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「もう片方を……歯で噛んで欲しっ……。そして、舌で先端部分を転がしてっ……」

 紅の濃さを増した表情が蠱惑的に煌めいているようだった。

 それに、純白のシーツの上にしどけなく跳ねる両の足の指が丸まっている。

 愛欲に乱れている紅い花の風情は今にも散らんばかりの儚さと華麗さが両立しているようで、堪らないほどの熱い情動がこみ上げてくる。

 そして最愛の人を求める気持ちも臨界点を超えそうで、辛うじて自制した。

 ただ、ベッドの上で花開いた肢体を小刻みに揺らしている最愛の人も祐樹の愛情と欲情の象徴がどうなっているのかは涙で揺れる視線で確かめていたのも分かった。

 多分、時間が限られているという点を加味して早く埒をあかそうと頭の隅で考えているに違いない。

「舌と歯でご奉仕ですか……。喜んでして差し上げますが、ご存知ですか、中国の宦官の中には空閨を持て余した高貴な女性の薫るような肢体を口と手で慰めて絶頂に導く役割をした人も多かったと何かで読みました……。

 宦官は当然コレがないので……」

 祐樹の手が熱く滾った自らのモノを意味有り気に手で触れると、紅いベルベットのまなじりが更に紅く染まってとても綺麗だった。

「あっ……祐樹の歯……とてもっ……」

 胸の尖りの先端からと、最愛の人が紅く細い指を埋めた場所から微かな、そして確かな湿った音が部屋の空気を情交の紅に染めていく。

 そして、シーツの上からしなやかに反った上半身が祐樹の顔へと愛撫をせがむように動くのも。

「もうそろそろ……、宦官に出来ないことをしましょうか?

 聡も待ち焦がれていらっしゃいますよ、ね」

 歯で強く噛んだ尖りがルビーよりも紅く濡れて煌めいている。その愛おしい場所に低い息を掛けながら上半身を倒そうとすると、最愛の人は涙で潤んだ切れ長の瞳を逡巡するように泳がせていた。

「この……愛の……交わりの形だとっ……後がっ……大変なので……」

 ベッドの軋む音までもが紅く濡れているような気がしたのは、紅色に染まったしなやかな肢体が鮮やかに反転したからだった。

 後ろからの向きで最愛の人の極上の花園を蹂躙する方が祐樹の着衣などに真珠の放埓が付いてしまう恐れがないのを、頭の隅の理性で考えてくれたのだろう。

 胸のルビーの尖りと、花園の中の凝った場所という最愛の人が弱い場所を、しかも祐樹の目の前で慰めているというだけでも悦楽の紅の深淵に身を沈めているというのに、そういうことまで配慮してくれる健気さによりいっそうの愛おしさが募る。

 そして紅の双丘を開いている指の紅さと、更に紅い花園の中、そしてその所々に宿った真珠の雫の煌めきに見惚れてしまった。

「ゆ……祐樹っ……早くっ……欲しいっ……。

 そうでないとっ……」

 甘い嬌声混じりの切羽詰まった声が部屋をよりいっそうの紅に染めていくようだった。

「そうでないと……?」

 答えは分かりきってはいたものの、その濡れたベルベットの唇で聞きたかった。

 後ろから手を回して、更に硬度を増した二つの尖りを摘まんで強く回した。

「ああっ……、先程よりもっ……悦っ……い。ルビーが、木端微塵に……砕けるようでっ……。

 祐樹のを……迎え入れるっ……前にっ……独りでっ……弾けて……しまいそうでっ……」

 紅の細い指が更に広げられては祐樹の熱い愛情の滾りを迎え入れようとする。

 その太ももの内側に細い真珠の滝が滴っているのも桃色の薔薇の花の上にミルクを垂らしたよりも綺麗で妖艶な眺めだった。

「差し上げますよ。こんなに艶やかで鮮やかな肢体で誘って下さった御礼です」

 腰を進めると、濡れた花びらが待ち焦がれたように早急な動きで包み込んでくれる。先ほどの愛の交歓の余韻で熱さと厚さの増した感触は物凄く悦い。

「ああっ……祐樹そこはっ……」

 先端で凝った場所を衝くと背筋がしなやかに反って祐樹の身体の方へと傾いだ。

「先程よりも……尖った感じが……とても……素敵です。胸の……二つの……尖りも…熱くて……硬いですし」

 湿った音を立てて二人の身体がより深く繋がっていく。

「ゆ……祐樹っ……紅いっ……花火が……爆ぜそうっでっ……」

 軋むベッドの上で、最愛の人が紅く跳ねる肢体を持て余したように傾いだ。

「聡の……花園は……いつもよりも……素晴らしいので……私も……です……」

 いったん扉まで身体を引いてから、汗の雫を宿した腰を両手で固定した。

「そんなに……甘く……乱れた、聡の艶姿を……拝見したので……私も……限界です……。

 花園の……奥まで……、一気に……貫きます、ね」

 そう告げると、先程よりもしどけなく開いた両脚が紅を濃くした。その滑らかな素肌の上に真珠の雫が滴っているのもとても綺麗だった。

 そして腰を思いっきり前へと打ち付けると、湿った結合音を奏でている、繋がった場所が。

 そして、最愛の人の紅色の濡れた声が低く高く部屋に響くのと同時に二人で悦楽の頂上に上り詰めた。



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