官からも国家予算の配分について各省庁が仁義なき戦いを繰り広げているということは聞いたことがある。
 つまりはそれの小型版というところか?」
 そういう争い――森技官が最も得意とする、弱みを握って黙らせるとか、決して大火事にはならないように気を付けた不祥事の小火をマスコミにリークさせるとかそういう「森技官が」水を得た魚以上に活き活きと動く大好きな業務だと聞いている。
 それに、今では考えられないことだが、パワハラとかモラハラなどの概念すらなかったし、愛人の存在は男の甲斐性だとも考えられていた。
 ただし、それが表沙汰にならなければという前提がつくのは言うまでもない。
「祐樹、あの手この手で競争相手をけり落とすという点については分かったが、それは教授会を囲んでいるメンバー同士の争いで、病院長兼医学部長はそこにどう絡んでくるのだろうか?」
 今までまるっきり他人事だった病院長選挙に臨むと決めた――本音は病院改革よりも祐樹の教授になった姿が見たいだけだが――自分を蹴り落とす材料は、考え付く限り一つしかない。
 祐樹との真実の関係を暴露されることだ。
 同性、しかも部下と恋人同士というのは大学病院で許されることではない。
「時期病院長を狙っている人間は、体制派でもある病院長批判をすることが非常に多いのです。
 私ならば、将来の病院長を狙うのなら、心の中でどんなに毒付いていたとしても思いっきり頼っているフリとか気に入られるような懐柔策で臨みますが、ね」
 斎藤病院長が「病院長の器に相応しい田中先生」と言っていたのはこういう考えが出来る人間だからというのもあるのだろう。
「そうだな……。私も体制批判をして、人気を上げて人心を掌握して味方を増やすのも一つの方法だろうな」
 祐樹が冷やした玉露を美味しそうに飲んでいる。
「体制批判イコール病院長への不平不満を言い募ることですよね。
 そういう人間を好きにはなれないでしょう。弱みでも握られていたなら尚更に。
 しかし、厳正なる選挙で選ばれたからには、大人の態度で『貴方の才能と実力に委ねます』と涙を呑んで握手でもしてから後を託すというわけです。この公に出ている部分だけだと禅譲ですよね。しかし、中身は全く違います」
 祐樹は根っからの病院育ちな上に、他の科の人脈も広いので、そういう悲喜こもごもの病院長選挙を知っていたのだろう。
「ですから、斎藤病院長が指摘した通り、斎藤病院長が最もお気に入りの貴方、そして斎藤病院長批判をせずにこれだけの人気と貢献度を持っていらっしゃる貴方に譲るという意味での『文字通りの禅譲』なのです」
 なりほどな……と思って感心して聞き入ってしまっていて、いつの間にかお箸が止まっていることに気付いた。
「唯一の不安要素があるとすれば……。祐樹と私の不適切な――いや、これは客観的な表現で、私はこの上もなく幸せで、祐樹と世界の人間全部という究極の二択を迫られれば、一瞬たりとも躊躇せずに、祐樹を選ぶ」
 「不適切」と言った瞬間に祐樹の勝気そうな眉が不本意そうに上がったので、慌てて言葉を思いつくままに話してしまった。脈絡もなければ文法的にもおかしいかもしれない言葉を。
 祐樹にこの程度のことで嫌われるとは思っていなかったものの、せっかく楽しいランチタイムの歓談中に祐樹の機嫌を損ねるようなことは避けたかったので。




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「気分は、下剋上」<夏>後日談 59

「出来れば、これ以上、立ち眩みが起こっても大丈夫なように、田中先生をお借りしたいのですが……」
 祐樹が心の中で「はい?気は確かですか」と呟いてしまう。森技官の長身と、そして武道の心得が充分有る筋肉質の身体――ちなみに贅肉よりも筋肉の方が重い――を支えることを考えれば、見た目的には確かに祐樹しかいないだろう。ただ、祐樹最愛の人も標準よりは華奢な肢体の持ち主では有るものの、見かけよりも遥かに力が有る。呉先生は……、見てくれと同様っぽいけれども。森技官の黒い瞳が祐樹ではなくて最愛の人に懇願する感じで向けられている。
「いえ、ジェットコースターのような『スリル満点』の乗り物は香川教授と乗る方が良いのですが、そして、あのメリーゴーランドとか観覧車などは、本来のグループ分けに従って乗りましょう。
 ただ、歩いている時とかは田中先生の隣でも構いませんか?」
 今度は演説調ではなくて、何だかシェイクスピア俳優のように重々しくそして何だか弱弱しかった。ちなみに祐樹最愛の人も祐樹も演劇には全く興味がないので、テレビでチラ見した程度だったし、祐樹に至ってはその「有名な」劇の名前も知らないというお粗末さだった。まあ、患者さんの中には歌劇やオペラ愛好者も多数居たが、そういう場合はひたすら感心したように相槌を打って拝聴していれば――医師が物知りとか知識人という誤解がまかり通っているようなので――却って患者さんの方が嬉しそうに語ってくれる。「自分でも教えることが有って嬉しい」と。
「それは、もちろん構いませんが、本当に大丈夫ですか?
 先程、体調管理も仕事のウチと仰いましたが、遊びで訪れている場所ですので……。なんなら医務室で休まれては如何でしょう。本来の業務に差し障ってはそれこそ大変ですから」
「医務室もダメです。あそこはこの近くの私立大学病院の先生方がアルバイトで勤務しているのです。我が厚労省を代表して査察中の人間が、そんな場所に行ったとなると、末代まであの私立医大病院の笑いものになってしまいます。
 それに――この辺りの救急指定を受けた病院の卒業大学は、あそこが多いという統計もありますので、救急搬送されるわけにもいかないので」
 ツクツク法師が夏の終わりを告げるように寂しそうに鳴いている木陰の下で、最愛の人の心配そうな眼差しと怜悧かつ端整な涼しげな口調が残暑を和らげていくようだった。それに対して森技官の熱弁は夏の真っ盛りのような感じだった。まあ、官庁の威を――昨今はかなり値崩れしている感のある厚労省だが――借りたか背負った森技官がオフとはいえ、病院沙汰に出来ないのは気の毒だが、搬送されるほどのレベルではないことくらい、最愛の人の水が流れるような手際の良さでのバイタルチェックを受けているので大丈夫だろう。
「……恋人の方へと倒れてしまっては、二人とも怪我をしないとも限らないでしょう、共倒れというか……。
 その点田中先生なら私の体重でも余裕で支えることが出来そうなので……」
 確かに正論だとは思う。祐樹は救急救命室に搬送された患者さんをストレッチャーから処置台に乗せる時に――その時は激戦区の野戦病院さながらに混みあっていた――最高123キロの男性を一人で扱ったことがある。ただ、一般の人が誤解しているみたいだが、コツさえ掴めばその程度のことは出来る。最愛の人が学生時代のボランティアで救急救命室に通っていた時も何キロかまでは聞いていないが、そういう巨体をホールドしたこともあると何かの拍子に言っていた。
「もちろん構いませんが、仕事に差し障りのない程度にしてくださいね」
 額面通り受け取るのが最愛の人の美点でもあり、短所でもある。
 森技官のことなので、何かしら企んでいるだろうとは思うが、夕食の時にアルコールが回った時に最愛の人の「寝室事情」を話すという計画しか聞いていない。
 それ以外にも何か有るのだろうか。森技官のことだけに油断は出来ない。
 ただ、基本は――祐樹最愛の恋人への純粋な好意からだろうが――今の関係性が継続するという前提に立ってだが、祐樹最愛の人や祐樹に対してマイナスのことは仕掛けて来ないだろうが。
 それに聞いたことは何でも答えてくれる祐樹最愛の人とは異なって、言っていることと考えていることが180度異なることもないとは言えない人なので、聞いても無駄だろう。
「良いですよ。体重132キロ以上ということはないでしょうから。それ以上だと保証はし兼ねます」
 祐樹最愛の人も相手が森技官で、しかも恋人も傍に居るという状態で俗に言う「お姫様抱っこ」を――実際はこのホールドの仕方が最も楽だし腰に負担も掛からない――しでかしたとしても何とも思わないだろう。
 それどころか祐樹の負担を減らすべく力を貸してくれそうだ。
「メリーゴーランドの方がまだ身体に優しいかもしれませんね」
 呉先生が軽快な響きで言葉を紡いでいる。二人がどんなデートをしているのか具体的に聞いたことはなかったが、恋人の不調にも関わらずあまり気にしていない様子がいよいよ怪しい。
 少なくとも呉先生は――祐樹がほんの一瞬だけ「そういう関係」になった、名前も顔も忘れてしまったエキセントリックかつ自分を中心に世界が回っていると本当に思い込んでいた男性とは異なって――恋人を深く案じる優しさを持っているのも知っている。
「ああ、乗りますか?あの乗り物は二人掛けとかの偶数で数を合わせなければいけない類いのものではないので、何だったら休んでいて下さいね」
 一応、森技官にそう声を掛けた。
 すると森技官はまたもや意味不明・意図も尚更不明の行動に出たので内心唖然としてしまった。
 (何なんだ?これは一体)……と心の中でリフレインしていた。森技官の言動に驚かされるのはもう慣れたと思っていたが、どうもまだまだ修行が足りないらしい。ただし、そんな修行もしたくないのも事実だったが。




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       こうやま みか拝

気分は下剋上 白衣の王子様 番外編 7(I8禁)

イメージ 1

 腰をより強く両手で掴まれて、宙に固定される。祐樹の指が腰骨の窪みに当たっていて、そこも危うい熱で紅く染まっている気がした。スーツとシャツをたくし上げる意図も祐樹は持っていたに違いないが。
 何しろ直ぐにでも真珠の迸りを勢いよくばら撒きそうな気配だったので。それに先程までの乾いた絶頂の余韻というか、放出が満たされなかったせいかいつもよりも大粒の真珠の迸りになるような気がする。
 後は帰宅するだけとはいえ、流石に「そういう」染みの付いた服で歩きたくはなかった。
 激しい愛の交歓の余韻に甘く熱く浸りながら帰路を辿るのはむしろ幸せだろうけれども。
「ここ……ですか?聡が……感じて下さっている……場所」
 凝った場所よりもさらに花園の先へと祐樹の熱くて硬い愛情と欲情の象徴が挿っていく。
 そして、先程衝かれて声を上げてしまった場所を確かめるように小刻みに動かしている。
「そう……そこだっ……」
 紅と金の薄い布が燃えているような不思議な感覚だった。凝った場所のように鮮やかで明確な悦楽ではなくて。
「聡の……極上の花園は……最高だと……常に……申し上げていましたが、ここ……濡れた厚いベルベッドの感触ではなくて……ゼラチンの量を……間違えた……ゼリーのような……感じです、ね。
 包み込むようでいて……跳ね返すというか……。
 こういう感触は……初めてですが、とても……気持ち良くて……クセになります……。
 また一つ……淫らな……開花を遂げて……下さったのかと……思うと、それも嬉しいですが」
 祐樹の腰の動きが前後ではなくて左右に、しかも新しく回路が通った感じる場所を重点的に衝いてくる。
「ああ、祐樹っ……。とてもっ……悦いっ。
 すごく感じるっ……脳の中で……紅と金の……カーテンが……炎に包まれている……感じ……でっ……」
 今までに感じたことのない種類の悦楽の炎に上半身がシーツの上へと墜ちていった。
 ひんやりとした硬いシーツに胸の尖りが当たる感触にも背筋に薔薇色の稲妻が奔っては花園へと快楽の電流を送り込む。その電気に打たれたように花弁たちが強く弱く祐樹を包み込んでいる。
「ここも……病み付きに……なりそうですが……。
 聡のこちらも、限界のようですので……」
 祐樹は指ではなくて肘の内側で腰を固定したまま、育ち切っては大粒の雫をシーツの上へと零している場所を愛おしそうに指で辿っている。
「裏の筋も……強くっ……擦って……欲しっ」
 そうでないと、何だかまた乾いた絶頂が来てしまいそうな予感がした。あれはあれで物凄く好きだが、やはり心置きなく真珠の迸りをばら撒くその瞬間の解放感には敵わないような気がする。
「了解です……私も……そろそろ……」
 二人分の動きに軋むベッドの音が一際激しさを増して、古い部屋の空気を悦楽の濃い薔薇色に濡らしていくようだった。
 そして、祐樹の愛を身体の奥処だけでなくて魂までも拓かれて、そして満たされるような気がして、固定された腰を更に高く掲げて深い結合を求めてしまう。
 奥処を貫かれる度に甘く熱い、そして満開の薔薇の吐息のような声を上げてしまう。
「あっ……」
 一瞬の死に似た絶頂の断末魔の声を上げたのと、身体の奥処に祐樹の熱い真珠の迸りを感じたのは同時だった。
「聡には、真紅の薔薇がお似合いだと思っていましたが、今度の『眠れる森の……』ごっこは、純白の薔薇でも良いですね」
 息を整えて、そして身だしなみを――祐樹には特に念入りに――整えた後に隣のベッドに移動して肩を抱かれた。今は使われていないとはいえ、電気や水道が通っていたのは幸いだった。
「そうか?それは一体どういう理由だ」
 祐樹が、汗で落ちてしまった前髪を手で梳いて優しく後ろへと流してくれる。その気持ち良さにもう少し浸っていたい。まだ救急車のサイレンも鳴っていないし。
「愛の交歓の時には聡の肢体が瑞々しい紅色に染まるでしょう?ほら、今もその余韻が残っていますよね、この指にも」
 祐樹の男らしい長い指が恭しい動作で自分の指を持ち上げてくれる。ダンスに誘う王子様のような仕草だった。
 確かに薄紅色というよりは紅色に近い色に染まった指は自分のものとは思えないほど綺麗だ。ただ、アルコール消毒を繰り返すせいもあってか少しカサついていたが。
「だから白磁のような素肌が徐々に薄紅、そして紅色に変わるまでを目で楽しむためには、真紅の薔薇ではなくて白薔薇の方が良いかも知れないと思いました。
 それに王子様の愛の行為で目覚めるという設定にした場合――童話ですので、色々なパターンが有るのでしょうが――妖艶さよりも、初々しさの方が相応しいかと思います。
 どう考えても、お姫様は初めての行為だったとしか思えませんし。だったら白い薔薇の方が良いかと思います。
 ああ、薔薇の仕分け作業を病院長命令で事務方のどなたかにして頂くアイデアを考え付きました。聞いて頂けますか?
 本来ならば、ごくごくプライベートなことなので私がすべきなのですが、流石に時間がないもので……」
 祐樹のアイデア……それは是非聞きたい、きっと自分には思いつけない斬新さなので。





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暖かかったり寒かったりと気温の変動が激しい季節になりました。読者様もお身体ご自愛ください。
       こうやま みか拝

気分は下剋上 白衣の王子様 29

 白衣のままで向かい合って座った。 
「いつも感心しますが、貴方の秘書はまさに秘書の鑑ですね。お茶まで気を配って下さっているのが分かります。最初は冷やした玉露で咽喉を湿らせてから、食事をする時には温かいお茶が用意されているとは……」
 祐樹が感心したような口調で今日の日替わりランチを見下ろしていた。玉露の繊細な味を心の底から楽しんでいる様子で。
 今日はビフカツがメインらしい。ただ、高齢者も多い点も踏まえたのか――自分が最年少で、内科の内田教授を除くと、干支が一回りも二回りも上なのだから――千切りのキャベツには健康に良いとされているゴマがこれでもかトッピングされている上にドレッシングもゴマでオイルフリーな点が健康に一応留意しているという配慮なのだろう、多分。
「病院長と少し立ち話をしたのだが」
 患者さんが好意で差し入れてくださる老舗料亭や高級ホテルの仕出し弁当に及ぶべくもないが、それなりに美味しい味噌汁を味わいながら切り出した。
 柏木看護師も動作の俊敏さと――これがなければ手術室ナースは務まらない――同様に事務仕事も早いと聞いていた。ちなみにほとんどのナースが操作出来ないワードとエクセル・パワーポイントまで使いこなせると柏木先生から惚気混じりで聞いたことが有った。
 だから自分が依頼した添付画像付きメールもPCの中に届けられているハズだ。
 午後の手術が終わって、吉田様――斉藤病院長からも直々に頼まれたからという理由も有ったが――百合香ちゃんの味方としてお祖父様やお父様の意見よりも彼女の意思を尊重するという姿勢を見せておかなければならない。
 仮にその件でご家族様の不興を買ったとしても、手術さえ世界的なレベルで成功させればそんな些細な問題など後日問題にされないことは分かっている。
 それに昨夜のスカイプ会話で最新の弁膜症の術式は教えて貰っていた上に画像までも送ってくれているので、あれを真似れば良いだけの話だった。
「ああ、そうでした。手術が遅れるかもしれないと手術室のまで伝えて下さいましたからね、貴方の有能な秘書は。
 どうせ、岡田様の件で『くれぐれも宜しく』とかそういった内容だろうとは思いますが」
 祐樹の読みの確かさに内心頼もしく思いながらも――いや、自分が察しの悪すぎるだけかも知れないが――唇に笑みが浮かんできた。
「それも有ったが……。斉藤病院長はどうやら密かに後継者を私にするという心積もりを持っているみたいだった。ここだけの話しだが……」
 祐樹も喜んでくれるかと思ってキャベツの千切りをお箸で口に運びながら見詰めていたのだけれども、何だか呆気に取られたというか不審そうな表情を浮かべている。
「え?むしろそれは当たり前の話ではないのでしょうか?年齢的な問題と実力や病院への貢献度、そして他の教授の――内田教授とか白河教授などですが――圧倒的な支持が有りますよね。
 それにドラマ『白い巨塔』の時代、あれは確か昭和40年代か50年代の話ですよね。あの頃の病院長兼医学部長なんてなった者勝ちというか――まあ、就くまでは物凄く大変でしょうけど――権威もお金もザクザク入って来る時代でした。
 しかし、今や大学病院ですら潰れるのではないか……という不安におののいています。
 『白い巨塔』の時代には患者様からのお金ではなくて税金で病院が回っていたある意味優雅な時代でしょう。
 知り合いの公立病院の医師が言っていましたよ。非常勤として時間いくらで働いてくれと院長に泣いて頼まれたとか。ちなみに、診療時間は全く変わらずでボーナスとか福利厚生費用が削られたらしいです。
 ウチの科は大丈夫でしょうけれども、構造的に赤字の科も――貴方がテコ入れを図っている救急救命室も劇的に改善されたとはいえ、赤字ですよね――多数あります。
 それを考えると、決して安泰ではないのです。病院自体が。
 昔の病院長兼医学部長などは、そこに行きついたら大船に乗ったようなモノでしたが、今では大船は大船でもタイタニックになる可能性すら秘めています。
 そんな中で、斉藤病院長が病院の看板教授でもあり、稼ぎ頭の貴方を重用したがるのは当然ではないかと思います。
 私が貴方に病院長職をお勧めしなかったのは、貴方にまるでその気がなかったからという一点のみが理由です。
 ウチの大学病院で、次期病院長に相応しいのは誰かというアンケートを実施したら掃除の小母さんですら貴方の名前を挙げるでしょう。
 そういう意味では斉藤病院長から貴方に、文字通りの『禅譲』を行っても誰も異議などは唱えないと思います」
 そうだったのかと思ってしまう。清水研修医が岡山大学の友人に気安く頼んでくれたのも、自分と祐樹が地震の時にたまたま目を留めたのが切っ掛けで嫌気がさしていた精神科ではなくて外科医になる道を示したからだと思っていたが、斉藤病院長と「親友」のお父様から聞かされていたのかも知れないし、実年齢以上に大人びていて、それにお父様直伝の政治的な潮目を読む力を持っていたからなのかも知れない。
「有利だとは思っていたが……。そこまで期待されていたとは思ってもいなかった……」
 カリッとした歯ごたえの後に、口に広がる肉汁の濃厚さと心地よい噛み心地を楽しみながらも意外さに目を見開いてしまった。
 そんな自分の表情を見て祐樹が可笑しそうに笑みを零しているのも、一際印象的だった。
 それにしても「文字通りの『禅譲』」と祐樹は言っていたが、「文字以外の禅譲」というものがあるのだろうかと不審に思ってしまう。




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